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第三章.フラグ回避計画

22.提案却下

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俺達が住む学生寮はランクによって変わる。
同じ星でも格差があるので、より功績を残せば寮での生活が優遇される。


よってワンコ達の生活を守る為にも俺もレベルアップを目指すべきだ。


「よって俺も魔物の森に行こうと思うんだ」

「は?」

「ほら、レイラやハルだって冒険家としてダンジョンを攻略しているし。俺もそろそろかな?って」

騎士を目指す二人からすればレベルを上げるべく難易度の高い森やダンジョンを攻略するのは必要らしく、授業が終わった後とかにも攻略に向かっている。


我がフランチェスカ学園では在学中にも冒険家として活動が許されているシステムだった。

「エリオル様は薬草師ですし…役目は後方支援ですわ」

「うん、だから他のパーティーにお願いして」

「ダメですわ!Aランク以下の生徒は荒くれ者が多いのです。何かあったら…」

レイラが頭を抱えていた。
うん、俺ってそんなに心配なのかな?


「おい、何を騒いでいるんだ」

「ハル、君からも何か言ってくれよ」

そうだ、ハルに説得してもらおう。


「ベルン、エリオル様が魔物の森に行くとおっしゃられて…」

「何?本当か」

「そうだよ。そろそろ俺も…」


普段から過保護前回のレイラだけど、シビアなハルなら説得してくれるかもしれない。


「駄目だ」

「は?」


説得してくれると思いきや、何故か反対された。

「お前は自分の立場を考えろ」

「申し上げにくいのですが、現在エリオル様を妬み、恨む者が多くおります」

「ラナリア嬢」

後に控えていたラナリア嬢が困ったように告げた。


「先日の事件で馬鹿集団はエリオル様に逆恨みをするでしょう…他の一部の生徒もエリオル様に劣等感を抱いている可能性が…」


気に入らないとは思われているが、劣等感って何?


「その…申し上げにくいのですが」

「何?」

「学園内ではエリオル様と殿下達の四角関係の噂が…」

「「「は?」」」


四角関係って何だよ?
それ以前に何でレイラとハルまで驚くんだろう?


「これだろ?」

「ウィルフレッド様?」


またしても音もなく現れたウィルフレッド様は片手に焼き芋を持ち、側にはワンコに吠えられている。


「その芋は…」

「犬に食べさせるには美味すぎるのでな?少し貰った」

奪ったの間違いじゃないか?
一国の王子様が犬から餌を奪うなんて良いんだろうか?


少しだけこの国の良く末が不安だと感じているのは俺だけなのだろうか?




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