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三章 精霊姫 側妃になる

なんで学園がないの?

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 異世界転生テンプレと言えば、乙女ゲーム!
 貴族が通う学園で、優秀な平民が何名か特待生として入学してきて・・・と言うのが、お決まりパターン。

 が、しかし。
 この世界、学校がありません。
 平民は親兄弟から文字を学び、貴族は邸に家庭教師を招く。
 デビュタントを迎えるまでは、王家主催のお茶会に参加して、交友関係を広げて行く。

 そこで、婚約者を見つけたり、王族の場合は、側近候補を見極めたりする。

 それなら・・・寮がある学校を作って、身の回りのことも自分である程度出来る様にするのも良いと思う。
 だって、貴族の令息、令嬢は服の着脱も使用人任せ。
 それってどうなの?

 でも、ご令嬢達は総じて髪が長いから・・・髪を洗ったりケアしたりの手伝いは必要かもしれない。
 それだけは、使用人をつけても良いかもしれない。
 令嬢たちにとって美を維持する為のケアは大切だ。

 16才で成人だから、13才から入学し、3年間学校に通い、卒業したら結婚準備に入り、卒業後半年~一年で結婚とかでも良いんじゃないかな。
 基本的に、貴族は幼少の頃から家庭教師がついているので、学校には自立と社交の為に通う感じで良いと思う。
 後は、次男、三男などは、騎士や文官、魔法師を目指すので、騎士科と文官科、魔法科を作って、優秀な成績を収めたものは、王宮へ推薦される様な制度を作るのも良いな。
 薬学科と錬金術科とかも良いな。

 学校に通う3年間で、為人ひととなりを知り、誰を婚約者にするか吟味するのも良いのでは無いだろうか。
 年に数回あるお茶会程度では、お互いを知る事など出来ないだろうし。
 まぁ、人によっては、親同士が親交が深く、早くから婚約相手を決める場合もあるかもしれないけど。
 
 少しは、結婚相手を自分で選べる様な雰囲気にならないかなと。
 確かに、利益のある政略結婚も大事だし、自分の領が困っていて、援助してくれる相手と結婚をするのも仕方のない事だとは思うけど、学校にいる間は、毎日顔を合わせるので、親交を深めて良好な関係を築く事も出来るかもしれないしね。

 学校の建築費用は、私に宛てがわれている特別手当と私のポケットマネーを使おう。
 教師陣などの人件費は、毎年支給される特別手当を使って足りないようであれば、歴代の精霊姫達のマジックバッグ の中身を売り払ってお金に変えれば事足りるだろう。

 問題は、ヴァン様が年を召して儚くなってしまった場合。私も後を追う様に亡くなった。という設定で行く予定なので、特別手当を運営費に回す事が出来なくなる。

 学校を運営するにあたって、別途予算を組んで貰いたい。
 始めは、すんなり予算を貰えなさそうなので、15年位経ったら、学校の有用性もわかって貰えるだろうし、その時に学校運営費の為の予算を割いて貰おう。
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