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死境に彷徨う死神の網

現れた彼は

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深夜。メンバーは疲れ果ててしまったようで、あっという間に眠りについた。

1人だけ、眠れずに起きていた男が…
アルベルト。

「……はぁ…。」

ベッドに横になるも眠れず、部屋を出た。


「……おや、起きてたのかい」
「あ、ルディさん。久しぶりですね」
「おうよ、夜中は誰も来ないからね。…寝れなかったのかい?」

宿のロビーにいたのは、深夜担当のルディ。
ティナとクラウスの従兄弟らしい。少し闇の深そうな黒兎。長い垂れた耳にはいくつかピアスも開いている。

ちなみに、ティナとクラウスは寝ている。


「…まぁはい、眠れなくて。」
「そうかい。あ~…。…んじゃ、これ、飲みな。」

そう言ってルディが出したのは、ビール瓶。

「遠慮すんな。俺の奢りさ。」
「…ありがとうございます。」
アルベルトはビール瓶を開け、一気に飲み始めた。ビールを飲み込む度に動く喉仏をルディは面白そうに見ていた。さらにはアルベルトの全身を見た。

「…あんた、いい身体してるね」
「…っ…え?」
「Тシャツ着てても分かるよ。…あぁいや、変な意味じゃねぇよ?…羨ましいなって話。俺、太りたくても太れない体質でさ。」
「…なるほど」
「興味なさそうだね。ま、いいけども」

アルベルトは胸板が厚い方。
ルディは色白で、なんか細長い。

「…なんかあったの?」
「…いや…」
「恋の悩みなら聞くぜ?」
「あぁ…いや……」

「聞いたよ?メスの新人、入れたんだって?」
「女じゃないですよ。」
「あぁ…え?そうなの?なぁんだ、その子で悩んでるのかと」
「……俺のパーティーは全員男ですよ」
「へぇ」

アルベルトが気になっていたのは、ハインリヒのコアスキル。Lv60に到達し、解放された。もちろん、そんなことは知らなかった。むしろ、本人も知らなかったようだった。

「……はぁ…」
「人前でため息つかないでよ」
「…すいません」

ビール瓶を片手に、ロビーのカウンターに寄りかかった。

「……。」

コアスキル?ハインリヒのスキルと連動するプレイヤーがいるということ…。

ハインリヒがLv60に到達した時、ゲルトもいたので、そのことにはあまり触れずにいた。だが、アルベルトはそのコアスキルのことで頭がいっぱいであった。



まさか、帰ってきたりしないよな?

…俺が、止めないと…。


アルベルトが恐れていたことが、起こってしまう。


アルベルトは残り一口くらいのビールを飲み干した。

「おぉ、いい飲みっぷりだね。酒強いの?」
「…強い方です。ご馳走様でした。」
「おうよ。…んで?恋の悩みは解決?」

アルベルトは暫く考えて呟いた。
「…これからですよ」
「えっ!?!?恋してんの!?」
「…おやすみなさい。」
「えっ?!ねぇってば!今度!恋バナ聞かせてよ!?」

ルディはカウンターに体を乗り上げた体勢のままで固まった。
「……?」

アルベルトは部屋に戻ろうとした。
無意識に何故か、ハインリヒの部屋の前で足が止まった。
「……。」

木製の扉を見つめる。向こう側には、ハインリヒがすやすやと眠っているのだろうか。

そっとドアノブに手をかけた。
「いやいや…何してんだよ、俺は…」


「あぁ……くそ…」
アルベルトは廊下の壁に寄りかかり、滑り落ちるように座り込んだ。


オリーブ色の瞳には涙が浮かび、ふわりとした金髪はぐしゃぐしゃに抱えられた。


_________



部屋に戻ったアルベルトは、ベッドに寝転がり過去を思い出しては再び頭を抱えた。そして、いつの間にか寝ていた。



そして、朝方。
もう少しで朝日が登ろうとしていた時だった。


カァンカァンカァンカァン!!!!!!


「…!?」
アルベルトだけでなく、メンバー全員がその音に叩き起された。

扉を開けて、廊下を見ると。


カァンカァンカァンカァン!!!!!!


「起きてくださぁぁぁぁい!!!!」
ティナとクラウスだった。


フライパンの底をおたまで叩いて出していた音だった。

「…何事ですか?」
メンバーは眠そうな目を擦り、兎姉弟の話を聞いた。


「この街に!!!!モンスターが!!!!」
「強すぎて、その場にいて立ち向かったプレイヤーの皆さんが既に戦闘不能だそうです!最強チームの皆さんがいないと!!!!」
「お疲れでしょうけど!!!助けて下さい!!!!」
2人は口を揃えて叫ぶように話した。


アルベルトは、はっとして目を覚ました。

〝…もしかしたら、安全なここに敵が襲って来るかもしれん。その時は…仲間を連れ、闘ってほしい。〟

「そんな…すぐに来るなんて…。」
アルベルトは呟いて、そして叫んだ。

「お前ら!すぐに支度しろ!!」

「…まじかよ…」
「…しんど…。」
「敵も時間帯考えろや…」


他のメンバーは渋々支度して、外へ出た。

「…皆さん…!!」
ティナとクラウスはフライパンを持って付いてきた。

「…お2人とも。危ないので、宿で待っていて下さい。戦闘不能のプレイヤーがいるでしょうから。」
「は、、はい!!」
「お気を付けて…!!」


そして、街に出没したとされる敵に目を向けた。

「…なんだ…あいつ。」
ゲルトが呟いた。
「明らかに強そうですね。」
レオポルトは弓矢を握った。
「え、きもっ」
フィラットは顔を顰める。
「……」
バスティアンは無反応。


「…ぁ…!」
「……。」
ハインリヒとアルベルトは、見た事のある怪物だった。

虚空絶海の最後、残して来てしまったのがやはりいけなかった。
お前に惑わされ、人魚の王子は墓へ…。

そういえば、その怪物はこんなに大きくなかった。

煙のような影のような泥のような。
黒く大きい体が地面を這いつくばり、街を彷徨っている。周りにいる人々は、プレイヤーも含め、手も足も出ない状態だ。

「…行こう。」
アルベルトの一言で、6人は走り出した。

それぞれの武器を強く握りしめて。


このギルド、街を守るために。


そして、怪物に立ち向かった。

『クエスト:街を守れ』

「これ、クエストなのか?」
「急遽クエストにしたって感じだな」
「…行くしかない。気を引き締めろ。」

街の人々やプレイヤー達は、アルベルト達を見て期待を寄せた。
\アルベルトさんだ!/
\これならもう大丈夫だ!/




戦闘が始まった。



【1ターン目】

アルベルト
 必殺 大剣突き 4315ダメージ

「……?!」
「おいおい、必殺でそのダメージしかないのかよ!?」
「これ……無理ゲー」

フィラット
 必殺 烈銃乱舞 4278ダメージ

レオポルト
 必殺 水明連放 3862ダメージ

「つ、強すぎる…」

バスティアン
 魔術攻撃 5210ダメージ

「新作だったのに!!!」

ゲルト
 奥義 将軍の守り 全体にガードを置いた

ハインリヒ
 奥義 ママのお守り 全体の防御力UP


怪物のHPはほとんど減らない。
メンバーが、これは無理だと感じたその時。



????
 必殺 ????? 2580680ダメージ
 


♪  テッテレーテッテレーテレレッテレーテテテー⤴︎︎

勝利!




「……!?」

怪物は一撃で倒されてしまった。


メンバーの前に立っていたのは、ある一人の男。細く長い剣を持っていた。炎が出ているようにも見えた。

白銀の髪を靡かせ、シルバーが輝くコートと紅のマントを翻している。キラキラしたその姿は、まるでおとぎ話の王子のようだった。


〝…これ、倒してよかった奴だよね?〟


彼はそう言って笑顔で振り返った。


「……200万ダメージって…」
「…強すぎる…!?」
「……なんだよ…それ…」
「…何があったの…?」

メンバーは状況が把握出来ていなかった。
ある2人を除いて。


\\\\ うぉぉぉぉお!!! ////
街にいた大勢の人々は彼を囲み、喜んだ。
〝一撃だったぞ!〟〝強すぎる!〟〝素敵!〟〝俺らのヒーローだ!〟
人々は口々に彼を褒め称えた。


「…一件落着かい?」
「…っ!?…総長。」
アルベルトの横にふと現れたのはスヴェン総長。後ろで手を組み、微笑んだ。

「帰ってきたようじゃないか。……君のが。」

「……。」
「歓迎したらどうだ?フィラットも。」
「……?!」
スヴェン総長は彼の元へ去っていった。




「……クソが…。」
フィラットが舌打ちをして呟く。
「……。」
アルベルトはただ顔を顰めるだけだった。


「すげぇな!あいつ!誰なんだよ!?」
ゲルトが反応していた。
「…誰なんでしょう??」
「い、行ってみるか?!」
「え!はい…!」
強すぎる正体不明の彼に興味津々のゲルトとレオポルトは人集りに駆け寄った。

そして、顔を顰めるキャプテンの2人を見つめるバスティアン。
またそれを不思議そうに見ていたハインリヒ。


「…行こう。」
アルベルトはフィラットとバスティアン、そしてハインリヒを連れてその場を去った。

「レオポルトさんとゲルトさんは…?」
「……」
2人はその彼に釘付けなので、こちらに気付かない。

「…いいよ、もう。行こう。」
フィラットの一言で4人はギルドへ帰ってきた。朝方で叩き起されたので、ハインリヒは欠伸をしてしまった。

「……フィラット。バスティアンとここで2人を待っててくれ。装備を強化してくるよ。」
「了解」
「ハインリヒ、一緒に来てくれるか?」
「はい…。」

アルベルトと2人で装備屋に向かった。
オリヴァーがいるのか‪(ᯅ̈ )そんなことを毎回思っていたが、今はそれどころじゃない気がした。

何しろ、アルベルトの表情が怖い。
彼は目と眉が近い顔なのに、より近くなって交差するんじゃないかと思ったほど。

ハインリヒは足の長いアルベルトの歩幅に合わせるので精一杯。(てか付いて行けない)


一方、気まずいのはバスティアンも同じだった。不機嫌なフィラットには慣れていたが、何だか様子が違うので、何かを察した。

「……。」

ギルドの中は殆ど人がいなかった。未だに群がっているのだろう。


「……。(気まずい)」
バスティアンは何も聞かなかった。


「…あいつ、同期なんだよね。」
「えっ!?」

まさかのフィラットから話してくれた。

「そんな驚く?」
「あ、いや…すまん…」
「…俺、本当にあいつ嫌いなんだよね」
「そ、そうなの…?」

「…強いのにさぁ、僕は謙虚です~みたいな感じがすげー腹立つ。お前だけは騙されんなよ。マジで、ここだけの話ね。」
「あ、え?うん…。…まぁ、さっきの怪物も一撃だったもんな…。」
「…1発250万のダメージだよ。俺も1発やられれば死ぬわ」


「なぁ…もしかしてなんだけど、あのドラゴンの首って…」

ギルドに飾られたドラゴンの首を見た。

「あ?…あぁ。そうだよ。あいつが持ってきた。」

「あぇ!?あっ…そ、そう…なんだ。レベルカンスト解放試験から帰ってきたのって、あの人だったんだ」
「…うん。だから…今、Lv100以上はあるんじゃね。詳しい事は知らねぇけどさ。」
「…じゃあ…何で今になって現れたの?」


「…ん。…目的は多分… ハインリヒ だろ。」


「えっ…?…… ハインリヒ?」


__________



今になって帰ってきた男。


人々に囲まれ、笑顔で接している彼。

「…さっきのって倒してよかったの?」
\強すぎて誰も倒せなかったんです!/
\貴方がいなかったらどうなってたか!/

それらの声を聞いて、少しプライドが傷付いたゲルトとレオポルト。

ギルド最強パーティと言われているが、今や彼1人に全て持っていかれたような気がして悔しい。だが、誰なのか知りたい好奇心。

すると、彼の元へスヴェン総長がやって来た。


「久しぶりだね。」
「総長。お久しぶりです」
「…冒険はどうだったかね?」
「ん~…やっぱり一人は寂しいものですね」
「ははっ、やはりそうか。君らしいな」
「そうですか?やだなぁ」


「…なぜ急に帰ってきたんだ?」
「…探し物です。」
「…なるほどな。せっかく帰ってきたんだ。どうか楽しんで行ってくれ。」
「ありがとうございます」

「しかし、此度は助かった。感謝する」
「いえ。お役に立てたようで、良かったです。まぁ…タイミングが良かったものですからね。」

人集りの外側で彼を見ていたゲルトとレオポルトは負い目を感じた。
「…何か…虚しいな」
「…強いのに…どうして…あんなに……!!」

_人人人人人人人人人_
> イケメンなんだよ!? <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄


2人は目を細めた。

「せめて…足臭かったらいいのにな」
「何か欠点があることを祈ります」

「…ま、こちとらイケメン6人だしな」
「ん…バスティアンさんと…ハインリヒさんって……イケメンに入ります?」
「あー…いや…微妙なラインだな」
「どっちかっていうと美少年みたいな部類ですよn(( 」
   【  省略 】


すると、

「すみません。用事があるので、俺はこれで。」
彼は人集りを割って颯爽と去っていった。

人集りの中にいた男性達はヒーローを見るように目を輝かせ、女性らは惚れ惚れ。


そして、2人はようやく気付いた。
「あれっ、アルベルト達は?!」
「あれ!?あ…宿に帰りましたかね?!」
「…分からん!?」
「と、とりあえず探しましょう!?」
「おう!?」

2人は走って4人を探した。


___________


ギルドにて。

バスティアンが感じていた気まずい雰囲気は、さらに気まずくなってしまっていた。


「…あぁ!フィラット!久しぶりだね!」

フィラットとバスティアンの元に現れたのは、だった。


「……チッ」
フィラットが舌打ちすると、彼は笑った。

「あははっ、俺まだそんなに恨まれてるの?そんなに嫌わないでよ。」
「…黙れ」
「…困ったなぁ」

すると、彼の目線はバスティアンへ向けられた。

「お、君はフィラットと同じパーティなの?」
「……あぇ?あぁ、まぁ。」
「へぇそうなんだ!初めまして。」

〝俺は ルドルフ 。〟

「よろしくね☆」
「あ、あぁ…よろしく…」

彼はルドルフと名乗った。

バスティアンは差し出された綺麗な手と握手を交わした。

クソ強い奴?フィラットがクソ嫌いな奴?クソイケメンな奴?……は?

なんだか情報が錯綜して分からなくなった。

「…バスティアン、行くぞ。」
「…え?あぁ…」

「そうだ。アルベルトは?」
「……チッ…知るか」
「…同じパーティじゃないの?」
「……。」

フィラットに連れられるままにバスティアンは付いて行った。

「…分かりやすいなぁ。」
ルドルフは笑った。2人が去った後、案内役に話しかけた。

「ねぇ、プレイヤー名簿が見たいんだけど。」
『かしこまりました。』
「…俺とのコアスキル持ってる子。」
『検索致します……。…こちらですね』

案内役から出された名は、ハインリヒ。

「へぇ……ハインリヒかぁ。…パーティは…?」
ルドルフは出されたハインリヒのデータを見て、口角を上げた。
「おっと……」

________


「…フィラット。どうした」

アルベルトとハインリヒの元に、バスティアンを連れたフィラットが来た。

そして、アルベルトに耳打ちをした。

「…ルドルフが来た。多分、探してる。」

それを見ていたバスティアンは、2人の話していた〝あいつ〟がルドルフであったことに納得した。そんなに、揉める?

同期の3人に何かトラブルがあったんだろうな。でも、ハインリヒに関係が?

…あぁ。

ルドルフあいつとスキルから何から同じだろ。…また同じこと繰り返すのか〟

ハインリヒに目を向けた。

「きぃーーー!!!」
扉のガラス部分から見ていたオリヴァーに威嚇しているハインリヒ。

3人の仲間割れを促したのは、スキル…か。

バスティアンはこれまでの2人が揉めていたことを全て理解した。

しかし、ゲルトやレオポルト、ハインリヒはそれには見向きもしなかった。というか、気付いていなかった。
(鈍感過ぎるだろ!byバスティアン)


「……ゲルトとレオは?」
「会ってない。」
「…そうか。」

「…俺、探してこようか?多分、ギルドで入れ違いになったかもしれない。」
バスティアンは提案した。

……今頃、ルドルフと2人が鉢合わせてるかもしれない。

「…そうなのか。それなら助かる。」
「僕も行きましょうか?」
「それには及ばないよ。一人で行ってくる。」
「…あぁ…そうですか…」
ハインリヒの提案を断り、バスティアンは一人でギルドへ向かった。

「…2人はルドルフに会わせたくないんだな」
そして、呟いた。
アルベルトとフィラットはハインリヒを守るような姿勢だったので、すぐに分かった。


_________


「…あれ…ギルドにはいないっぽいですね」
「…なぁんだよ、やっぱり宿だよ」
「仕方ないですね…宿に戻りましょうか」
「あぁ、眠いしな。今なら二度寝も出来るぜ?」

バスティアンの予想通り、2人とルドルフは鉢合わせていた。

「あ…さっきのじゃねぇか?」
「本当だ!凄い…!!」

ルドルフも2人に気付いた。


「ねぇ。」
「……はい?」

「ハインリヒって子、知らないかな?」
「…えっ、ハインリヒ?」
「ハインリヒさんはb((」

「存じ上げないですね。」(間に合ったぁ…!)

「バスティアン。」
「…バスティアンさん。」
バスティアンは、ハインリヒの所在を知られるのを阻止した!!


「あぁ、さっきの。皆、フィラットのお友達だったんだね。」
「…フィラットさんとお知り合いなんですか」
「まぁね。一方的に嫌われてるんだけど。…俺はルドルフ。よろしくね」
「…ゲルトだ。」
「レオポルトです」

「ゲルトとレオポルトね。よろしく☆」

キラキラしたルドルフに見惚れてしまう、ゲルトとレオポルト。

「…なぁ、なんでそんなに強いんだ?」
ゲルトがルドルフに聞いた。

「…うーん…頑張ったから?」
「…ほぉ?…レベルは?幾つなんだ?」

「142。」


「「げ」」
とんでもない数字に驚く2人。

「てことは…あ、あの…試験に合格したのって…!?!?」
「俺だよ。こいつも懐かしいね☆あははっ」

ルドルフは笑ってドラゴンの首をぽすぽすと叩いた。

「えぇ!?凄い!ルドルフさんだったんだ…!あ、憧れていたんです!」
「そうなの?嬉しいなぁ、ありがとう。」
レオポルトはヒーローを見るように目を輝かせている。

バスティアンは、レオポルトがルドルフの良いように使われる、そう思った。

「…行こう。2人とも。」


「えっ…あ、あぁ。…それじゃ」
「失礼します…!!またお話させて下さい!」
「あははっ☆またね……」

(アルベルトとフィラットは同じパーティにいるのか。…新しいメンバーも入れて、楽しそうだね…)

ルドルフは笑っていた。
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