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世界巡察の旅~中東アジア編~
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「龍之介、新シルクロ-ド完成おめでとう」
スペイン国内で湯治をしていた龍之介の兄の上皇が、ジブラルタル城に戻ってきた。
「ありがとうございます。念願の新シルクロ-ド鉄道建設の完成が出来ましたが、
本番はまだまだこれから、アフリカ大陸鉄道やロシア横断鉄道がつながるのが
最終目的です。」
「その、鉄道で旅行をしたいのか?」
「いや流石に鉄道でそれだけの距離は乗りたくありませんね。飛行戦艦のほうが
快適ですよ、鉄道は襲われる恐れも高いですからね」
春やエリリは、苦笑いをしていた。
「それでは、スペインに長居をしたのでそろそろ巡察の旅を再開いたします」
「スペインの温泉もなかなかいい湯であった、また来たいものよ」
「それは、満足いただけてようございました。」
上皇は旅の疲れを温泉で癒し、龍之介は日々の執務と新シルクロ-ドの巡察を
していたが、58歳の歳を感じさせず働いていた。
飛行船艦艦隊に乗船すると、わざわざ遠回りをしてヨ-ロッパ大陸各国の上空を通過、
ロシア帝国領の上空を回遊し黒海の日本領クリミア半島に一泊しトルコ上空を通過、
ペルシャ湾に出たのである。
勿論、各国の上空を通過したのは牽制である。
第一次世界大戦でロシア帝国攻めに参加したのは、「雷神」一隻のみであった。
今回、五隻の飛行船艦艦隊で上空を通過するのは、大日本合衆国の武力の誇示であった。
各国は事前に上空通過の通達が平和維持連合から連絡を受けていたので、
混乱になる事はなかった。
飛行船艦艦隊の上空通過は、反乱因子を黙らせる事には効果絶大であった。
ペルシャ湾からパキスタンへ、インダス川の河口に着水する飛行船艦艦隊
古代史が好きな龍之介だが、インダス文明・モヘンジョダロの遺跡を見たかっただけではない。
モヘンジョダロの遺跡は、龍之介の特命考古学・科学研究団が送られていた。
その特命考古学・科学研究団は、秘密裏に古代武器、伝説の研究が目的
各国に古代兵器の伝説あるところには送られていた。
モヘンジョダロの遺跡伝説に残る「アグネアの矢」の研究である。
「アグネアの矢」インドの神話、マハ-バ-ラタ聖典・ラ-マ-ヤナ聖典に
出てくる武器である。その聖典に登場する「アグネアの矢」の記述は、
あまりにも原子爆弾の記述に酷似していた。
モヘンジョダロの遺跡は、原子爆弾で起きる超高熱の痕跡が多数あった。
平成の世でも、説明しきれない物「ガラス状の石」「高放射線の人骨」
「カッパドキアの地下遺跡」などが存在する。
特命考古学・科学研究団の発掘研究作業場を巡察した。
上皇や歩美・エリリは飛行船艦艦隊に残り、春は「着いてくるな」と、
命じても着いて来た。
龍之介は、放射線の影響を心配しての配慮であったのだが、
「アグネアの矢」の研究結果を聞くが、やはり伝説を集めるような研究ばかりで、
龍之介が期待している結果は出なかった。
流石にこの時代では科学的研究が出来るだけの科学技術はなかった。
しかし、「アグネアの矢」が残っていないことは確認できたため満足した。
「関白殿下、なにかお探しなのですか?」
「春、これは詮索するな、なければないで良いのだ。」
「「アグネアの矢」は、何かの兵器なのですか?」
「悪魔の兵器、そうとだけ言う、それ以上の詮索は春でも許さぬ」
厳しい表情の龍之介に春は、それ以上言葉が出せなかった。
飛行船艦艦隊に戻る龍之介はいつもと同じ、緩やかな表情に戻っていた。
上皇は、特に詮索をしなかった。
龍之介の旅は、遊びではないのを重々承知していた。
飛行船艦艦隊は、インド上空を通過して東南アジアに向かった。
スペイン国内で湯治をしていた龍之介の兄の上皇が、ジブラルタル城に戻ってきた。
「ありがとうございます。念願の新シルクロ-ド鉄道建設の完成が出来ましたが、
本番はまだまだこれから、アフリカ大陸鉄道やロシア横断鉄道がつながるのが
最終目的です。」
「その、鉄道で旅行をしたいのか?」
「いや流石に鉄道でそれだけの距離は乗りたくありませんね。飛行戦艦のほうが
快適ですよ、鉄道は襲われる恐れも高いですからね」
春やエリリは、苦笑いをしていた。
「それでは、スペインに長居をしたのでそろそろ巡察の旅を再開いたします」
「スペインの温泉もなかなかいい湯であった、また来たいものよ」
「それは、満足いただけてようございました。」
上皇は旅の疲れを温泉で癒し、龍之介は日々の執務と新シルクロ-ドの巡察を
していたが、58歳の歳を感じさせず働いていた。
飛行船艦艦隊に乗船すると、わざわざ遠回りをしてヨ-ロッパ大陸各国の上空を通過、
ロシア帝国領の上空を回遊し黒海の日本領クリミア半島に一泊しトルコ上空を通過、
ペルシャ湾に出たのである。
勿論、各国の上空を通過したのは牽制である。
第一次世界大戦でロシア帝国攻めに参加したのは、「雷神」一隻のみであった。
今回、五隻の飛行船艦艦隊で上空を通過するのは、大日本合衆国の武力の誇示であった。
各国は事前に上空通過の通達が平和維持連合から連絡を受けていたので、
混乱になる事はなかった。
飛行船艦艦隊の上空通過は、反乱因子を黙らせる事には効果絶大であった。
ペルシャ湾からパキスタンへ、インダス川の河口に着水する飛行船艦艦隊
古代史が好きな龍之介だが、インダス文明・モヘンジョダロの遺跡を見たかっただけではない。
モヘンジョダロの遺跡は、龍之介の特命考古学・科学研究団が送られていた。
その特命考古学・科学研究団は、秘密裏に古代武器、伝説の研究が目的
各国に古代兵器の伝説あるところには送られていた。
モヘンジョダロの遺跡伝説に残る「アグネアの矢」の研究である。
「アグネアの矢」インドの神話、マハ-バ-ラタ聖典・ラ-マ-ヤナ聖典に
出てくる武器である。その聖典に登場する「アグネアの矢」の記述は、
あまりにも原子爆弾の記述に酷似していた。
モヘンジョダロの遺跡は、原子爆弾で起きる超高熱の痕跡が多数あった。
平成の世でも、説明しきれない物「ガラス状の石」「高放射線の人骨」
「カッパドキアの地下遺跡」などが存在する。
特命考古学・科学研究団の発掘研究作業場を巡察した。
上皇や歩美・エリリは飛行船艦艦隊に残り、春は「着いてくるな」と、
命じても着いて来た。
龍之介は、放射線の影響を心配しての配慮であったのだが、
「アグネアの矢」の研究結果を聞くが、やはり伝説を集めるような研究ばかりで、
龍之介が期待している結果は出なかった。
流石にこの時代では科学的研究が出来るだけの科学技術はなかった。
しかし、「アグネアの矢」が残っていないことは確認できたため満足した。
「関白殿下、なにかお探しなのですか?」
「春、これは詮索するな、なければないで良いのだ。」
「「アグネアの矢」は、何かの兵器なのですか?」
「悪魔の兵器、そうとだけ言う、それ以上の詮索は春でも許さぬ」
厳しい表情の龍之介に春は、それ以上言葉が出せなかった。
飛行船艦艦隊に戻る龍之介はいつもと同じ、緩やかな表情に戻っていた。
上皇は、特に詮索をしなかった。
龍之介の旅は、遊びではないのを重々承知していた。
飛行船艦艦隊は、インド上空を通過して東南アジアに向かった。
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