俺の終わってるハズレスキル『名字が田中になる』が、ダンジョン配信で不本意にバズってる。
俺の名は砦トウシ。半年前、俺たちはクラス転移に巻き込まれた。
皆が女神から授かったのは、どれもとんでもないチートスキル。
対して、俺が得たスキルは――『名字が田中になる』(効果:スキル使用中、近くに田中姓の人間がいると、『同じ苗字の人がいる!』とちょっと嬉しくなって、少しだけ元気を分けてもらえる)
……な、ナメやがって……
他の連中は、どんどん強くなり、
気づけば、みんなが世界最強格の英雄に成長した……
けど、戦う力がない俺は初期状態のまま。だから、
「いい加減にしてくれよ。みんな、お前には迷惑してんだよ」
クラス最強の猛田にいつもなじられる。
俺が震えている間に、チートなクラスメイト達が頑張って、魔王を倒してくれた。
結果、無事、日本へ帰還することができた。
★
戻ってきたら、日本には巨大なダンジョンが出現していた。
みんな、異世界で得た力を使い、ダンジョンを攻略し、
その様子を配信することで、大金と名声を手にしていく。
みんなは世界的スーパースターになったが、
俺だけは、ずっと荷物持ち。
コメント欄で、
『お前いらない』
『猛田くんの邪魔』
『ジュリア様に近づくな』
などとバカにされる日々。
ある日の探索中、ワープのワナに引っかかり、俺一人だけがボス部屋まで飛ばされてしまう。
飛ばされる直前、猛田の声が聞こえた。
「あいつのことは放っておけ……っと、今、配信してねぇよな? あぶねぇ……俺が冷たい人間だって誤解されるところだった」
――ボス部屋にいたのは、異常な強さのダンジョン魔王だった。
間違いなく、クラスメイトたち全員でかかっても歯が立たない。
さらに魔王が言うには、10日後、異世界から『ダンジョン魔王以上の怪物』が侵略しにくるらしい。
――終わった、と思った。
だが……
※注釈『日本にいる田中の数は……100万人以上』
皆が女神から授かったのは、どれもとんでもないチートスキル。
対して、俺が得たスキルは――『名字が田中になる』(効果:スキル使用中、近くに田中姓の人間がいると、『同じ苗字の人がいる!』とちょっと嬉しくなって、少しだけ元気を分けてもらえる)
……な、ナメやがって……
他の連中は、どんどん強くなり、
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けど、戦う力がない俺は初期状態のまま。だから、
「いい加減にしてくれよ。みんな、お前には迷惑してんだよ」
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★
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だが……
※注釈『日本にいる田中の数は……100万人以上』
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