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旅行ですよ!

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アリスが働きだして数日経ちました。
アリスは呑み込みが早く、元々似たような仕事をやった事もあったため、すぐに馴染んだ。

「…………う~ん?これもお仕事ですかね?」

侍女としての仕事として、掃除など終わった後、戦闘訓練を受けていた。メイド姿のままで!

「そうよ!バーニングハート公爵家に仕える者の義務ね!」

先輩のメリッサが胸を張って言った。

「それに、学校の授業の予習勉強だと思えば良いんじゃない?」
「確かに、他の生徒より成績が上がれば良いですね」

メリッサの言葉にアリスは納得した。
そして、長期休暇(夏休み)が始まり1週間ほど経ったある日、避暑地に行こうという話しになりました。

「馬車で数時間の所に大きな湖があるの♪」

それはお母さんズの提案であった。
まぁ、お母さんズに逆らえないから、事実上の決定なんだけどね!

いつものメンバーに、リリィを呼んで行くことになりました。

「てなわけで、やってきましたーーーーー!!!!!!」


着いた避暑地は、確かに綺麗な湖であった。

「綺麗ねー♪」
「うん♪しかも涼しいね」

キャピキャピと話しながら別荘へ入った。
別荘はちょっとした館であったが手入れが行き届いており、二階から見える湖はより綺麗に見えた。

「ねぇ、湖に行ってみましょう」
「はーい!」

湖には桟橋があり、ボートに乗れるようになっていました。

「「シオン、一緒に乗らないかい?」」

ジークとライトが同時に手を出した。
さぁ、どちらの手を取る!?

シオンは手を取ったのは──

「アリス、一緒に乗ろう♪」

!?

「バカな!メリッサではなくアリスだと!?」
「まさか、こんな伏兵が居たとは………」

男達がガックリと肩を落としたが、シオンが後で一緒に乗ろうと言ったので元気になった。

最近のシオンは男を手玉に取る事を覚えたようである。悪女の素質に目覚めたかも知れない!
(いえ、悪役令嬢ですよ?)

「あらあら♪」
「まったく情けないな」
「まぁ、可愛いじゃないですか?」

お母さんズは、湖の側に設置したテーブルと椅子に座り、ボートに乗ったシオン達を見守りまがらお茶会を楽しんでいた。

「はぁ、この旅行を機会にシオンの仲を深めてもらいたいですわね」
「最近わかったが、シオンはかなりの恋愛音痴だぞ?」
「まぁ、絵を描くことが楽しくて仕方ないって感じですものね♪」

母としては政略結婚ではなく、恋愛結婚をして欲しいと思っていた。しかし、妨害もあるが、中々シオンがその気になってくれないのが問題であった。

貴族としても、跡継ぎを産むのは義務でもあるので、生涯独身だけは勘弁して欲しいのである。



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