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連載
番外編、クリスマスネタ
自分が素直なクリスマスネタを書くわけがない。
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「はぁ……」
今日はクリスマス。妖精国ではクリスマス・パレードも派手に行われており、とてもにぎやかだ。だが、それを楽しめるのは一般の方々や、妖精国を訪れている人々だけであり……ため息をつきつつ政務をこなすフェアリー・クィーンにとっては、あまり関係のない話であった。
「陛下、ため息をつかれる理由はお察しいたしますが……」
部下の1人である、政務の補佐を行っている銀色の髪色をした男性が、クィーンにそう話しかける。
「ええ、貴方の指摘どおり、ため息などあまりするものではありませんね。それにしても、クリスマスというお祝いの時期にこれだけ犯罪が増えるというのも悲しい物です。大半が普段無意識に締めている心のタガが、このお祝いのムードに流されて少々弾けとんだと言うレベルではありますが」
にぎやかなクリスマスのムードの中で、その空気に流されてしまったのか少々おいたがすぎる行為をする物が多数いた。当然それらを抑えるために兵士は働かなくてはならない。クリスマスの楽しい空気の中、そんな仕事をしなければならないというのはかなりのストレスを兵士に与えているであろう。
「とりあえず、彼らはクリスマスの時期の間だけ牢屋に突っ込んでおくことにしました。クリスマスが終われば正気に返るでしょうから」
と、銀色の髪を持つクィーンの部下である男性は、おいたがすぎて兵士に捕まえられた人々の対処をクィーンに伝えた。ちなみに牢屋の中にいる人は、皆さん等しく後悔という名の船出をしており、とても大人しい状態である。
「楽しい時には思いっきり楽しむというところは妖精としてなんら問題ありませんが、だからといって他の人に多大な迷惑をかけるのは許せませんからね。自分の楽しみの為に他の人に対して大きな不快感を与える事はいけないと、理解しなければいけません」
政務をしつつも、そうクィーンはぼやく。その言葉には、かつての自分の行った行為の数々を反省する気持ちも含まれている。
「兵士達にも、24日、25日と連続で仕事をさせている者はおりませんね?」
部下に確認を取るクィーン。クリスマスムードの中で一家が揃わないというのもまた、寂しい物だ。本来は家族で過ごす事が重視されるのがクリスマスという日なのだから、兵士の職についているものと言えど、24日と25日に分けて出動させる事で、どちらか一日だけは完全に家族と過ごせる時間を与える事にしていた。
「はい、陛下のご指示通り、24日と25日のどちらかには、完全休養を取れるように取り計らっております」
部下からの言葉に、クィーンは満足げに頷く。
「それならば良いのです。こうして政務に追われるのは、上の者だけで……国民の皆様や、妖精国を訪れてくださった方々にはクリスマスという貴重な時間を楽しんでいただければそれでよいのですから……」
政務も今日の分はほぼ終わりましたから下がって良いと部下に伝えて、銀髪の部下が部屋から出た事を確認した後に再びクィーンは最終確認の為に書類へと向き合う。国民などはこういう時には目いっぱい楽しみ、普段溜まってしまうストレスや鬱憤をある程度晴らして欲しいとクィーンは願う。流石に牢屋に突っ込まれた人達のように余りにもはじけすぎては困るが、それはごく一部の例外として考えるべき事。
(私は国の王なのです。私個人よりも、この妖精国の国民の皆様が楽しみ笑顔になる事が最優先。私のわがままは、先払いですでに頂いてしまっていますからね……)
散々人族の冒険者であるアースに付きまとっていた時期を思い出して、ふふっと思い出し笑いを浮かべるクィーン。あの時の私はわがままが過ぎましたね、と1人で懐かしむ。
しばらく書類と格闘しているうちに、徐々に空が茜色に染まってくる。クリスマス期間とされている時期の夜には、花火が遠慮なく打ち上げられる事になっている。その花火にかかる費用は全額王室持ちだ。こういうお祝い事の時に資金をケチると、実につまらなくなるので、普段は節制を心がけて資金をこつこつと作っておき、こういうイベントの時には一気に大盤振る舞いをして盛り上げる。
その理由は、妖精が楽しむ事を忘れてはいけないからだ。愉快な心を忘れた妖精は一気に老いて死ぬという伝説まで妖精族にはあるのだから、こういうお祭りの時には目いっぱい盛り上げられるだけ盛り上げるのが妖精の流儀であり、妖精王室の勤めでもある。
暗くなってきたのだからと、確認作業も済んだ政務を終わらせて窓のそばへ向かうクィーン。王城はかなり高いので、ここからなら花火が何の遮蔽物もなくよく見える。政務を終えた後の一息つくための時間でもあり、楽しみにしている時間でもある。
(あの方も、この花火をどこかで見てくださっていると嬉しいのですが……今は一体何をしているのでしょうかね)
冒険者という立場である以上、一箇所に定住する事はない存在であるためどこに居るのかが分からない。位置を知らせる指輪の効果も、今は無効化しているのでテレポートで会いに行く事もできなくなった。それらは全て自分が招いた結果であると、今のクィーンは受け止めている。
(妖精同士の噂では、あの後もいろいろな事に巻き込まれているようですけどね……あの戦争の後も、あの方はあっちこっちに飛び回っているのでしょう)
空も完全に暗くなり、それを待っていましたとばかりに色とりどりの花火が次々に空へと上がり始めた。
「陛下、お食事をお持ちしました」
部下の1人である、黒髪をポニーテールにした女性がワインと今夜のディナーを運んできた。
「ありがとう、それでは頂きましょうか」
テーブルに置かれたワインとチキン、そしてケーキ。クィーンと部下が席に着き、花火を見ながらゆっくりと食べる。
「陛下、いかがでしょうか?」
部下である黒髪の女性からの質問に、クィーンも笑顔で答える。
「ええ、とてもよい味です。作ったシェフにお礼を伝えておいてください」
シェフが腕によりをかけてつくったのであろう。出てきたチキンもケーキも非常に美味しく、ワインとの組み合わせも抜群であった。だからこそ、クィーンも賛辞を送ったのである。
ほんの少し普段と違った物を食べて美しい花火を王城から見る。こうしてフェアリー・クィーンのクリスマスは静かに過ぎていった。
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と言うわけでクィーンでした。
他のVRMMOネタを書かれている人がすでにクリスマス系統の
イベントを書いてしまっているのでこんな感じに。
一日出遅れると、ネタに苦しむという非常にいい例です(苦笑)。
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「はぁ……」
今日はクリスマス。妖精国ではクリスマス・パレードも派手に行われており、とてもにぎやかだ。だが、それを楽しめるのは一般の方々や、妖精国を訪れている人々だけであり……ため息をつきつつ政務をこなすフェアリー・クィーンにとっては、あまり関係のない話であった。
「陛下、ため息をつかれる理由はお察しいたしますが……」
部下の1人である、政務の補佐を行っている銀色の髪色をした男性が、クィーンにそう話しかける。
「ええ、貴方の指摘どおり、ため息などあまりするものではありませんね。それにしても、クリスマスというお祝いの時期にこれだけ犯罪が増えるというのも悲しい物です。大半が普段無意識に締めている心のタガが、このお祝いのムードに流されて少々弾けとんだと言うレベルではありますが」
にぎやかなクリスマスのムードの中で、その空気に流されてしまったのか少々おいたがすぎる行為をする物が多数いた。当然それらを抑えるために兵士は働かなくてはならない。クリスマスの楽しい空気の中、そんな仕事をしなければならないというのはかなりのストレスを兵士に与えているであろう。
「とりあえず、彼らはクリスマスの時期の間だけ牢屋に突っ込んでおくことにしました。クリスマスが終われば正気に返るでしょうから」
と、銀色の髪を持つクィーンの部下である男性は、おいたがすぎて兵士に捕まえられた人々の対処をクィーンに伝えた。ちなみに牢屋の中にいる人は、皆さん等しく後悔という名の船出をしており、とても大人しい状態である。
「楽しい時には思いっきり楽しむというところは妖精としてなんら問題ありませんが、だからといって他の人に多大な迷惑をかけるのは許せませんからね。自分の楽しみの為に他の人に対して大きな不快感を与える事はいけないと、理解しなければいけません」
政務をしつつも、そうクィーンはぼやく。その言葉には、かつての自分の行った行為の数々を反省する気持ちも含まれている。
「兵士達にも、24日、25日と連続で仕事をさせている者はおりませんね?」
部下に確認を取るクィーン。クリスマスムードの中で一家が揃わないというのもまた、寂しい物だ。本来は家族で過ごす事が重視されるのがクリスマスという日なのだから、兵士の職についているものと言えど、24日と25日に分けて出動させる事で、どちらか一日だけは完全に家族と過ごせる時間を与える事にしていた。
「はい、陛下のご指示通り、24日と25日のどちらかには、完全休養を取れるように取り計らっております」
部下からの言葉に、クィーンは満足げに頷く。
「それならば良いのです。こうして政務に追われるのは、上の者だけで……国民の皆様や、妖精国を訪れてくださった方々にはクリスマスという貴重な時間を楽しんでいただければそれでよいのですから……」
政務も今日の分はほぼ終わりましたから下がって良いと部下に伝えて、銀髪の部下が部屋から出た事を確認した後に再びクィーンは最終確認の為に書類へと向き合う。国民などはこういう時には目いっぱい楽しみ、普段溜まってしまうストレスや鬱憤をある程度晴らして欲しいとクィーンは願う。流石に牢屋に突っ込まれた人達のように余りにもはじけすぎては困るが、それはごく一部の例外として考えるべき事。
(私は国の王なのです。私個人よりも、この妖精国の国民の皆様が楽しみ笑顔になる事が最優先。私のわがままは、先払いですでに頂いてしまっていますからね……)
散々人族の冒険者であるアースに付きまとっていた時期を思い出して、ふふっと思い出し笑いを浮かべるクィーン。あの時の私はわがままが過ぎましたね、と1人で懐かしむ。
しばらく書類と格闘しているうちに、徐々に空が茜色に染まってくる。クリスマス期間とされている時期の夜には、花火が遠慮なく打ち上げられる事になっている。その花火にかかる費用は全額王室持ちだ。こういうお祝い事の時に資金をケチると、実につまらなくなるので、普段は節制を心がけて資金をこつこつと作っておき、こういうイベントの時には一気に大盤振る舞いをして盛り上げる。
その理由は、妖精が楽しむ事を忘れてはいけないからだ。愉快な心を忘れた妖精は一気に老いて死ぬという伝説まで妖精族にはあるのだから、こういうお祭りの時には目いっぱい盛り上げられるだけ盛り上げるのが妖精の流儀であり、妖精王室の勤めでもある。
暗くなってきたのだからと、確認作業も済んだ政務を終わらせて窓のそばへ向かうクィーン。王城はかなり高いので、ここからなら花火が何の遮蔽物もなくよく見える。政務を終えた後の一息つくための時間でもあり、楽しみにしている時間でもある。
(あの方も、この花火をどこかで見てくださっていると嬉しいのですが……今は一体何をしているのでしょうかね)
冒険者という立場である以上、一箇所に定住する事はない存在であるためどこに居るのかが分からない。位置を知らせる指輪の効果も、今は無効化しているのでテレポートで会いに行く事もできなくなった。それらは全て自分が招いた結果であると、今のクィーンは受け止めている。
(妖精同士の噂では、あの後もいろいろな事に巻き込まれているようですけどね……あの戦争の後も、あの方はあっちこっちに飛び回っているのでしょう)
空も完全に暗くなり、それを待っていましたとばかりに色とりどりの花火が次々に空へと上がり始めた。
「陛下、お食事をお持ちしました」
部下の1人である、黒髪をポニーテールにした女性がワインと今夜のディナーを運んできた。
「ありがとう、それでは頂きましょうか」
テーブルに置かれたワインとチキン、そしてケーキ。クィーンと部下が席に着き、花火を見ながらゆっくりと食べる。
「陛下、いかがでしょうか?」
部下である黒髪の女性からの質問に、クィーンも笑顔で答える。
「ええ、とてもよい味です。作ったシェフにお礼を伝えておいてください」
シェフが腕によりをかけてつくったのであろう。出てきたチキンもケーキも非常に美味しく、ワインとの組み合わせも抜群であった。だからこそ、クィーンも賛辞を送ったのである。
ほんの少し普段と違った物を食べて美しい花火を王城から見る。こうしてフェアリー・クィーンのクリスマスは静かに過ぎていった。
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と言うわけでクィーンでした。
他のVRMMOネタを書かれている人がすでにクリスマス系統の
イベントを書いてしまっているのでこんな感じに。
一日出遅れると、ネタに苦しむという非常にいい例です(苦笑)。
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