【完結】わたしの婚約者には愛する人がいる

 母は私を「なんて彼ににているのかしら、髪と瞳の色が同じならまるで生き写しだわ」そう言って赤い長い爪で私の顔をなぞる仕種をしている。

 父は私に「お前さえいなければ、私は自由でいられるのだ」そう言って詰る。

 私は両親に愛されていない。生まれてきてはいけない存在なのだから。

 だから、屋敷でも息をひそめる様に生きるしかなかった。

 父は私が生まれると直ぐに家を出て、愛人と暮らしている。いや、彼の言い分だと愛人が本当の妻なのだと言っている。

 母は父に恋人がいるのを知っていて、結婚したのだから…

 父の愛人は平民だった。そして二人の間には私の一つ下の異母妹がいる。父は彼女を溺愛していた。

 異母妹は平民の母親そっくりな顔立ちをしている。明るく天使の様な彼女に惹かれる男性は多い。私の婚約者もその一人だった。

 母が死んで3か月後に彼らは、公爵家にやって来た。はっきり言って煩わしい事この上ない。

 家族に愛されずに育った主人公が愛し愛される事に臆病で、地味な風貌に変装して、学園生活を送りながら成長していく物語です。

 ※旧「先生、私を悪い女にしてください」の改訂版です。
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