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ポッコチーヌ様のお世話係
添い寝をしてしまいました②
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「で、あられも無い姿で絡まって寝ているところを、俺に見つけられたと」
「あられも無いなどと。団長も私もちゃんと寝間着を身につけております」
「寝巻きだぞ!下着とたいして変わらないだろーが!」
「そう怒るな、ニコライ。ゲルダのお陰でぐっすり寝ることが出来た。なんと、悪い夢で目覚めることもなかった!こんな清々しい朝は初めてだぞ!」
マクシミリアンは笑顔を浮かべながらぐんと伸びをする。ニコライは額に手を当て俯き、ブツブツと呟いた。
「まあ、コイツは変な気を起こしそうもないけど……いや、それはそれで問題なんだが……はぁ」
「副団長、団長はずっと不眠症だったそうです。そんな状態では心を健康を保つことは出来ません。私が添い寝することで改善するなら、そうしたいと思うのですが」
ニコライに手招きされ、ゲルダはベッドを降りた。いつものように肩を抱き込み、部屋の隅に連れていかれる。
「ゲルダ、お前は未婚の女だぞ。おかしな噂が広まったらどうする。それに、相手があのマクシミリアンとなれば、非難されるのは間違いなくお前の方だぞ」
「バレなければ良いのでは?」
「あの白騎士団長が女を側近にしたと騎士団のみならず貴族連中までもが騒いでいる。お前は既に有名人だ。近寄りたい奴らがいっぱいいる。思惑を持ってな」
ゲルダは思いもよらぬ情報を聞かされ、唖然としてニコライを見上げた。
「これまで女の影など全くなかった男だぞ。色々邪推する奴が出てくるのは当然だろう」
「そもそもけしかけたのは副団長でしょう?」
「まあ、そうなんだけどよ。まさか、ここまで懐くとは」
ニコライは頭を掻く。
「実際、私たちの間にはそういった雰囲気はありません。団長だって私のことを抱き枕程度にしか思ってませんよ」
ニコライは真顔でじっとゲルダを見つめた後に、ため息をついた。
「そうでもねぇよ。アイツはかなりお前のことを気に入ってる」
「それは、姉か母親のように思っていらっしゃるのでは?」
コソコソと言葉を交わす二人の背後から、マクシミリアンが急かす。
「お前たち、何を話しているのだ?」
「何でもねぇよ、お前は便所にでも行ってこい。ポコリンチンナの世話をしてこいよ」
「今日は大人しいから必要ない」
マクシミリアンの返答を聞き、ゲルダはニコライに囁く。
「ほら、あれだけくっついても、私には反応しないのですから。心配無用ですよ」
「あのな、恐らくアイツのチンコは、完璧な勃起状態になった事がない」
ゲルダはニコライの言葉の意味が理解出来ず、窺うように見上げる。
「お前も見ただろう?チンポリーナはどんなだった?全体がこう固く張り詰めて、空を向いてたか?」
ゲルダは思い返してみる。そういえば、初めてポッコチーヌを見た時も、そこまでではなかった。仕方なく褒め讃えたが、実際には……
「半立ち程度だったろう?アイツのチンコは性行為が出来るほど勃ち上がらない。朝立ちは単なる生理現象で、便所で小便すりゃ収まるんだ。つまり……」
「欲情したことが無いと?」
ニコライは神妙な面持ちで頷く。それならば尚更、間違いを起こしようがないではないか。
「ガルシア家の跡取りが不能であってはならない。侯爵は何としてもマクシミリアンに生殖機能を持たせたい。その為に行った無理やりな性教育が、不能に拍車をかけた要因とも言えるんだがなぁ……」
ニコライとゲルダは後ろを振り返る。着替え途中のマクシミリアンが完璧な肉体美を晒していた。細身の身体に過不足なくついたしなやかな筋肉、きめ細やかな白い肌は朝日を受けて艶やかに輝いている。息を呑むほど美しい。
「あんなに美しい人が」
「勿体ねぇよなぁ」
「本当に穢れなき天使様なんですねぇ」
「天使のままでいさせてやりてぇ気もするけど」
「別に良いんじゃないですか。跡取りは養子でも貰えば」
ニコライは疲れきったように呟いた。
「それで済めば良いんだけどなぁ」
「あられも無いなどと。団長も私もちゃんと寝間着を身につけております」
「寝巻きだぞ!下着とたいして変わらないだろーが!」
「そう怒るな、ニコライ。ゲルダのお陰でぐっすり寝ることが出来た。なんと、悪い夢で目覚めることもなかった!こんな清々しい朝は初めてだぞ!」
マクシミリアンは笑顔を浮かべながらぐんと伸びをする。ニコライは額に手を当て俯き、ブツブツと呟いた。
「まあ、コイツは変な気を起こしそうもないけど……いや、それはそれで問題なんだが……はぁ」
「副団長、団長はずっと不眠症だったそうです。そんな状態では心を健康を保つことは出来ません。私が添い寝することで改善するなら、そうしたいと思うのですが」
ニコライに手招きされ、ゲルダはベッドを降りた。いつものように肩を抱き込み、部屋の隅に連れていかれる。
「ゲルダ、お前は未婚の女だぞ。おかしな噂が広まったらどうする。それに、相手があのマクシミリアンとなれば、非難されるのは間違いなくお前の方だぞ」
「バレなければ良いのでは?」
「あの白騎士団長が女を側近にしたと騎士団のみならず貴族連中までもが騒いでいる。お前は既に有名人だ。近寄りたい奴らがいっぱいいる。思惑を持ってな」
ゲルダは思いもよらぬ情報を聞かされ、唖然としてニコライを見上げた。
「これまで女の影など全くなかった男だぞ。色々邪推する奴が出てくるのは当然だろう」
「そもそもけしかけたのは副団長でしょう?」
「まあ、そうなんだけどよ。まさか、ここまで懐くとは」
ニコライは頭を掻く。
「実際、私たちの間にはそういった雰囲気はありません。団長だって私のことを抱き枕程度にしか思ってませんよ」
ニコライは真顔でじっとゲルダを見つめた後に、ため息をついた。
「そうでもねぇよ。アイツはかなりお前のことを気に入ってる」
「それは、姉か母親のように思っていらっしゃるのでは?」
コソコソと言葉を交わす二人の背後から、マクシミリアンが急かす。
「お前たち、何を話しているのだ?」
「何でもねぇよ、お前は便所にでも行ってこい。ポコリンチンナの世話をしてこいよ」
「今日は大人しいから必要ない」
マクシミリアンの返答を聞き、ゲルダはニコライに囁く。
「ほら、あれだけくっついても、私には反応しないのですから。心配無用ですよ」
「あのな、恐らくアイツのチンコは、完璧な勃起状態になった事がない」
ゲルダはニコライの言葉の意味が理解出来ず、窺うように見上げる。
「お前も見ただろう?チンポリーナはどんなだった?全体がこう固く張り詰めて、空を向いてたか?」
ゲルダは思い返してみる。そういえば、初めてポッコチーヌを見た時も、そこまでではなかった。仕方なく褒め讃えたが、実際には……
「半立ち程度だったろう?アイツのチンコは性行為が出来るほど勃ち上がらない。朝立ちは単なる生理現象で、便所で小便すりゃ収まるんだ。つまり……」
「欲情したことが無いと?」
ニコライは神妙な面持ちで頷く。それならば尚更、間違いを起こしようがないではないか。
「ガルシア家の跡取りが不能であってはならない。侯爵は何としてもマクシミリアンに生殖機能を持たせたい。その為に行った無理やりな性教育が、不能に拍車をかけた要因とも言えるんだがなぁ……」
ニコライとゲルダは後ろを振り返る。着替え途中のマクシミリアンが完璧な肉体美を晒していた。細身の身体に過不足なくついたしなやかな筋肉、きめ細やかな白い肌は朝日を受けて艶やかに輝いている。息を呑むほど美しい。
「あんなに美しい人が」
「勿体ねぇよなぁ」
「本当に穢れなき天使様なんですねぇ」
「天使のままでいさせてやりてぇ気もするけど」
「別に良いんじゃないですか。跡取りは養子でも貰えば」
ニコライは疲れきったように呟いた。
「それで済めば良いんだけどなぁ」
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