前世の真実、それは今世の偽の記憶、春は去り
「二人の魂が、いつまでも共に在りますように」
声を重ねて、恋の成就を疑わずに祈った。
幸せで、遠い、過去の記憶。
*作者の作品で唯一のアンハッピーエンドです*
***
孤児院出身の組紐職人であるフォルセは魔術師メギナルと出会い、失っていた幼い頃の記憶を思い出す。孤児院に入る前のフォルセは、少年メギナルと婚約をしていた仲だった。
せめて職人としてメギナルに認めてもらいたいと「春を閉じ込める紐」の考案に力を入れるフォルセ。
だがある時、メギナルに貴族令嬢の婚約者がいることを知る。
これは過去の記憶にすがった愚かな魔術師と、春色の娘の話。
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