前世で社畜だったので今世は婚約破棄されたら田舎で薬草カフェを開きます〜役立たず令嬢と笑われましたが冷徹公爵様が毎日通ってきて帰ってくれません
「リディア・フォルナー。君との婚約を破棄する」
舞踏会の真ん中で、婚約者からそう告げられた伯爵令嬢リディア。
しかも彼の隣にいたのは、愛され上手な妹ミリアだった。
家族には「お姉様なんだから」と我慢を強いられ、婚約者には仕事も社交も押しつけられ、便利な婚約者として使われ続けてきたリディア。
だが彼女には、前世でブラック企業に勤め、過労死した記憶がある。
だからこそ、婚約破棄された瞬間、リディアは思った。
――これは、退職の好機では?
リディアは婚約破棄を受け入れ、慰謝料代わりに辺境の古い屋敷と薬草園を受け取る。
そして王都を離れ、小さな薬草カフェ「ひだまりの匙」を開くことにした。
雨漏りする屋敷。
荒れ放題の薬草園。
信用してくれない村人たち。
それでもリディアは、前世の知識と薬草の才能を使い、少しずつ自分の居場所を作っていく。
そんな彼女の店に、ある日、冷徹公爵セドリックが現れる。
戦場帰りの彼は長年不眠に苦しんでいたが、リディアの薬草茶を飲んだことで、数年ぶりに深く眠ることができた。
以来、公爵様は毎日のように店へ通ってくる。
「公爵様、ここは宿屋ではありません」
「知っている。私は客だ」
「毎日来る客は、もはや半分住人です」
一方、リディアを役立たずと笑った実家と元婚約者は、彼女がいなくなったことで仕事も社交も回らなくなっていく。
もう戻ってきてほしい?
家族なのだから助けろ?
申し訳ありませんが、私はもう婚約者業も、お姉様業も退職済みです。
捨てられた転生令嬢が、田舎の薬草カフェで幸せを掴み、冷徹公爵に不器用に溺愛されながら、彼女を軽んじた人々を後悔させていく逆転ざまぁ恋愛ファンタジー。
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