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8章

131 仕込み作業

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マリ 視点

着いたのは台所に隣接している隣の部屋で中は乾燥したキノコや野菜が入った瓶があちこちの並んでいた。

「この部屋はなんの部屋ですか?」

「ここは保管庫よ。ここで保存食を作り貯めておくの。」

アイテムボックスなど空間魔法を使うルナールさんだから全ての食材も収納していると思ったが違うようだ。

「ルナールさんは空間魔法を使えるからこういう乾燥した食材は全部収納しているものだと思ってました。」

「あら?空間魔法の短所を知らない?」

「短所ですか?」

空間魔法を使えないのでよく知らないが何かデメリットがあるようだ。

「まず、空間魔法についての説明はいる?」

「はい、属性魔法はサモエドさんから教えてもらいましたが特殊な魔法は教えてもらってないです。」

「そう、なら空間魔法の取得方法から説明がいいわね。と、その前に…」

ルナールさんは何故かクリスちゃんに袋の説明をしているティーちゃんを抱き上げ野菜の山の前に置いた。

「あきゃ?」

「ティーちゃん!いつも通りにお願いね。」

「あい!」ヒョイ!

シュパパパパパパ…

良い返事をしたティーちゃんは真っ二つのカブをアホ毛で持ち上げるとサササッと切り刻んだ。
マンガで食材を投げ切る場面を見るがまさか目の前で観れるとは思わなかった。

というか、アホ毛って切れるんだ…

形は長方形のスティックで下に引かれたシートに収まった。

「マリさんはこれを瓶に隙間を作っりながら詰めていって。」

そう言われ大量の瓶をルナールさんはアイテムバックから出していた。
そして私は言われるがままにティーちゃんが切った野菜を詰めていった。
ルナールさんは瓶を出し終わるとドロみたいな物を捏ねていた。
えっと…ぬかだっけ?
昔近所のおばさんが漬けたからあげると貰ったな…

ルナールさんは樽を出してはぬかを作り入れの作業をしていた。
私が目を離した隙にスティック野菜が山のように積まれていた。

うそー!!

私は必死になってビン詰を行った。
どうしようかと思いながらも手を動かしていると切り終えたらティーちゃんはザルに一部の野菜を移しルナールさんの所に持って行きぬかの樽に野菜を入れていった。

ザーッ!

うわぁ!雑!

クリスちゃんは人参スティックを口に咥え食べながら袋に人参を入れていた。

「まんま!う!」

「ティーちゃんは終わったわね。ありがとう!
いいわよ!気をつけて行ってくるのよ。」

「あーい!」

「う!う!」

クリスちゃんも野菜の袋詰めが終わって無表情だが達成した雰囲気を出していた。
ティーちゃんは自身の身体の倍のカゴを背負いクリスちゃんに近付き。
カゴに野菜袋とクリスちゃんは入れティーちゃんは消えて行った。

そして、私は3時間ほど瓶詰めに勤しみ全ての野菜スティックが消えた。

「お疲れ様。休憩したら行きましょうか?」

「はぁ、はぁ、はい。」

結局、空間魔法のこと聞けなかった!!
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