あの日の君に逢いに来た




 幼い頃に、大きな火事が起こったのを覚えている。
轟々と音を立てて、真っ黒な煙と火の粉が上がる。優莉は震えながら真っ赤に染った空を見上げていた。隣にいた少年もまた同じように。




『ね、忘れないでね。』


 
 あの日、私にそう囁いた貴方は、誰だったのだろうか。



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