痛み、そのまま

元日の朝。
母は雑煮を作る。父は朝から酒を飲む。
お互いに、お互いが見えていないかのように。

新年から、こんな気持ちになっている人間なんてだれもいない。
だって、家の前の通りには、わたしみたいに家が嫌で外に出ているひとは、ひとりもいない。

トントントン、ツーツーツー、トントントン。
SNSで放り投げた信号だって、きっとだれにも届かない。
そう、だれにも、届かない。

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日常ではない救いと、変わることのない痛みのはなしです
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