(完結)貴女は私の親友だったのに・・・・・・

青空一夏

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 私は寮での食生活を見直して、まずは間食を厳禁にしたわ。でもマージは私の目の前で生クリームたっぷりのケーキを食べる。

「あぁーー、生クリームって最高ですわね? 我慢なんかしなくてもリネータはそのぷよぷよの手とか、エクボの浮かぶふっくらした頬が愛らしいのだから無理はしない方がいいと思いますわ」

 そう言いながら、ケーキを口にせっせと運ぶマージ。見ているとよだれが出そうだから、なるべく誘惑の甘い悪魔ケーキから目を逸らす。

「実は私、好きな男の子ができましたの。こんな体型だと自信が持てなくて話しかけることもできないの。だから、人並みの体型になって、お友達になりたいのです」

「お友達なら痩せなくてもなれると思いますわ。人間は個性が大事なのよ。無理に自分を周りに合わせることはないと思うわ。美味しい物を諦めるなんておかしいです。今のリネータを好いてくださる男の子を選べばいいのではなくって? 私はね、リネータの為に言ってあげているのよ?」

「私の為? ・・・・・・ありがとう。でも、ちょっとだけ頑張ってみますわ」

 私の言葉にマージは悲しそうな顔をした。

(心配してくれているのね。なんて優しいのでしょう。持つべき物は親友よね)

「絶対に無理なダイエットはしないから安心してちょうだい」
 私はにっこり微笑んだ。

「えぇ。食事はちゃんと食べなければだめよ。過激なダイエットをすると身体を壊してしまうと思いますわ」

「三度の食事はちゃんと食べますわ。パンは半分にしているけれど、お肉もお魚もいただいているから大丈夫よ」

 寄宿舎の食堂は栄養バランスの整ったものが出されているから、その中のパンや芋類を今までの半分ほどに減らしてみる。間食と穀類を減らしただけで、かなり体型がすっきりしてきた。

「痩せすぎじゃないかしら? 前の方が可愛かったのに今じゃほっそりし過ぎて、リネータらしさがなくなっちゃった気がしますわ」

「普通体型になっただけですわ。8ヶ月かけて10キロ痩せたのだから健康的な痩せ方だと思います。これが新しい私なので、マージもこの姿になれてほしいわ」

「慣れるねぇ。ふっくらとした頃の方が絶対可愛かったのに」

 親友なら「頑張った甲斐があって良かったわね!」と褒めてくれてもいいのに・・・・・・

 そう思う私は変なのかしら?
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