だから奥方様は巣から出ない 〜出なくて良い〜
ラナリアは王宮騎士団騎士の夫を持つ子爵夫人、十六歳。ちょっとしたスキルを持っただけの平々凡々な少女だった。
まだ年若い彼女は社交もさせてもらえず、一人鬱々と邸で過ごす。周りには夫に忠実な使用人たちのみ。
家族に手紙を書くも返事はなく、切ない片便りをしたためながら涙する日々。
仲が良いというほどでもないが、それなりに暮らしていたつもりのラナリアは、自分が一人ぼっちなのだと思い知らされた気がして、どんどん暗く落ち込んでいく。
そんななか、たまに帰ってくる夫は、ラナリアに冷たくてすげない。
せっせとお世話をしようにも眉をひそめて動くなと言われてしまう。
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テンポがよくて面白いです!
ラナリアがとても可愛いですね。
それだけに、これまで寂しい思いをしてきたのがかわいそうで……。
元凶はレオンですが、それ以上にウォルターが罪深いと思ってしまいました💦
勘違いしていたとはいえ、消えてください、は言い過ぎですよね。
執事なら、ラナリアの言い分もしっかり聞いて家が上手く回るよう助力しないとー!
誤解と分かってからもラナリアのこと「あの女」とか言ってるのも……。
これからレオンの溺愛が楽しみ♪
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自らどん底に落としてしまった最愛にウォルターと屋敷の使用人達はどう挽回していくのか ?興味深々
巣立ち(成鳥)でラナリアさんが 一皮剥けてもありかもですが…
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まあ、古今東西、恋の病につける薬はないので。
挽回出来るかは分かりませんが、誤解を生ませたレオンと、誤解でラナリアを傷つけた人々には苦労していただきましょう。うん。
既読、感謝です。