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第1章
話の内容
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「それで」
私は苛立ちを心の中に押し込め、尋ねる。
「御用というのは、一体なんですか?」
さっさとこの場から出ていきたい。
「そう話を急かすな、聖女様」
国王は気味の悪い笑みを浮かべる。
「朗報だというのに」
「朗報?」
「そうだ――お前の任期をもう1年延ばしてやることに決定した」
「はあ……」
「なんだ、嬉しくないのか」
「いえ。そうではありません。陛下の素晴らしく寛大なお心、誠に恐縮でございます」
正直、嬉しくはない。
微妙。
実に微妙。
任期が延びたということは、その分仕事をする時間が長くなったということ。
仕事をする時間が長くなったということは、その分国に帰る日が遅くなるということ。
国に帰ることが出来ないということは、私の自由な時間が奪われるということだ。
それに、問題は給料面だ。
給料はすべての仕事を終えてからという後払い制になっている。
「先月分も今月分も、給料は期間終了後に渡す。お前が無駄遣いしないように配慮してやっているのだ。感謝するんだな」
「お忙しい中、いつもありがとうございます」
私はもう一度深くお辞儀をする。
「話は以上だ。邪魔だから出ていけ」
「承知しました」
私は立ち上がり、王座の間から退出した。
帰り際、ニヤニヤ気色の悪い笑みを浮かべている大臣に尻を触られる。
「何か?」
「いや、随分とデカいなと思ったまでだ」
死ね。
このセクハラジジイ。
私がこんなクソみたいな仕事場でも逃げずに仕事をこなしているのには、1つ目は族長たっての願いだからということ、2つ目はこの国の王子と仲良くなってしまったこと、3つ目はこの報酬の支払い方法が理由だ。
さっきも言ったように、「出張聖女」の報酬は後払いとなっている。
最後に一括で支払われるのだ。
この国の杜撰さから察するに、私が途中で逃げ出せば、それ以前に働いていた分を払う必要がないと判断し、こいつらは全部自分の懐にしまうだろう。
せっかく頑張ったのにそれはそれで腹が立つので、我慢していつの日か振込日がやって来るのをずっと待ち続けている。
私は苛立ちを心の中に押し込め、尋ねる。
「御用というのは、一体なんですか?」
さっさとこの場から出ていきたい。
「そう話を急かすな、聖女様」
国王は気味の悪い笑みを浮かべる。
「朗報だというのに」
「朗報?」
「そうだ――お前の任期をもう1年延ばしてやることに決定した」
「はあ……」
「なんだ、嬉しくないのか」
「いえ。そうではありません。陛下の素晴らしく寛大なお心、誠に恐縮でございます」
正直、嬉しくはない。
微妙。
実に微妙。
任期が延びたということは、その分仕事をする時間が長くなったということ。
仕事をする時間が長くなったということは、その分国に帰る日が遅くなるということ。
国に帰ることが出来ないということは、私の自由な時間が奪われるということだ。
それに、問題は給料面だ。
給料はすべての仕事を終えてからという後払い制になっている。
「先月分も今月分も、給料は期間終了後に渡す。お前が無駄遣いしないように配慮してやっているのだ。感謝するんだな」
「お忙しい中、いつもありがとうございます」
私はもう一度深くお辞儀をする。
「話は以上だ。邪魔だから出ていけ」
「承知しました」
私は立ち上がり、王座の間から退出した。
帰り際、ニヤニヤ気色の悪い笑みを浮かべている大臣に尻を触られる。
「何か?」
「いや、随分とデカいなと思ったまでだ」
死ね。
このセクハラジジイ。
私がこんなクソみたいな仕事場でも逃げずに仕事をこなしているのには、1つ目は族長たっての願いだからということ、2つ目はこの国の王子と仲良くなってしまったこと、3つ目はこの報酬の支払い方法が理由だ。
さっきも言ったように、「出張聖女」の報酬は後払いとなっている。
最後に一括で支払われるのだ。
この国の杜撰さから察するに、私が途中で逃げ出せば、それ以前に働いていた分を払う必要がないと判断し、こいつらは全部自分の懐にしまうだろう。
せっかく頑張ったのにそれはそれで腹が立つので、我慢していつの日か振込日がやって来るのをずっと待ち続けている。
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