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第4章

やはりソウハルは墓から蘇ったのか?

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ソウハルたちは墓に着くとダイスケが呟いた。

ダイスケ「やっぱり聡ちゃんの墓だけが崩れ落ちてるよ」

カズヒコ「おっ、みんなそこみて」

ケイイチ「地面には大きな穴が空いているよ」

アツオ「やっぱり聡ちゃんこの穴に埋められていたのかな」

ソウハル「いゃぁ、この穴から出てきた覚えはないよ。ワシは気がついた時にはお墓に一人で立っていて家に帰ったんだ」

ダイスケ「聡ちゃん、この穴から出てきたのは間違いないよ。どうやって出てきたのかはわからないけどさ」

カズヒコ「聡ちゃん、地震が起こったことは知らなかったみたいだから地震が起こった後に蘇ったのかな?」

アツオ「僕も環境関係の仕事で地質調査について勉強してきたけど、たぶん地震の影響で地割れが起こって墓が崩れた際に、聡ちゃんの骨が地上から出てきた。そこから先はわからないけど」

ケイイチ「ワシはあっちゃんのように地質学などに詳しくないからわからないけど、骨壺に骨がないことからも聡ちゃんが出てきたに違いないね」

ダイスケ「地震が起こった時にその衝撃で地割れが起こって骨壺から聡ちゃんの骨が地上へ出てきた。そこで想像もできないような超常現象?みたいなものが起こって聡ちゃんが蘇った?」

ソウハル「ワシにも全くわからないんだけど、確かに家はなくなっているしみんなを見たときに、ずいぶん老けたなって思ったからやはりワシは本当に蘇ったのか」

5人は何故、ソウハルがここにいて蘇ったのかは全く見当がつかなかったが、やはりお墓の状況からも骨壷から骨が肉体に再生されて蘇ったのは間違えないと思った。

カズヒコ「なんで聡ちゃんが蘇ったのか理由はわからないけど、こうやってもう一度聡ちゃんと会えたんだからこれはこれでよかったんだよ」

ダイスケ「聡ちゃんが蘇る前日、4人で墓参りにいった時に聡ちゃんの墓が動き出したのは聡ちゃんが蘇るのを予告していたのかもしれないね」

アツオ「確かに僕もそう思うよ。でも、こうやってもう一度5人で会えたんだから本当に良かったよ」

ケイイチ「いまだに聡ちゃんの双子説ではないかなって思っちゃうんだけどね」

カズヒコ「おやっさん(ケイイチ)、まだ言ってるよ」

こんな話をしていた時、突然、ソウハルの墓から妖精と思われる小さな女神が出現した。

妖精「カズヒコ、ダイスケ、ケイイチ、アツオの4人がソウハルの御参りに来たとき、蘇生の神がもう一度、ソウハルをこの世に復活させよとそう呟いた。ソウハルよ、お前はもう一度、人生をやり直せるのじゃよ。ただし、お前の人生は逆戻りの人生。つまり、お前は年をとればとるほどどんどん若返っていく。お前がどんな人生を過ごすのかはお前次第じゃよ」

そう言い残すと妖精は姿を消した。5人は本当にこんなことが起こるのかといわんばかりにただ茫然と立ちつくしていた(続)
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