御囲部屋の子どもたち
昭和五年五月。
山奥の荒れ寺で和尚と二人、ひっそりと暮らす少年・恩は、言葉を話すことができない代わりに、常ならぬ「声」を聞き取る力を持っていた。楠の木の上で目に見えぬ影と戯れる恩のもとへ、ある日、寒川由岐哉と名乗る洋装の男が訪れる。寒川は「御囲様」と呼ばれる役目に就く子どもを探しており、恩にその適性があるかを確かめに来たのだった。
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