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8 フェンフェン視点 それから
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ダルムとジューリア先輩が離婚してから数日後。
再びこのゲスい男と会う羽目になってしまった。
私は被害者だっていうのに。
「くっそがああぁぁぁぁ!! なんで俺たちがこんなに借金を背負う羽目になってしまったんだ!! そもそもフェンフェン! お前が不倫するからこういうことになったんだぞ!」
「何言ってるのよ!! ダルムが勝手に私たちの関係をバラしたからいけないんでしょ!!」
こんなバカ男、とっとと離れておくべきだったわ。
かなり昔だけど、別れてからギルドでまた一緒に働くようになってしまった。とは言っても私は未練もなかったし、気にしていなかった。
でも、ダルムと先輩が婚約したっていうのに、しつこく迫ってこられて結局関係を持ってしまったのだ。
「あのね、そもそも金も出さないで私としてただけ感謝しなさいよ! 他の男どもからは金貰ってたんだし!」
「それがそもそも不倫だろう! 俺の分の慰謝料も貴様が払え!」
「馬鹿なの!? 結婚もしていないんだし浮気でもなんでもないわよ!」
「それだけ怒鳴る元気があるのならば働けるだろ!? 俺の分も稼いでもらう」
こんなゴミを相手しているほど暇じゃないんだから!
男を集めてなんとか金を巻き上げておかないと私の生活までもがズタボロよ!
せっかくダルムがタダで泊めてくれるっていうからあの家に行ったのに……。
毎日遊びまくって限界まで体力使っても面倒見てくれる人がいるから居心地が良かったのに……。
「もう二度と私に関わらないで! 背負った借金返すために何千人の男を相手にしなければならないと思っているの!?」
「それ以外の方法で金を稼ぐんだ! 俺はお前が他の男にそういう目に合う姿を見たくない」
「そんな言うならダルムが全額払ってよね!」
「う……わ、分かった」
全く信用できない。
これでも沢山の男を見てきたからなんとなく読める。
とは言っても、公園でダルムと再開した日は浮かれてて全く気がつかなかったけど……。
だが。
「じゃ、約束ね」
嫌々だが、ダルムの頬にキスをしておいた。
多少煽てておけば、数日間は私の面倒をしっかり見てくれるはずだ。
たとえ相手が途中で裏切ると分かっていても。
「どこで寝るんだ? 親に勘当され捨てられてしまったし、今は家すらないんだぞ」
「今いくら持ってる?」
ポケットから取り出した硬貨を見てため息をはいた。
「はぁ……、とりあえず一泊はできるわよね。今日はいつもの場所で泊まりましょうか」
「俺の全財産だぞ! しかも借金も膨大なんだ。使っていいのか!?」
「いーい、こういうときはまず休憩が必要なの。一旦しっかりと休んでから明日から頑張ればいいの!」
「なるほど! やはり不倫していたとはいえフェンフェンは頭がいいな」
ふ、甘いわね。ダルムが馬鹿で助かった。
とりあえず私の寝床は確保できただろう。
ダルムが起きる前にズラかればなんとかなるわ。
いつも利用している店の前に来たのだが……。
「ダルム、今はまずいわ。一旦帰りましょう!」
「なぜだ!? まさか緊張しているのか? 馬鹿だな。いいから来い。休む前にたっぷりと愛を育もうではないか」
ダルムとは気持ち悪いから遠慮したい。
そういうことではない。
今行くのは本当にまずい。
「見つけたぞ!!」
あーだから言ったのに……。
「逃げるわよ!」
「お、おい!」
私一人で走ったが、一緒にいたダルムはあっさりと警備兵に捕らえられ、私もすぐに追いつかれて捕まってしまった。
「フェンフェンで間違いないな。理由は分かっているな?」
「く……もうおしまいだわ」
「フェンフェン! 何がどうなっている!?」
私には金というものが全くない。
だから食いつなぐために数日間だけだが男を獲物にして持っている全財産を奪って逃げていたのだ。
まさかこんなに早くバレてしまうなんて……。
「ダルム、もう私たちの作戦はおしまいよ。素直に捕まりましょう」
「はぁ!?」
こうなったら二人で罪を背負っていこうではないか。
一人より二人で一つの罪を被っておけば、罰が半減するような気がするし。
道連れにしてやるわ!
そもそもこのバカのせいでこういう事態になってしまったんだし。
「貴様もグルか!」
「違う! おいフェンフェン! ちゃんと説明しろ!」
「だから、ダルムが私をこういう行為にさせるきっかけを作ったんだから説明も何もないでしょう?」
「ふざけんなーーー!!」
バカで助かった。
もういいじゃない。
どうせ捕まっていれば食事くらい出してくれるでしょう。
それぞれ十億もの慰謝料払っているよりよっぽどマシじゃないの。
そうよ!
私はダルムを窮地から救ったヒーローなのよ。
このことを後で監獄所の中でダルムにコッソリと伝えた。
「そうか、お前はそうやってわざと捕まり、俺と共に楽な道を選んでくれたんだな。感謝する」
「あ……当たり前じゃないの。だって、幼馴染だもの」
「フェンフェン……」
よし、これで一緒に罪を背負ってもらえるだろう。
ちょろいわね。
♢
「判決を言い渡す!! 其方ら借金を多大に抱えている上に異性を騙す行為! 許せることではない。双方処刑とする!!」
「「は!?」」
なんで……。
あ、そういえばこの国って囚人といえど強制労働で給料って出るんだっけ。
それで罪を償う代償の額が無期でも支払えない状態の場合って確か……。
なんということだ!!
借金まみれのダルムを道連れにしてしまったせいで余計に罪が重くなってしまった!
「話が違うじゃないかフェンフェン!!」
「待って!! ダルムとはなんの関係もないの! だから私だけの犯行で……」
「お互いに認めていたではないか。仮に裁判で嘘をついていたというのならばそれも処刑に値する。つまりどちらにせよ処刑となる」
私もダルムも生きている心地がしない。
警備兵に引っ張られているが歩いていることすらよく分かっていないのだ。
処刑台に立たされる前、私はストレスと恐怖で本当の病気にかかってしまったが、もはや誰も信じてくれない……。
完全に終わった……。
----------
【後書き】
最後までお付き合いありがとうございました。
一度、小説の完結を主人公以外のキャラでやってみたかったので、ざまぁキャラで終わりにしてみました。
今回やっと1万文字程度にまとめることができました。
最後に、7月第三作目の新作お知らせです。
『聖女なのに国を追い出されたので、崩壊寸前の隣国へ来ました~力を解放したので国が平和になってきましたが元の国まで加護は届きませんよ~』
応援宜しくお願い致します。
再びこのゲスい男と会う羽目になってしまった。
私は被害者だっていうのに。
「くっそがああぁぁぁぁ!! なんで俺たちがこんなに借金を背負う羽目になってしまったんだ!! そもそもフェンフェン! お前が不倫するからこういうことになったんだぞ!」
「何言ってるのよ!! ダルムが勝手に私たちの関係をバラしたからいけないんでしょ!!」
こんなバカ男、とっとと離れておくべきだったわ。
かなり昔だけど、別れてからギルドでまた一緒に働くようになってしまった。とは言っても私は未練もなかったし、気にしていなかった。
でも、ダルムと先輩が婚約したっていうのに、しつこく迫ってこられて結局関係を持ってしまったのだ。
「あのね、そもそも金も出さないで私としてただけ感謝しなさいよ! 他の男どもからは金貰ってたんだし!」
「それがそもそも不倫だろう! 俺の分の慰謝料も貴様が払え!」
「馬鹿なの!? 結婚もしていないんだし浮気でもなんでもないわよ!」
「それだけ怒鳴る元気があるのならば働けるだろ!? 俺の分も稼いでもらう」
こんなゴミを相手しているほど暇じゃないんだから!
男を集めてなんとか金を巻き上げておかないと私の生活までもがズタボロよ!
せっかくダルムがタダで泊めてくれるっていうからあの家に行ったのに……。
毎日遊びまくって限界まで体力使っても面倒見てくれる人がいるから居心地が良かったのに……。
「もう二度と私に関わらないで! 背負った借金返すために何千人の男を相手にしなければならないと思っているの!?」
「それ以外の方法で金を稼ぐんだ! 俺はお前が他の男にそういう目に合う姿を見たくない」
「そんな言うならダルムが全額払ってよね!」
「う……わ、分かった」
全く信用できない。
これでも沢山の男を見てきたからなんとなく読める。
とは言っても、公園でダルムと再開した日は浮かれてて全く気がつかなかったけど……。
だが。
「じゃ、約束ね」
嫌々だが、ダルムの頬にキスをしておいた。
多少煽てておけば、数日間は私の面倒をしっかり見てくれるはずだ。
たとえ相手が途中で裏切ると分かっていても。
「どこで寝るんだ? 親に勘当され捨てられてしまったし、今は家すらないんだぞ」
「今いくら持ってる?」
ポケットから取り出した硬貨を見てため息をはいた。
「はぁ……、とりあえず一泊はできるわよね。今日はいつもの場所で泊まりましょうか」
「俺の全財産だぞ! しかも借金も膨大なんだ。使っていいのか!?」
「いーい、こういうときはまず休憩が必要なの。一旦しっかりと休んでから明日から頑張ればいいの!」
「なるほど! やはり不倫していたとはいえフェンフェンは頭がいいな」
ふ、甘いわね。ダルムが馬鹿で助かった。
とりあえず私の寝床は確保できただろう。
ダルムが起きる前にズラかればなんとかなるわ。
いつも利用している店の前に来たのだが……。
「ダルム、今はまずいわ。一旦帰りましょう!」
「なぜだ!? まさか緊張しているのか? 馬鹿だな。いいから来い。休む前にたっぷりと愛を育もうではないか」
ダルムとは気持ち悪いから遠慮したい。
そういうことではない。
今行くのは本当にまずい。
「見つけたぞ!!」
あーだから言ったのに……。
「逃げるわよ!」
「お、おい!」
私一人で走ったが、一緒にいたダルムはあっさりと警備兵に捕らえられ、私もすぐに追いつかれて捕まってしまった。
「フェンフェンで間違いないな。理由は分かっているな?」
「く……もうおしまいだわ」
「フェンフェン! 何がどうなっている!?」
私には金というものが全くない。
だから食いつなぐために数日間だけだが男を獲物にして持っている全財産を奪って逃げていたのだ。
まさかこんなに早くバレてしまうなんて……。
「ダルム、もう私たちの作戦はおしまいよ。素直に捕まりましょう」
「はぁ!?」
こうなったら二人で罪を背負っていこうではないか。
一人より二人で一つの罪を被っておけば、罰が半減するような気がするし。
道連れにしてやるわ!
そもそもこのバカのせいでこういう事態になってしまったんだし。
「貴様もグルか!」
「違う! おいフェンフェン! ちゃんと説明しろ!」
「だから、ダルムが私をこういう行為にさせるきっかけを作ったんだから説明も何もないでしょう?」
「ふざけんなーーー!!」
バカで助かった。
もういいじゃない。
どうせ捕まっていれば食事くらい出してくれるでしょう。
それぞれ十億もの慰謝料払っているよりよっぽどマシじゃないの。
そうよ!
私はダルムを窮地から救ったヒーローなのよ。
このことを後で監獄所の中でダルムにコッソリと伝えた。
「そうか、お前はそうやってわざと捕まり、俺と共に楽な道を選んでくれたんだな。感謝する」
「あ……当たり前じゃないの。だって、幼馴染だもの」
「フェンフェン……」
よし、これで一緒に罪を背負ってもらえるだろう。
ちょろいわね。
♢
「判決を言い渡す!! 其方ら借金を多大に抱えている上に異性を騙す行為! 許せることではない。双方処刑とする!!」
「「は!?」」
なんで……。
あ、そういえばこの国って囚人といえど強制労働で給料って出るんだっけ。
それで罪を償う代償の額が無期でも支払えない状態の場合って確か……。
なんということだ!!
借金まみれのダルムを道連れにしてしまったせいで余計に罪が重くなってしまった!
「話が違うじゃないかフェンフェン!!」
「待って!! ダルムとはなんの関係もないの! だから私だけの犯行で……」
「お互いに認めていたではないか。仮に裁判で嘘をついていたというのならばそれも処刑に値する。つまりどちらにせよ処刑となる」
私もダルムも生きている心地がしない。
警備兵に引っ張られているが歩いていることすらよく分かっていないのだ。
処刑台に立たされる前、私はストレスと恐怖で本当の病気にかかってしまったが、もはや誰も信じてくれない……。
完全に終わった……。
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【後書き】
最後までお付き合いありがとうございました。
一度、小説の完結を主人公以外のキャラでやってみたかったので、ざまぁキャラで終わりにしてみました。
今回やっと1万文字程度にまとめることができました。
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