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2章

初夜① ※R18

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 お風呂から上がったイクシオンの方さえ見れず、緊張でガチガチになって、ベッドの縁で座っているだけで精一杯状態だった。
不意に少し暗がりになったような気がしたら、腰にタオルを巻いたイクシオンが目の前に居た。
そして、私の頭を優しく撫でて微笑む。

「リト、そんなに思いつめた様な顔をしないでくれ」
「はひっ! ~っ、声、ごめんね、緊張して裏返っちゃっう」
「それだけ、オレを意識してくれていると思えば、嬉しいよ。脅えているリトをどうこうしたいわけじゃない」
「うん……脅えているというか、本当に、緊張してるだけなの」

 また優しく頭を撫でられて、手が前髪で止まると、ゆっくりと前髪を上げられて唇がおでこに押し当てられる。
結婚印の上……だと思う。
目を細めて髪の毛を手櫛で直して、また頭を撫でて私が落ち着くように気をつかってくれる。
優しい人が私の好きになった人で良かった。

 硬く握った手にようやく熱が戻るように、緊張が少しずつ解れていく。
イクシオンを見つめて、改めて、この人が私の旦那様になったんだと実感する。
綺麗な顔立ちの三角耳に尻尾のある狼獣人、それが私の旦那様イクシオン……
小さく胸が『好き』と、トクトクと脈打つ。

「イクス、これからはイクスの奥さんとして、よろしくお願いします」
「ああ。こちらこそ、今日からリトの夫として一生大事にする。愛してるよ、リト」

 自然と唇が重なって、角度を変えて何度も口づけを交わし、唇が少し厚ぼったくなると、舌が歯列をなぞって舌の裏まで舐め、チュウッと吸われて、子犬の鳴き声のようなものが口から漏れる。

「んっ、くぅ……ん……ぁ」

 口腔内で熱く交わされた唾液も水音を立てては、小さな声と共に喉の奥に消えていく。
頬や耳が熱い……体がじわじわと熱を持っていくみたい……
キスなのに、それだけなのに、また目が回りそう。

「ぁ、んぅ、はぁ、んんっ……ふぁ……っ」

 イクシオンが唇をようやく離してくれて、頭が真っ白になりそうな状態で彼の胸にもたれ掛かると、優しく手が頭を撫でくれたけど、体がぶるりと震えた。

「まだ怖い?」
「ん、そうじゃ、無いの……んっ、ぁふ、ゾクッてしたの」
「続けても大丈夫か?」
「はい……イクスの奥さんに、してね……? んぅ」

 はふはふと息を整えながら、何とか言葉を紡いで微笑むと、「ありがとう」と、頭の天辺にキスをされてベビードールのリボンがシュルリと解かれる。
ベビードールが脱がされて、パサリとベッドの下に落ちていく。
胸にイクシオンの手が掛かって、撫でる様に触られピクピクと体が反応し、少しの緊張が戻ってくる。

「凄く柔らかい。可愛いな」
「少し、自慢なの……他はあんまり、自信ないけど……」
「そんな事ないさ。唇は小さくて可愛いし、眼も吸い込まれそうな程綺麗だ。健康な日焼けした肌も、抱き心地の良い柔らかさも、全部、オレは好きだよ」
「私も、イクスの銀色のサラサラの髪の毛も、三角の耳も、ふさふさの尻尾も大好き」
「ふふ、可愛いな。リトは、オレの全てだよ」
「あっ、んっ」

 イクシオンに胸の頂を指で弄られて、甘く上ずった声が漏れた。
指の腹で乳首を撫でまわされただけなのに、胸の先端はぷっくりと立ち上がって、弄られる度に声が我慢できずに漏れる。

「ひゃっんっ、あ、やっ、んんっ」
「リトは胸の感度が好いみたいだね」
「そんなの、分かんな……んっ、あんっ」

 ちゅむっと弄られていない、もう片方の胸にイクシオンがわざと音を立てて、吸い付いて舐め回し、もう片方の胸は指でコリコリと乳首を摘まんだり引っ張ったりされている。

「やはっ、んっ、あぁっ、ん……っ」

 胸を吸われる度に、ジンジンと下腹部が疼いて、もどかしい様な変な感じがする。
ぢゅっぢゅっと吸われて、キュウッとお腹の奥が締まった気がした。
お腹の奥の部分でキュッと締まった場所は疼いて、体の芯が蕩けていくように感じる。

「イク、ス……体が、熱い……んぅ、ぁ」

 片方の手が胸から離れて、紐パンの紐をシュルッと解く。
少し湿って濡れた下着に、恥ずかしくて目を瞑ると、股の付け根に何かが触れる。
なに……? 薄っすらと目を開けて見れば、イクシオンの指が私の 恥丘ちきゅうをふにふにと まさぐり、指が割れ目に触れていた。

「あっ、駄目……っ、そんな、とこ」

 動かされた指から、くちゅっと濡れた水音がして、淫猥な音にカアッと頬が熱くなる。

「リト、ちゃんと感じてくれてて、嬉しいよ」
「やぁんっ、汚いよ、駄目だってばぁ……やぁ、んっんっ」
「汚くなんかない。ただ、少し痛いかもしれないから、痛かったらごめん」
「んっ、なに……、するの?」

 イクシオンの指が一本、割れ目から中に入ってきて、ヒリッとした痛みと異物感に小さく悲鳴が出た。

「痛___っ、ぁ、っ」

 ポロッと涙が出ると、イクシオンがチュッと目尻に溜まった涙に唇を当てる。
小さくヒリヒリする指は中に入ったままで、少しだけ抜いて欲しいなと、思っていたら……中に入れていない他の指__親指が陰核をコリコリと緩く撫で上げてきた。

「ぁっ、んっ、ひぅっ……っ」

 蜜口に入れられた指はヒリヒリと痛いのに、陰核を撫でまわされると、刺激で体がビクッと反応して痛さよりも、こちらの刺激の方に意識が集中してしまう。
親指の腹で擦られる度にゾワワッと、何かが体を震わせる。

「それ、やっ、んっ、擦っちゃ、駄目、ひぃんっ、んんっ、やっ、変なの、変なのになっちゃう、やめ、やめよっ、これ、駄目なの、やぁっ」

 指がグッと押しつぶすように陰核を押すと、ビクビクッと体が反応して、頭が真っ白状態でイクシオンの腕にしがみ付いていた。

「いい子だよ。リト、ちゃんとイケたね」
「……やだ、って、言った……んっ、はぁ、はぁ」
「でも、中に入れた指はもう大丈夫だろう?」
「……んっ、でも、恥ずかしい……はふっ」

 確かに、イクシオンの言う通り、痛みはないけど、何だかぬるぬる滑った感じで恥ずかしいし、なんで指を入れられてるのかがサッパリ判らない……
少しだけイクシオンを恨みがましい目で見ると、おでこにキスをされて中に入れられた指がくちゅっと音を立てて中で動いて、また指が一本増やされて入れられた。
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