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7 それぞれの気持ち / 国王陛下の怒り
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🌼イアン視点
あれから執事もコック達もいなくなっており、残された侍女達は俺達の言うことは全くやらなくなった。
「お前ら、なんで俺の言うことを聞かんのだ?」
「なんで、貴方の言うことを聞かなければならないのですか?」
迷惑そうに言ってくる侍女達の生意気なこと!
「お前はクビだ! さっさと出て行け!」
「は? 私は貴方に雇われているわけではありません! いい加減気づけよ、ばぁーーか」
「ん? お前、最後の言葉はなんだ? おい、待て、こらぁーー!」
ーーおかしい・・・・・・なんで、侍女が俺に「ばぁーか」なんて言える? あぁ、聞き間違いだよな? うん、絶対そうだ。
そんな時、すごく気分転換になるイベントが舞い込んだ。王家主催の舞踏会に俺とキャサリンが招待されたのだ。
宛名はイシド伯爵家の当主夫妻となっていたが、もちろんキャサリンと出席するつもりだ。キャサリンは大きなお腹を抱えているけれど、ここに正当な跡継ぎがいるのだから国王陛下に認めていただくいいチャンスだ。
🌼キャサリン視点
あたしは看護師に一度はなったけど、すっごくハードな仕事で馬鹿らしくなってやめちゃったの。お給料はけっこういいけれど、夜勤もあったり時間も不規則だし、なによりあたしは病人が大嫌いよ。
素敵なイケメンだけが病気になるなら大歓迎だけれど、汚いガキや加齢臭漂うおじさんが病気になったのなんてごめんだわ。
だから金持ちの男の横に座って、お酒を一緒に飲んであげる仕事についた。適当に話をして愛想を振りまいていればそれで看護師の2倍は稼げた。綺麗な女に生まれたのなら、なにもすすんで苦労なんてする必要ってある? そんなのないわよ!
ある日、小太りの髪が薄くなりかかったカモが来た。この男、外見は冴えないけれど貴族だって言うじゃない? しかもイシド伯爵家の病院院長! あそこは代々当主が医院長をつとめている。ということは、この人って当主よね?
ーー決めた! 私はこの人の妻になるわ! でもよく聞いたらすでに妻がいてしかも子供は産めない女だ、って言うのよ。
「ねぇ、貴方のその少し出っ張り気味のお腹はクマさんのぬいぐるみみたいで可愛いわ。それに、あんまり量の多くない髪も素敵! 私って毛深い男性が苦手なのよ。だから、すっごくイアンは理想なの! 私が貴方の子供を産んであげたいわ」
ーーこの男ってモテたことがないのだろう。すぐに真に受けて、だらっと鼻の下を長くさせていた。ふふん、チョロいわ!
まずは、病院に潜り込もうと考えて、看護部長にしてもらった。こんな時の為に資格ってとっておくべきなのよね?
そして・・・・・・妊娠・・・・・・今は本邸にいて贅沢三昧! でも、最近おかしい。お金を少しもくれなくなったイアン。屋敷には侍女の数がやたら少ない。その侍女達も屋敷の手入れはするのに私の身の回りの世話はしなくなった。
「どうしてやらないのよ? 今まではしてくれていたでしょう?」
「それはアメリア様のご命令に従ったまでです」
「はぁ? なんなの! ただの嫁の分際で! 私が子供を産めば次期当主の母親なんだからね!」
🌼(侍女達視点)
「ねぇ、なんであんなばか婿カップルがここに我が物顔で住んでいるのかしら?」
「あぁ、天国から地獄行き作戦らしいわ」
「あぁ、今までは天国を味わう時間だったのねぇ。でも、あのキャサリンって我が儘すぎて、いろいろ命令してくるのもバカみたいだわね!」
「せいぜい、勘違いさせておけばいいのよ。後で思いっきり後悔するわ」
「うふふ。そうね。イアン様が婿って教えてあげないわ。絶対に!」
そう、私達侍女も病院のスタッフ達もキャサリンに、真実はわざと教えてあげない。そんな優しさは持ち合わせていないわ。だって、私達のご主人様はアメリア様なのだから!
🌼(キャサリン視点)
私はアメリアのドレスと宝石を借りて、綺麗に着飾るとイアンとともに王宮に向かった。胸のすぐ下からポワンと広がるタイプのドレスは大きなお腹をうまく隠してくれた。
パーティ会場ではもちろん私の圧倒的美しさに皆が振り返る。ふふん、そうでしょうとも!
けれどこの私よりさらに美しく洗練された女が、ひときわ豪華に着飾った女と和やかに談笑していた。よく見れば子供も産めない役立たずのアメリアだ!むかつくわね。
「このカーティスとアネットは私の子供ですわ。イシド伯爵家の跡継ぎとなる子供達です!」
あろうことか、アメリアは周囲に集まっているご夫人達の前で愚かなことを言っていた。
ーーはぁ? なにを言っているのよ?
「ちょーーっとぉぉお、待ったぁああ! 聞き捨てならないことを言うのね? イシド伯爵家の跡継ぎはこのお腹のなかにいるわ! デタラメもいい加減にしなさいよ! 子供も産めない身体のくせに!」
私はその時、知らなかった。その豪華に着飾った女が王妃様で不妊で悩んでいたことを。その周りにいたご婦人達もなかなか子供ができずに悲しんでいたことを。
「貴女は何者です? いきなりこの私に話しかけてくるなど! 貴族ではないでしょう? 私の顔を知らぬはずがない」
その着飾った女は、横柄に私を冷たい表情で見下している。
「はぁ? なにそれ? なに様よ? イシド伯爵家だって家柄はいいんだから、負けていませんわ!」
私はこの女のムカつく態度を注意してあげたわ。
「イシド伯爵となんの関わりがあるの? お前はイシド伯爵のなんだと言うの?」
「あら、もうすぐ妻になる恋人ですわ! だって、イシド伯爵の子供がお腹にいますもの」
「おほほほっ! 面白いことを言うわねぇ。女同士では子は産まれぬわ」
こいつなに偉そうに、おほほなんて言っちゃってるの!
「イアン! このおばさん、超感じ悪いの! なんとかしてよ! なんで子供も産めない役立たず(アメリア)がここで偉そうにして、しかも子供がいるなんて言ってるの? おかしいじゃない!」
「え? 子供? まさか、嘘だろう? それが本当ならアメリア、お前はずっと不倫していたのか? ん? でも、それもおかしいな・・・・・えぇーー! 計算するとずいぶん若い頃に産んだのだな? 俺と結婚する前に産んだ計算になるぞ! このあばずれ! 俺を騙したのか? 慰謝料だ、慰謝料を請求してやる」
「国王陛下がいらっしゃいます。お静かに」
そんな言葉とともに現れた国王陛下は、いそいそとその失礼な女に声をかけた。
「王妃よ、どうした? 機嫌が悪いようじゃな?」
――え? 王妃様? この人、王妃なの? しかも、なんで泣いているのよ?
国王陛下から王妃と呼ばれた女は、国王陛下から見るからに溺愛されていた。
「王妃よ、どうした? なにかあったか? 王妃の機嫌を損ねた奴は誰だ?」
怒りに満ちた声が王宮じゅうに響き渡ったのだった。
あれから執事もコック達もいなくなっており、残された侍女達は俺達の言うことは全くやらなくなった。
「お前ら、なんで俺の言うことを聞かんのだ?」
「なんで、貴方の言うことを聞かなければならないのですか?」
迷惑そうに言ってくる侍女達の生意気なこと!
「お前はクビだ! さっさと出て行け!」
「は? 私は貴方に雇われているわけではありません! いい加減気づけよ、ばぁーーか」
「ん? お前、最後の言葉はなんだ? おい、待て、こらぁーー!」
ーーおかしい・・・・・・なんで、侍女が俺に「ばぁーか」なんて言える? あぁ、聞き間違いだよな? うん、絶対そうだ。
そんな時、すごく気分転換になるイベントが舞い込んだ。王家主催の舞踏会に俺とキャサリンが招待されたのだ。
宛名はイシド伯爵家の当主夫妻となっていたが、もちろんキャサリンと出席するつもりだ。キャサリンは大きなお腹を抱えているけれど、ここに正当な跡継ぎがいるのだから国王陛下に認めていただくいいチャンスだ。
🌼キャサリン視点
あたしは看護師に一度はなったけど、すっごくハードな仕事で馬鹿らしくなってやめちゃったの。お給料はけっこういいけれど、夜勤もあったり時間も不規則だし、なによりあたしは病人が大嫌いよ。
素敵なイケメンだけが病気になるなら大歓迎だけれど、汚いガキや加齢臭漂うおじさんが病気になったのなんてごめんだわ。
だから金持ちの男の横に座って、お酒を一緒に飲んであげる仕事についた。適当に話をして愛想を振りまいていればそれで看護師の2倍は稼げた。綺麗な女に生まれたのなら、なにもすすんで苦労なんてする必要ってある? そんなのないわよ!
ある日、小太りの髪が薄くなりかかったカモが来た。この男、外見は冴えないけれど貴族だって言うじゃない? しかもイシド伯爵家の病院院長! あそこは代々当主が医院長をつとめている。ということは、この人って当主よね?
ーー決めた! 私はこの人の妻になるわ! でもよく聞いたらすでに妻がいてしかも子供は産めない女だ、って言うのよ。
「ねぇ、貴方のその少し出っ張り気味のお腹はクマさんのぬいぐるみみたいで可愛いわ。それに、あんまり量の多くない髪も素敵! 私って毛深い男性が苦手なのよ。だから、すっごくイアンは理想なの! 私が貴方の子供を産んであげたいわ」
ーーこの男ってモテたことがないのだろう。すぐに真に受けて、だらっと鼻の下を長くさせていた。ふふん、チョロいわ!
まずは、病院に潜り込もうと考えて、看護部長にしてもらった。こんな時の為に資格ってとっておくべきなのよね?
そして・・・・・・妊娠・・・・・・今は本邸にいて贅沢三昧! でも、最近おかしい。お金を少しもくれなくなったイアン。屋敷には侍女の数がやたら少ない。その侍女達も屋敷の手入れはするのに私の身の回りの世話はしなくなった。
「どうしてやらないのよ? 今まではしてくれていたでしょう?」
「それはアメリア様のご命令に従ったまでです」
「はぁ? なんなの! ただの嫁の分際で! 私が子供を産めば次期当主の母親なんだからね!」
🌼(侍女達視点)
「ねぇ、なんであんなばか婿カップルがここに我が物顔で住んでいるのかしら?」
「あぁ、天国から地獄行き作戦らしいわ」
「あぁ、今までは天国を味わう時間だったのねぇ。でも、あのキャサリンって我が儘すぎて、いろいろ命令してくるのもバカみたいだわね!」
「せいぜい、勘違いさせておけばいいのよ。後で思いっきり後悔するわ」
「うふふ。そうね。イアン様が婿って教えてあげないわ。絶対に!」
そう、私達侍女も病院のスタッフ達もキャサリンに、真実はわざと教えてあげない。そんな優しさは持ち合わせていないわ。だって、私達のご主人様はアメリア様なのだから!
🌼(キャサリン視点)
私はアメリアのドレスと宝石を借りて、綺麗に着飾るとイアンとともに王宮に向かった。胸のすぐ下からポワンと広がるタイプのドレスは大きなお腹をうまく隠してくれた。
パーティ会場ではもちろん私の圧倒的美しさに皆が振り返る。ふふん、そうでしょうとも!
けれどこの私よりさらに美しく洗練された女が、ひときわ豪華に着飾った女と和やかに談笑していた。よく見れば子供も産めない役立たずのアメリアだ!むかつくわね。
「このカーティスとアネットは私の子供ですわ。イシド伯爵家の跡継ぎとなる子供達です!」
あろうことか、アメリアは周囲に集まっているご夫人達の前で愚かなことを言っていた。
ーーはぁ? なにを言っているのよ?
「ちょーーっとぉぉお、待ったぁああ! 聞き捨てならないことを言うのね? イシド伯爵家の跡継ぎはこのお腹のなかにいるわ! デタラメもいい加減にしなさいよ! 子供も産めない身体のくせに!」
私はその時、知らなかった。その豪華に着飾った女が王妃様で不妊で悩んでいたことを。その周りにいたご婦人達もなかなか子供ができずに悲しんでいたことを。
「貴女は何者です? いきなりこの私に話しかけてくるなど! 貴族ではないでしょう? 私の顔を知らぬはずがない」
その着飾った女は、横柄に私を冷たい表情で見下している。
「はぁ? なにそれ? なに様よ? イシド伯爵家だって家柄はいいんだから、負けていませんわ!」
私はこの女のムカつく態度を注意してあげたわ。
「イシド伯爵となんの関わりがあるの? お前はイシド伯爵のなんだと言うの?」
「あら、もうすぐ妻になる恋人ですわ! だって、イシド伯爵の子供がお腹にいますもの」
「おほほほっ! 面白いことを言うわねぇ。女同士では子は産まれぬわ」
こいつなに偉そうに、おほほなんて言っちゃってるの!
「イアン! このおばさん、超感じ悪いの! なんとかしてよ! なんで子供も産めない役立たず(アメリア)がここで偉そうにして、しかも子供がいるなんて言ってるの? おかしいじゃない!」
「え? 子供? まさか、嘘だろう? それが本当ならアメリア、お前はずっと不倫していたのか? ん? でも、それもおかしいな・・・・・えぇーー! 計算するとずいぶん若い頃に産んだのだな? 俺と結婚する前に産んだ計算になるぞ! このあばずれ! 俺を騙したのか? 慰謝料だ、慰謝料を請求してやる」
「国王陛下がいらっしゃいます。お静かに」
そんな言葉とともに現れた国王陛下は、いそいそとその失礼な女に声をかけた。
「王妃よ、どうした? 機嫌が悪いようじゃな?」
――え? 王妃様? この人、王妃なの? しかも、なんで泣いているのよ?
国王陛下から王妃と呼ばれた女は、国王陛下から見るからに溺愛されていた。
「王妃よ、どうした? なにかあったか? 王妃の機嫌を損ねた奴は誰だ?」
怒りに満ちた声が王宮じゅうに響き渡ったのだった。
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