「君を愛する事はない」と言われる前に「あなたを愛する事はありません」と言ってみた…

 サブリナ・シュメール侯爵令嬢は、政略結婚の相手レイモンド・ポートガス公爵に新婚初夜にこう告げた。


 「あなたを愛する事はありません」


 それを聞いたレイモンドは驚いて、サイドテーブルの角に頭をぶつけて気絶した。
 サブリナは父である侯爵に散々、叱られ、「夫君を看病しなさい」と諭される事に…。
 一週間、目を覚まさなかったレイモンドが目を覚ました時、ある異変が…。
 レイモンドは記憶を失っていた。
 彼の記憶からは或る人物だけが綺麗に消えているのだ。
 その上、何故か塩対応だったサブリナを溺愛するようになっていくのだった。
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