殺し屋の私が愛してしまったのはターゲットのポンコツ王子でした
「…り、リゼリア・フロイス伯爵令嬢!」
双子の王子の誕生日パーティーに響いたその名前は、まさに王国の稀代の悪女と同じ名前であった。そして、その驚きを塗り替えるてしまうほど、彼女は素晴らしい美貌を持っていた。会場内がざわめく中、2人の紳士が彼女にダンスを申し込んだ。
「良ければ私と踊らないか?」 完全無欠の第一王子。別名を‘主人公’と呼ばれるオースティン。
「まるで蚕のように白い君と、一曲踊りたい!」 双子とは思えないほど出来が悪く情けないポンコツ王子、エリオット。
しかし、リゼリアが手を取ったのは、人々に蔑まれるエリオットであった。
それは愛などではない。 殺し屋のリゼリア。彼女の次の任務は第二王子の暗殺。 しかし、いくら絶好の暗殺の機会を得ても彼女は暗殺を遂行できない。 どこまでも愚直で、愚かで、優しくて。 ただ一人、自分をまっすぐに見つめ続けるエリオットに、彼女は恋をしてしまったのだ。しかし、その気持ちに気づくことは出来ない。 任務と感情の狭間で揺れる中―― 王宮に仕組まれていた陰謀が、すべてを暴き出す。
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