あなたにおすすめの小説
守るために婚約者を手放した王太子は、彼女がもう戻らないことを後から知る
あめとおと
恋愛
王太子である彼と、公爵令嬢である彼女は、誰もが認める婚約者同士。
人前では距離を保ちながらも、二人は確かに想い合っていた。
――あの日、“聖女”が現れるまでは。
国と民に求められる存在である聖女。
彼女を拒めば、王太子としての立場は揺らぐ。
そして何より、大切な婚約者を巻き込んでしまう。
だから彼は選んだ。
彼女を守るために、距離を取ることを。
冷たく振る舞い、関係を曖昧にし、あえて突き放す。
それが最善だと信じていた。
だが彼女は、すべてを理解していた。
だからこそ何も言わず、
ただ静かに――婚約解消を申し出た。
「それが殿下のご判断であれば、従います」
彼女は最後まで優しく微笑んでいた。
そして、すべてが終わった後で彼は気づく。
守られていたのは、自分の方だったのだと。
もう遅い。
彼女は今も穏やかに微笑んでいる。
――その微笑みが、自分に向けられることは、二度とない。
『病弱な幼馴染を優先してください』と言った妻が消えた翌日、夫は領地の会計書類が全て白紙になっていることに気づいた
歩人
ファンタジー
侯爵家に嫁いで五年。ルチアは夫エミルの領地会計・社交・使用人管理を全て一人で担ってきた。だがエミルはいつも幼馴染のアリーチェを優先する。「アリーチェは体が弱いんだ、お前とは違う」——その言葉を百回聞いた日、ルチアは微笑んで離縁届に署名した。「ええ、私は丈夫ですから。どうぞ幼馴染様をお大事に」。翌朝、エミルが目にしたのは——税務報告の締切、領民からの陳情の山、そして紅茶の淹れ方すら知らない自分。三ヶ月後、かつて「地味な妻」と呼ばれたルチアは、辺境伯の財務顧問として辣腕を振るっていた。
貴方なんて大嫌い
ララ愛
恋愛
婚約をして5年目でそろそろ結婚の準備の予定だったのに貴方は最近どこかの令嬢と
いつも一緒で私の存在はなんだろう・・・2人はむつまじく愛し合っているとみんなが言っている
それなら私はもういいです・・・貴方なんて大嫌い
婚約破棄の代償
nanahi
恋愛
【第19回恋愛小説大賞】で奨励賞を頂きました。投票して下さった皆様、読んで下さった皆様、本当にありがとうございました(^^)
「あの子を放って置けないんだ。ごめん。婚約はなかったことにしてほしい」
ある日突然、侯爵令嬢エバンジェリンは婚約者アダムスに一方的に婚約破棄される。破局に追い込んだのは婚約者の幼馴染メアリという平民の儚げな娘だった。
エバンジェリンを差し置いてアダムスとメアリはひと時の幸せに酔うが、婚約破棄の代償は想像以上に大きかった。
理科室のパノプティコン:全機密をハックして裏切り者を公開処刑する。理科室に捨てられた僕の全画面報復
寝て起きたら異世界じゃなくて会議室だった
ライト文芸
「剣で斬るより、この暴露(データ)一つの方が、よっぽど残酷に人を殺せるんだよ」
影の組織の使い捨て実験体として、地図にも載らない閉鎖国家の理科室に捨てられた少年。
だが、死を待つだけの彼に訪れたのは、絶望ではなく覚醒だった。
右目に宿ったのは、世界のあらゆる情報を引き出し、書き換える超越スキル――神の瞳。
埃を被った理科室の端末を叩けば、この世界の機密はすべて俺の所有物(データ)となる。
民衆の前で清純を装う聖女が、裏で溺れる醜悪な不倫の記録。
国を愛するふりをした王太子が、私欲のために結んだ売国の密約。
すべては見えた。すべては握った。
「――さあ、社会的抹殺(フクシュウ)のカウントダウンを始めようか」
一歩も動く必要はない。剣も魔法も必要ない。
ただ理科室で指先を動かすだけで、傲慢な聖女は民衆の石打ちに遭い、強大な組織は一夜にして内部崩壊する。
隠し資産を奪い尽くし、弱点を握り、自分を裏切ったすべてを絶望の淵へと突き落とす。
閉鎖国家の片隅から始まった少年のハッキングは、いつの間にか世界の運命さえも掌握していた。
今さら泣いて許しを請うても、もう遅い。
これは、情報の神となった少年による、無慈悲で完璧な一方的蹂躙(ざまぁ)劇。
「愛していると、一度も言わなかったあなたへ」 ~十年間泣いていたことを、あなたは知らない~
まさき
恋愛
十年間、彼は一度も「愛している」と言わなかった。
悪意はなかった。ただ、私がいて当然だと思っていた。
ある朝、私は指輪を置いて出て行った。涙も言葉も置かずに。
辺境の地で、ようやく自分の人生が始まった気がした。
そこへ彼が現れた。「なぜ出て行ったのか、ずっと考えていた」と。
考えるのに、一年かかったのですね。
私が泣いていたことを、あなたはまだ知らない。