鋼鉄の文学少女先輩が、実はネット小説家で、書く作品によってキャラが変わることを、俺だけが知っている。
【ヒロインは一人――感情(キャラ)は無限大】
劇場館高校の高嶺の花にして、どんな時でも無表情で有名な『鋼鉄の文学少女』の異名を持つ少女・隠神刑部鉄火(いぬがみぎょうぶ てっか)。
彼女にはとある秘密があった。
それは――、
「それでだ、わが助手よ! 事件についてなのだが」
「ちょっと聞いてるの!? アンタ!」
「話の途中でよそ見をするでないわ、我が眷属よ」
「よーし、ちょっと一旦黙ろうか? 先輩」
「三人でなく、どうして私に言うのかしら? 百目鬼君。私はただ部室の片隅で本を読んでいただけよ」
「アハハハハっ、何言ってるんですか。今喋っていたのは全員、あなたでしょうが」
彼女はネットの投稿サイトで小説を書いているネット小説家であり、書く作品によって、真顔のままその作品のヒロインになりきるという、変わった癖を持っていた。
様々な偶然や災難が重なり、そのことを知ってしまった主人公・百目鬼深読(どうめき ふかよみ)は、持ち前の超観察眼の目を見込まれて、彼女の作品作りに強力させられるため、文芸部に監禁されてしまう。
「お願いよ、百目鬼君。私には、あなたのその『目』が必要なの」
目指すは、彼女の作品の完成させること。
百目鬼の強力もあって、出来上がっていく物語。
だがそれは後に、隠神刑部鉄火の抱える、忌まわしい過去の事件が絡んでくることになる――。
これは、とある男女二人が織りなす『物語作り』の物語。
劇場館高校の高嶺の花にして、どんな時でも無表情で有名な『鋼鉄の文学少女』の異名を持つ少女・隠神刑部鉄火(いぬがみぎょうぶ てっか)。
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「ちょっと聞いてるの!? アンタ!」
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