毎日私の書類を真っ赤にする鬼課長が、婚活パーティーで私の正面に座りました
営業事務の小春は、毎日、氷室課長に書類を真っ赤にされている。
社内のあだ名は「冷蔵庫」。笑った顔を見た人間はいない。
返ってくる書類には、必ず一枚、何も書いていない黄色い付箋が貼られている。
指でなぞると、なぜかざらついている。
友達に頼まれて行った婚活パーティー。
五分ごとに席を移るその会場で、小春の正面に座っていたのは、世界でいちばん会いたくない人だった。
「初対面だ。ここでは」
初対面のふりをして始まった、五分間の本音。
子どものころの暗号あそびを話した瞬間、なぜか課長の顔から血の気が引いていく。
白紙の付箋の下に眠っていたのは、一年分の、書けなかった言葉。
社内のあだ名は「冷蔵庫」。笑った顔を見た人間はいない。
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指でなぞると、なぜかざらついている。
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五分ごとに席を移るその会場で、小春の正面に座っていたのは、世界でいちばん会いたくない人だった。
「初対面だ。ここでは」
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