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第四章・隠された違和感。3

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 そのため息にビクッと反応する。もしかして怒らしてしまったのだろうか?
 レイヴァン様は立ち上がると、徐に私のところまで来る。
「あ、あの……レイヴァン様」
 もしかして怒らしてしまったのだろうか? ガタガタと震えていると
「とにかく早く座れ。お腹には子供も居るのだ。立ちっぱなしは身体に障る」
「あ、はい」
 レイヴァン様はそう言うと、強引にソファーに座らせられる。
 もしかして、お腹の子のために?
 胸がズキッと余計に痛みだした。レイヴァン様は私を座らせた後、向かい側に座る。
 するとジッとこちらを見てくる。どうして私の事を見てくるのだろうか?
「あ、あの……」
「……着てくれたんだな。私がプレゼントしたドレス」
「は、はい。ありがとうございます。とても素敵で気に入りましたわ」
 あ、気にかけてくれたのね。私にプレゼントしたドレスを……。
「そうか……それなら良かった。よく似合う」
 レイヴァン様は、そう言うと目線を少し逸らした。頬が少し赤い。
 えっ? 今なんて!?
 レイヴァン様が私の事を褒めて下さった。前にも似たような事があった気がするけど、本音なのだろうか。心臓がドキドキと高鳴る。
 すると、ルル達が私の分のお茶とデザートを持ってきてくれた。
 久しぶりの二人だけのお茶会。私は妊娠しているのでカフェインのある飲み物ではなく、オレンジジュースにした。すると、レアチーズケーキがテーブルの上に置かれた。あら、美味しそうなレアチーズケーキだわ。
 花の飾りが乗っており、とても綺麗である。
「こちらは殿下が持って来て下さったものですわ。最近貴族の令嬢達でも話題になっているレアチーズケーキです」
「まあ、令嬢達でも話題なケーキをレイヴァン様が!?」
 驚いてチラッとレイヴァン様を見る。わざわざ私のために?
「……ここのケーキは、お洒落で美味しいと評判らしい。君の口にも合うだろう」
「あ、ありがとうございます」
 まさかレアチーズケーキまで用意してくれるとは思わず驚いてしまった。
 しかし嬉しいと思った。社交界に出て話題を聞いていたら私も食べたくなっただろう。
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