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第1章 始まり
第11話 やらない後悔よりやってからの後悔
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ギルマスは優太に「死ぬなよ」とだけ言うと、手に持っていた片手剣でいきなり斬り付けてきた。
「うわっ、何するんですか!」
「ほぉよく避けたな。一先ずは褒めてやろう」
「それはどうも」
「いや、褒めるのはお前じゃなくお前の力量を認めた俺の眼力を……だがな」
「……で、終わりでいいんですか」
「んな訳ないだろぉ。これからが面白くなるんだから……なっ!」
ギルマスが優太目掛けて袈裟斬りに振り下ろしてきた片手剣を寸前で躱してギルマスに文句を言えば、ギルマスは優太が避けたことを褒めた様な口ぶりだったが、実際はそんな優太を認めた自分を褒めただけだった。優太はそんなギルマスに嘆息しながら、さっきの不意打ちで試験は終わりかと確認すれば、ギルマスは口角の橋を上げながらニヤリと笑い「そんな訳ない」と更に切り付けてくる。
「って、言いながらって卑怯すぎませんか?」
「おいおい、避けるなよ。ちょっとは合わせろよ」
「いや、その前に説明とかないんですか?」
「ん? 必要か?」
「いやいやいや、どう考えても必要でしょ。何を考えているんですか!」
「そんなこたぁ後からいくらでも説明してやるよ。まあ、死んだらゴメンな。ほいっ!」
「あっぶなぁ~」
「だから、避けるなって……言ってんだろ!」
「いや、こういうの慣れてなくて……うわぁ」
「だろうな。どうもお前は魔物ばかりを相手にしていて対人戦が苦手だと見た。どうだ、当たりだろ?」
「確かにそうだけど、今の状況とどんな関係が……もう、だから危ないって!」
ギルマスの剣を避けながら優太がギルマスに説明を求めればギルマスは「死ななかったら教えてやる」と言いながら更に斬りかかってくるのを避け続ける優太に対し「避けるな」と文句を言う。そして、そんな優太にギルマスからアドバイスめいたことを言われるが、確かにその通りなので頷くしかない。
「そう思うんなら、避けてばかりいないでそっちから仕掛けて来いよ。避けているだけじゃ、いつまでも終わらないぞ……っと」
「あ~もう、分かりましたよ。でも、死んでも恨まないで下さいよ」
「はん! そんなの俺を殺ってから言えって! ふん!」
「分かりましたよっ!」
優太は自分で打った刀を取り出すとギルマスは「ほぉ、そんなモノを一体どこから」と面白そうに「聞きたいことが増えたな、くくく」と笑い優太に斬りかかるが、優太が一閃するとギルマスの片手剣は根元から切断される。
「……嘘だろ」
「で、どうします? まだ、続けますか?」
「おう……と、言いたいところだが、肝心の俺の得物がコレじゃな。ああ、負けた負けた。俺の負けだ」
「じゃあ、これで終わりでいいんですね」
「ああ、今日はな」
「今日は?」
ギルマスの得物を根元から切断したことで、なし崩し的にギルマスの試験を終わらせることが出来たので、これで終わりと訓練場から出ようとしたらギルマスが「今日は終わりだが」と言うので、優太も聞き間違いかとギルマスに聞き返せば、ギルマスの口からは迷惑な提案がされた。
「ああ、そうだ。お前は一週間ほど対人相手の訓練が必要だ。いいな、明日から一週間だぞ。忘れるなよ。それと訓練が終わるまで依頼を受けるのは禁止な」
「えぇ~」
「えぇ~じゃない。確かにさっき俺は負けたが、お前に負けた訳じゃなくお前の得物に負けたんだ!」
「えぇ~」
「なんだ? 文句でもあるのか。なら、登録はナシだな」
「横暴だなぁ」
要はギルマスが優太に負けたのは優太の対人相手の戦闘スキルに負けた訳ではなくて、優太の得物が凄すぎて負けただけだと言い張り、結果的には優太の対人戦闘のスキルを向上させる必要があると言い、もし訓練に参加しないのなら冒険者ギルドへの登録自体を無効にするとまで言い出した。
「で、やるのか、やらないのか?」
「……やりますよ」
「そうか、なら明日朝九時にここに来いよ」
「分かりましたよ」
「おい、帰るなよ」
「え?」
「まだ、肝心のことを聞いてないだろうが」
「え?」
「だから、お前とリタと騒いでいたガキとの関係だよ」
「……話さないとダメですか?」
「ああ、ダメだな。冒険者ギルド内での揉め事は困るんでな」
「でも、ここじゃ……ちょっと」
「ああ、それもそうだな」
訓練場にはギルマスが登録したばかりの新人を訓練名目で痛めつけるとらしいという話が広まった為に暇な冒険者や職員に物珍しさに集まった一般人までもが詰めかけていたのだ。
ギルマスはそういった物好きな連中を一瞥し「こっちだ」と優太を案内する。
「適当に座れ」
「はい」
「言っとくが茶は出ねぇぞ」
「構いません」
ギルマスの執務室へと案内され、他の人に聞かせる話じゃないだろと二人っきりになると、置いてあるソファの好きな場所に座れと言われた優太が適当に腰掛けるとギルマスは優太の対面に座り、優太に話すように促す。
「なら、さっさと話してくれ。先ずはお前とあのガキの関係だ」
「はい。アイツ、坂井誠とは……」
「ちょっと待て!」
「もう、なんですか。まだ、名前しか言ってませんよ」
「今、サカイマコトと言ったか?」
「ええ、言いましたよ。それが?」
「アイツは『マコト』で登録している。まさかとは思うがあのガキが貴族様ってことはないよな?」
「え?」
「いや、だから名字持ちなんだろ?」
「でも、貴族じゃないですよ」
「でもよ「ああ、それ日本じゃ普通ですから」……あ?」
ギルマスは坂井誠が名字餅であることから、もしかしたら坂井誠が貴族なのかと思ったが優太はそれを直ぐに否定する。そして、名字持ちが日本では普通であることを言えばギルマスは「名字持ちは普通」だと言った優太の顔を不思議そうに見る。
「どういうことだ?」
「今から僕が言うことを嘘だと言わずに最後まで聞いてもらえますか?」
「……訳ありか?」
「まあ、そうとも言えますね」
「はぁ……分かった。先ずは聞かせてみろ」
「分かりました。じゃあ……」
優太は逡巡することなくギルマスに対し正直に話してみることにした。なんとなくだが、優太はこのギルマスが優太の隠形スキルを見抜いたこともそうだが、信じてもいいかなと思い始めていた。そして、今後も坂井誠を監視し続ける為にも協力者の一人になってもらうことを考えた。そして自分達がどうやって、この世界に来たのかと優太と坂井誠の関係を全て正直に話した。
「なるほどな……まあ、お前の言うことを信じるならばだが……お前がしたいことも分からんでもない」
「でしょ」
「だが」
「だが?」
「そんなことに意味があるのか?」
「え?」
ギルマスに今までのこと、坂井誠との関係を全て正直に話し、坂井誠に対し何をしようとしているのかまで正直に話せば優太がしようとしていることに対し意味があるのかと苦言を呈す。
「いや、だからな。お前の気持ちも分からなくはないがだ。そんなことをしてお前は満足なのかってことだよ」
「何が?」
「何がって、お前虚しくならないのか?」
「え? なんで?」
「なんでって……お前な、復讐なんて止めとけ。何もいいことなんてないぞ」
ギルマスからは再度、復讐なんて意味が無いことは止めとけと一般論を言われた優太は素直に「なんで?」と問い返すが、ギルマスは何もいいことはないとだけ言う。そして、そんなギルマスに優太は問い返す。
「じゃあ、ギルマスはしたことあるんですか?」
「何をだ?」
「だから、復讐して虚しい思いをした覚えがあるんですか?」
「……ないな。俺は復讐したいと思ったことはあるが、実際にしたことはない。まあ、今考えればそこまで思いが強くなかったんだろうなと思うがな」
「なら、復讐しても虚しくなるかどうかなんて分からないんじゃないんですか?」
「まあ、そう言われてしまうと……確かにな」
「なら、放っておいてもらえますか」
「いや、でもなぁ」
「もし、ギルマスが実際に復讐してみて虚しい思いをしたと言うのなら、多少は参考にしたかも知れませんが、結局のところは一般論なんでしょ。なら、僕はやらない後悔よりもやってからの後悔を選びます」
優太が実際に復讐したこともないのにそんな一般論を言うくらいなら黙っていろとギルマスに言えばギルマスも優太の復讐を止めたいという気持ちも萎え始める。そんなギルマスに優太はトドメとばかりにやってから考えると言えば、ギルマスもやっと諦める。
「そうか……じゃあ、俺からは何も言うまい」
「はい、ありがとうございます」
「なら、明日からの訓練はちょっとマジメにやるかな」
「え?」
「うわっ、何するんですか!」
「ほぉよく避けたな。一先ずは褒めてやろう」
「それはどうも」
「いや、褒めるのはお前じゃなくお前の力量を認めた俺の眼力を……だがな」
「……で、終わりでいいんですか」
「んな訳ないだろぉ。これからが面白くなるんだから……なっ!」
ギルマスが優太目掛けて袈裟斬りに振り下ろしてきた片手剣を寸前で躱してギルマスに文句を言えば、ギルマスは優太が避けたことを褒めた様な口ぶりだったが、実際はそんな優太を認めた自分を褒めただけだった。優太はそんなギルマスに嘆息しながら、さっきの不意打ちで試験は終わりかと確認すれば、ギルマスは口角の橋を上げながらニヤリと笑い「そんな訳ない」と更に切り付けてくる。
「って、言いながらって卑怯すぎませんか?」
「おいおい、避けるなよ。ちょっとは合わせろよ」
「いや、その前に説明とかないんですか?」
「ん? 必要か?」
「いやいやいや、どう考えても必要でしょ。何を考えているんですか!」
「そんなこたぁ後からいくらでも説明してやるよ。まあ、死んだらゴメンな。ほいっ!」
「あっぶなぁ~」
「だから、避けるなって……言ってんだろ!」
「いや、こういうの慣れてなくて……うわぁ」
「だろうな。どうもお前は魔物ばかりを相手にしていて対人戦が苦手だと見た。どうだ、当たりだろ?」
「確かにそうだけど、今の状況とどんな関係が……もう、だから危ないって!」
ギルマスの剣を避けながら優太がギルマスに説明を求めればギルマスは「死ななかったら教えてやる」と言いながら更に斬りかかってくるのを避け続ける優太に対し「避けるな」と文句を言う。そして、そんな優太にギルマスからアドバイスめいたことを言われるが、確かにその通りなので頷くしかない。
「そう思うんなら、避けてばかりいないでそっちから仕掛けて来いよ。避けているだけじゃ、いつまでも終わらないぞ……っと」
「あ~もう、分かりましたよ。でも、死んでも恨まないで下さいよ」
「はん! そんなの俺を殺ってから言えって! ふん!」
「分かりましたよっ!」
優太は自分で打った刀を取り出すとギルマスは「ほぉ、そんなモノを一体どこから」と面白そうに「聞きたいことが増えたな、くくく」と笑い優太に斬りかかるが、優太が一閃するとギルマスの片手剣は根元から切断される。
「……嘘だろ」
「で、どうします? まだ、続けますか?」
「おう……と、言いたいところだが、肝心の俺の得物がコレじゃな。ああ、負けた負けた。俺の負けだ」
「じゃあ、これで終わりでいいんですね」
「ああ、今日はな」
「今日は?」
ギルマスの得物を根元から切断したことで、なし崩し的にギルマスの試験を終わらせることが出来たので、これで終わりと訓練場から出ようとしたらギルマスが「今日は終わりだが」と言うので、優太も聞き間違いかとギルマスに聞き返せば、ギルマスの口からは迷惑な提案がされた。
「ああ、そうだ。お前は一週間ほど対人相手の訓練が必要だ。いいな、明日から一週間だぞ。忘れるなよ。それと訓練が終わるまで依頼を受けるのは禁止な」
「えぇ~」
「えぇ~じゃない。確かにさっき俺は負けたが、お前に負けた訳じゃなくお前の得物に負けたんだ!」
「えぇ~」
「なんだ? 文句でもあるのか。なら、登録はナシだな」
「横暴だなぁ」
要はギルマスが優太に負けたのは優太の対人相手の戦闘スキルに負けた訳ではなくて、優太の得物が凄すぎて負けただけだと言い張り、結果的には優太の対人戦闘のスキルを向上させる必要があると言い、もし訓練に参加しないのなら冒険者ギルドへの登録自体を無効にするとまで言い出した。
「で、やるのか、やらないのか?」
「……やりますよ」
「そうか、なら明日朝九時にここに来いよ」
「分かりましたよ」
「おい、帰るなよ」
「え?」
「まだ、肝心のことを聞いてないだろうが」
「え?」
「だから、お前とリタと騒いでいたガキとの関係だよ」
「……話さないとダメですか?」
「ああ、ダメだな。冒険者ギルド内での揉め事は困るんでな」
「でも、ここじゃ……ちょっと」
「ああ、それもそうだな」
訓練場にはギルマスが登録したばかりの新人を訓練名目で痛めつけるとらしいという話が広まった為に暇な冒険者や職員に物珍しさに集まった一般人までもが詰めかけていたのだ。
ギルマスはそういった物好きな連中を一瞥し「こっちだ」と優太を案内する。
「適当に座れ」
「はい」
「言っとくが茶は出ねぇぞ」
「構いません」
ギルマスの執務室へと案内され、他の人に聞かせる話じゃないだろと二人っきりになると、置いてあるソファの好きな場所に座れと言われた優太が適当に腰掛けるとギルマスは優太の対面に座り、優太に話すように促す。
「なら、さっさと話してくれ。先ずはお前とあのガキの関係だ」
「はい。アイツ、坂井誠とは……」
「ちょっと待て!」
「もう、なんですか。まだ、名前しか言ってませんよ」
「今、サカイマコトと言ったか?」
「ええ、言いましたよ。それが?」
「アイツは『マコト』で登録している。まさかとは思うがあのガキが貴族様ってことはないよな?」
「え?」
「いや、だから名字持ちなんだろ?」
「でも、貴族じゃないですよ」
「でもよ「ああ、それ日本じゃ普通ですから」……あ?」
ギルマスは坂井誠が名字餅であることから、もしかしたら坂井誠が貴族なのかと思ったが優太はそれを直ぐに否定する。そして、名字持ちが日本では普通であることを言えばギルマスは「名字持ちは普通」だと言った優太の顔を不思議そうに見る。
「どういうことだ?」
「今から僕が言うことを嘘だと言わずに最後まで聞いてもらえますか?」
「……訳ありか?」
「まあ、そうとも言えますね」
「はぁ……分かった。先ずは聞かせてみろ」
「分かりました。じゃあ……」
優太は逡巡することなくギルマスに対し正直に話してみることにした。なんとなくだが、優太はこのギルマスが優太の隠形スキルを見抜いたこともそうだが、信じてもいいかなと思い始めていた。そして、今後も坂井誠を監視し続ける為にも協力者の一人になってもらうことを考えた。そして自分達がどうやって、この世界に来たのかと優太と坂井誠の関係を全て正直に話した。
「なるほどな……まあ、お前の言うことを信じるならばだが……お前がしたいことも分からんでもない」
「でしょ」
「だが」
「だが?」
「そんなことに意味があるのか?」
「え?」
ギルマスに今までのこと、坂井誠との関係を全て正直に話し、坂井誠に対し何をしようとしているのかまで正直に話せば優太がしようとしていることに対し意味があるのかと苦言を呈す。
「いや、だからな。お前の気持ちも分からなくはないがだ。そんなことをしてお前は満足なのかってことだよ」
「何が?」
「何がって、お前虚しくならないのか?」
「え? なんで?」
「なんでって……お前な、復讐なんて止めとけ。何もいいことなんてないぞ」
ギルマスからは再度、復讐なんて意味が無いことは止めとけと一般論を言われた優太は素直に「なんで?」と問い返すが、ギルマスは何もいいことはないとだけ言う。そして、そんなギルマスに優太は問い返す。
「じゃあ、ギルマスはしたことあるんですか?」
「何をだ?」
「だから、復讐して虚しい思いをした覚えがあるんですか?」
「……ないな。俺は復讐したいと思ったことはあるが、実際にしたことはない。まあ、今考えればそこまで思いが強くなかったんだろうなと思うがな」
「なら、復讐しても虚しくなるかどうかなんて分からないんじゃないんですか?」
「まあ、そう言われてしまうと……確かにな」
「なら、放っておいてもらえますか」
「いや、でもなぁ」
「もし、ギルマスが実際に復讐してみて虚しい思いをしたと言うのなら、多少は参考にしたかも知れませんが、結局のところは一般論なんでしょ。なら、僕はやらない後悔よりもやってからの後悔を選びます」
優太が実際に復讐したこともないのにそんな一般論を言うくらいなら黙っていろとギルマスに言えばギルマスも優太の復讐を止めたいという気持ちも萎え始める。そんなギルマスに優太はトドメとばかりにやってから考えると言えば、ギルマスもやっと諦める。
「そうか……じゃあ、俺からは何も言うまい」
「はい、ありがとうございます」
「なら、明日からの訓練はちょっとマジメにやるかな」
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