選ばれたかった。
理由なんて、
はっきりしていなかった。
ただ、隣にいるだけじゃ足りなくて、
「いていい」じゃなく
「いてほしい」と言われたかった。
生まれた時から、
私たちは近すぎた。
母親どうしが幼なじみで、
家族ぐるみで、
いつも同じ景色の中にいた。
互いに手を伸ばして
一緒にいたわけじゃない。
気づいたら、隣にいた。
選択じゃなく、配置みたいな関係。
それが、
ずっと続くものだと、
どこかで思っていた。
成長するにつれて、
身体も、心も、
少しずつ形を変えていく。
誰かに見られること。
誰かに触れられること。
誰かに選ばれること。
そのたび、
私は初めて知る感情を
あなたに重ねていった。
でも、
あなたはいつも一歩遅れていた。
近いのに、遠い。
触れそうで、触れられない。
「幼なじみだから」
その言葉は、
守りでもあり、
逃げ道でもあった。
私は、
あなたの一番でいたかった。
でも同時に、
あなたの世界を壊す勇気もなかった。
だから、
選ばれない場所に
自分から立った。
応援するふりをして、
相談に乗るふりをして、
安全な距離を保ちながら、
心だけを削っていった。
恋だったのか、
情だったのか。
あの頃は、
名前をつけるには若くて、幼かった。
ただ一つ、
確かなことがある。
私は、
あなたに愛されたかった。
これは、
運命の話じゃない。
何度も間違えて、
それでも選び直した、
私たちの話だ。
はっきりしていなかった。
ただ、隣にいるだけじゃ足りなくて、
「いていい」じゃなく
「いてほしい」と言われたかった。
生まれた時から、
私たちは近すぎた。
母親どうしが幼なじみで、
家族ぐるみで、
いつも同じ景色の中にいた。
互いに手を伸ばして
一緒にいたわけじゃない。
気づいたら、隣にいた。
選択じゃなく、配置みたいな関係。
それが、
ずっと続くものだと、
どこかで思っていた。
成長するにつれて、
身体も、心も、
少しずつ形を変えていく。
誰かに見られること。
誰かに触れられること。
誰かに選ばれること。
そのたび、
私は初めて知る感情を
あなたに重ねていった。
でも、
あなたはいつも一歩遅れていた。
近いのに、遠い。
触れそうで、触れられない。
「幼なじみだから」
その言葉は、
守りでもあり、
逃げ道でもあった。
私は、
あなたの一番でいたかった。
でも同時に、
あなたの世界を壊す勇気もなかった。
だから、
選ばれない場所に
自分から立った。
応援するふりをして、
相談に乗るふりをして、
安全な距離を保ちながら、
心だけを削っていった。
恋だったのか、
情だったのか。
あの頃は、
名前をつけるには若くて、幼かった。
ただ一つ、
確かなことがある。
私は、
あなたに愛されたかった。
これは、
運命の話じゃない。
何度も間違えて、
それでも選び直した、
私たちの話だ。
あなたにおすすめの小説
白い結婚はそちらが言い出したことですわ
来住野つかさサリーは怒っていた。今日は幼馴染で喧嘩ばかりのスコットとの結婚式だったが、あろうことかパーティでスコットの友人たちが「白い結婚にするって言ってたよな?」「奥さんのこと色気ないとかさ」と騒ぎながら話している。スコットがその気なら喧嘩買うわよ! 白い結婚上等よ! 許せん! これから舌戦だ!!
さようならの定型文~身勝手なあなたへ
宵森みなと「好きな女がいる。君とは“白い結婚”を——」
――それは、夢にまで見た結婚式の初夜。
額に誓いのキスを受けた“その夜”、彼はそう言った。
涙すら出なかった。
なぜなら私は、その直前に“前世の記憶”を思い出したから。
……よりによって、元・男の人生を。
夫には白い結婚宣言、恋も砕け、初夜で絶望と救済で、目覚めたのは皮肉にも、“現実”と“前世”の自分だった。
「さようなら」
だって、もう誰かに振り回されるなんて嫌。
慰謝料もらって悠々自適なシングルライフ。
別居、自立して、左団扇の人生送ってみせますわ。
だけど元・夫も、従兄も、世間も――私を放ってはくれないみたい?
「……何それ、私の人生、まだ波乱あるの?」
はい、あります。盛りだくさんで。
元・男、今・女。
“白い結婚からの離縁”から始まる、人生劇場ここに開幕。
-----『白い結婚の行方』シリーズ -----
『白い結婚の行方』の物語が始まる、前のお話です。
【完結】騙された侯爵令嬢は、政略結婚でも愛し愛されたかったのです
山葵政略結婚で結ばれた私達だったが、いつか愛し合う事が出来ると信じていた。
それなのに、彼には、ずっと好きな人が居たのだ。
私にはプレゼントさえ下さらなかったのに、その方には自分の瞳の宝石を贈っていたなんて…。