上 下
29 / 56
愛は変態を助長させる

28:ゆっくりと羞恥心

しおりを挟む
 真翔さんは僕のスカートを脱がした状態で
僕をソファーに座らせた。

テレビの音はもう気にならなかったけれど
真翔さんはテレビを消して、
僕の前の床に座る。

「怖くないように、
ゆっくり触るね」

真翔さんは僕の両足を左右に開いて
内股やふとももをゆっくり撫で始めた。

僕は恥ずかしくて。
そして真翔さんの手の感触が
強く感じられて、
体の内側から
何かゾクゾクするような、
キモチイイような、
何かが沸き上がってくる感覚に陥った。

ソファーから倒れないように
背もたれに体を預けて
頑張って座っていたけれど、
真翔さんは僕の不安定な
状態に気が付いていないのか
僕の右足を掴むと
さらに大きく足を左右に開かせた。

「ユウのここも、
きっと刺激が強いだろうけど
大丈夫」

そう言って、真翔さんは
僕の内またをなぞり、
そのまま足の付け根に
太い指が触れる。

下着の上から、
最初は押さえるように触れたけれど
すぐに指は上下に擦るように
動き出した。

「少し湿ってきた」

何て真翔さんは言うけれど、
自分ではよくわからない。

真翔さんは下着の上から
何度も秘所を指で擦りながら
下着と秘所の境を
べろり、と舐める。

「アパートではユウのココが
濡れてくると甘い匂いがするんだ」

真翔さんは言いながら
下着ごと僕の秘所を口に入れた。

舌が僕の秘所を吸い上げたり
舐めたり、敏感な核をつついたり。

布で隔てられているとはいえ
僕は与えられる刺激に
何も考えられなくなる。

「可愛い。
ユウの陰核が、
俺の舌を押し上げてきたよ」

キモチイイ?

って真翔さんは言って、
僕は返事をしなかったのに、
わかってるよ、と
僕の下着を横にずらす。

「あぁ、やっぱり甘い」

真翔さんはそう言って
僕の秘所にしゃぶりついた。

「ひゃぁあ!」

思わず腰が浮く。

触られたことは初めてではないのに、
今までよりもずっと刺激が強い。

「痛くないように、
ちゃんと慣らすからね」

と言ってくれるけれど。

真翔さんの舌が
僕の体内に入って来た時は
恥ずかしすぎて
もう慣らさなくていい、って
思ってしまった。

じゅぶじゅぶと舌が入ってきて
太い指が僕の核を押しつぶすように動く。

僕はキモチイイが
体の奥から沸き起こってきて
溺れそうだ。

「あぁ、すごい。
どんどん、溢れてくる」

真翔さんが秘所から
口を離して僕を見上げた。

自分の両足の間から見える
真翔さんは物凄く違和感で、
物凄く卑猥に思えた。

僕は足をヒクヒク言わせながら
真翔さんに手を伸ばす。

このまま……このまま
真翔さんに舐められたら
きっとわけがわからなくなる。

怖いのと、不安と、
キモチイイが混ざり合った感情が
「待って」と僕に言わせた。

「抱いたらだめ?」

って真翔さんが寂しそうに言う。

僕は首を振った。
嫌じゃない。
嫌じゃないけど……。

「お、お風呂に入ってから」

何とかそう答えると、
真翔さんは、そうか、と頷く。

「俺も汗だくで帰ってきたし、
風呂は必要だな」

その言葉に僕は正直、ほっとした。

心の中でちょっぴり
残念な気持ちがしたけど、
とにかく一度、落ち着きたい。

真翔さんは立ち上がり、
「じゃあ、行こう」
と僕に手を伸ばす。

僕は反射的に真翔さんの手を掴んだ。

「風呂場はこっちなんだ」

と真翔さんは僕を風呂場に連れて行く。

僕にお風呂場の場所を
教えてくれるのかと思ったけれど、
真翔さんは脱衣所までくると
僕の服のボタンを外しにかかった。

「ま、なとさん?」

「一緒に入るんだろう?」

って言われて、
僕は固まってしまう。

「以前、ユウはアパートで
俺と一緒に風呂に入っても
良いって言ってただろう」

言ってた。
というか、一緒に入ってもいい、
じゃなくて。

アパートの風呂は狭いから
二人では入れない、って言ったんだ。

あの時は真翔さんと
こんな関係になると思ってなかったから、
真翔さんは僕が育った施設の
子どもたちと同じような感覚だった。

施設では男女関係なく
水を節約するために
幼い時期は子どもたちは
全員一緒に風呂に入っていたから。

成長してからは
さすがに男女に別れたけれど、
あの時は僕はまだ自分が男の感覚だった。

だから真翔さんの前で
裸でも平気だったし、
一緒にお風呂も平気だって思ってた。

でも。
でも、さすがに。

こうして真翔さんと
触れあうようになって、
僕は、恥ずかしい、という気持ちを
知ってしまったのだ。

僕は焦るけれど、
真翔さんは僕が困って
動けなくなったからか
どんどん僕の服を脱がしていく。

自分の服も全部脱いで、
真翔さんは最後に、
僕の胸に手を掛けた。

「この胸のホックも
俺が外して良い?」

真翔さんが僕の胸に触れる。

この胸を覆う下着は、
女性用の下着を
買うのが恥ずかしくて
OLさんに買うのを付いて来てもらい、
やっと買った下着だった。

僕は手を背中に回して
この下着……ブラジャー?を
着るのが本当に苦手で。

それをOLさんに相談したら
胸の谷間のところにホックがある
前開きの下着があると教えてもらったのだ。

ランジェリーショップの店員さんに
言われるがまま、よせてあげる?
よくわからないけれど、
色々な機能が着いた下着を
いくつも買ってしまった。

「可愛い下着だね」
って真翔さんは言いながら
僕の胸のホックを外す。

「ユウは着やせするタイプなんだよね」

って真翔さんは笑いながら
僕の胸に顔をうずめるようにして
谷間に口づけた。

「あと、これも脱がないと」

真翔さんの指が、
僕の下半身に伸びて、
さっきぐしょぐしょに濡れた
布地を指でなぞる。

「すっかり濡れちゃったね」

なんて言われて、
僕はもう恥ずかしくて
気を失いたくなった。


しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

気付くのが遅すぎた

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:1,192pt お気に入り:5,487

9歳の彼を9年後に私の夫にするために私がするべきこと

恋愛 / 完結 24h.ポイント:1,116pt お気に入り:101

【完】君を呼ぶ声

BL / 完結 24h.ポイント:127pt お気に入り:87

お兄ちゃんと内緒の時間!

BL / 連載中 24h.ポイント:113pt お気に入り:59

中学生の弟が好きすぎて襲ったつもりが鳴かされる俳優兄

BL / 連載中 24h.ポイント:92pt お気に入り:152

兄のマネージャー(9歳年上)と恋愛する話

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:35pt お気に入り:5

親友彼氏―親友と付き合う俺らの話。

BL / 完結 24h.ポイント:177pt お気に入り:20

BLはファンタジーだって神が言うから

BL / 完結 24h.ポイント:220pt お気に入り:29

地味に転生していた少女は冒険者になり旅に出た

恋愛 / 完結 24h.ポイント:49pt お気に入り:1,700

処理中です...