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愛は変態を助長させる

30:階段で

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 真翔さんの精液をかぶってしまった僕は
真翔さんに平謝りされながら
顔を洗い、髪を洗ってもらった。

真翔さんも落ち着いたのか
自分の身体を素早く洗い、
今は二人一緒に浴槽に浸かっている。

僕は真翔さんの膝に乗り、
後ろから抱きしめられている状態だ。

「うちの風呂がもう少し大きかったら
ユウを膝に乗せなくても良かったんだけどな」

なんて言うが、
浴槽を見たらまだ余裕はあるので
僕と真翔さんの二人ぐらいだったら
足を曲げれば一緒に浸かれると思う。

でも真翔さんは僕を膝に乗せて
嬉しそうだから僕は何も言わずに
真翔さんの膝に乗っている。

「そうだ。このあと、俺の部屋を見る?」

「いいんですか?」

見て見たい!

「あんまり何もないけど」

真翔さんはそういうけれど、
何もなくたって構わない。

普段の真翔さんの
生活を垣間見れるなんて
僕は嬉しくなってしまう。

ぽかぽかと体が
ぬくもってきたので
僕たちはお風呂から上がることにした。

真翔さんが僕のために
新しいバスタオルを
準備してくれたので、
僕はそれを体に巻いた。

一応、女性らしく
下半身だけ隠すのではなく
テレビとかで見かけるように
胸から下をすべて隠すように
体に巻き付けてみたのだ。

僕はどんどんこの体に慣れて
女性になっていく感覚に
気恥ずかしくなったけれど、
もちろん、嫌じゃない。

だって真翔さんが
そばにいてくれるから。

僕の着替えはリビングに
置いた鞄の中だったので
僕はバスタオルにまま
廊下に出た。

真翔さんは腰にタオルを
巻いた状態で僕の後を
ついてくる。

「どこに行くの?」

「着替えが入っている鞄を
リビングに置いたままなんです」

僕がそう答えると
真翔さんは
「じゃあ、それは後にしよう」
って笑って言う。

「あと?」

「そう、この階段を
登ったら俺の部屋だから」

そう言われて
真翔さんの指先を見ると
確かに階段があった。

「ほら、登って見て」

と言われて僕は階段を上る。

でも。
下から物凄く視線を
感じるのは気のせいだろうか。

もちろん、僕は今、
バスタオルを一枚巻いただけで
下着すら履いていない。

もしかして僕は
物凄い姿を真翔さんに
見せているんじゃないだろうか……。

「ユウ、どうしたの?」

階段の下から真翔さんが言う。

「な、なんでもないです」

下から僕を見上げる真翔さんに
僕は首を振る。

だって「見てましたか?」
なんて聞けないし。

僕は気を取り直して
階段を一歩、上がる。

ふと、真翔さんの
気配が物凄く近くに感じた。

僕は階段の真ん中あたりを
上がっていたけれど、
真翔さんはさっきまで
階段の下にいたはずなのに。

驚いて足を踏み外しそうになった僕を
真翔さんは後ろから抱き留める。

「ごめんね、驚いた?」

「はい」

真翔さん、足が長いから
階段なんて一足飛びなんだろうな。

「下から見たユウが魅力的過ぎて
触れたくなったんだ」

真翔さんはそう言いながら
バスタオルの下にある
僕の足を撫でた。

「え、と」

やっぱり見られてた!
って思ったけれど。

今はどう反応すればいいのか
よくわからない。

真翔さんの指は僕の内またを
下から上へとなぞり、
また秘所の周囲にそっと触れる。

「なんでこんなに
ユウのこと、
触れたくなるんだろうな」

自分でも呆れるぐらいだ。
って真翔さんは笑う。

声も言葉も口調も、
とても爽やかな感じがするのに
指だけは異様に淫靡だ。

「下から見上げるとね、
ユウのココが、とても
美味しそうに見えたんだ」

すりすりと、太い指が
僕の秘所を擦る。

「沢山触って、
沢山舐めて、
ユウを味わいたいって思った」

僕は恥ずかしくて。
体中が熱くなる。

「でもユウも、嫌じゃないよね?
だって……ほら、俺の指を
もう受け入れて、濡れて来た」

そんなことない、とは言えない。
だって体の奥が熱くなって
真翔さんの指に体が反応している。

真翔さんは指はそのまま
数段、階段を下りた。

そして僕を下から
見上げるように……僕の
秘所に舌を押し当てた。

「ひゃぅっ」

僕は体を震わせ、
階段で思わず四つん這いになった。

体が落ちそうな感覚になり、
手を伸ばして上の段を掴んだのだ。

必然的に腰がまがり、
お尻を突き出すような姿になる。

階段で四つん這いに
なってしまった僕のお尻を掴み
真翔さんは僕の秘所を
べろりと舐めた。

「待って、ま、って」

急に襲い来る快感に
僕は必死で腰を振る。

真翔さんの舌の動きを
止めたかったのだけれど、
それが逆に滑った舌の感触を
強く感じただけだった。

「キモチイイ?
あぁ、そうだね。
でも階段だと、あぶないかな」

真翔さんは顔を上げて
そう言うと、僕の秘所を今度は
指で突いた。

「ユウ、階段を上がって」

そう言われて僕は四つん這いのまま
何とか足を動かすけれど、
真翔さんの指も舌も、
僕の秘所をひたすら責めてくる。

「……俺には
嗜虐趣味はなかったんだけどな」

なんて言葉さえ
後ろから聞こえてくる。

でも僕はその意味を
考える余裕はなかった。

ただ四つん這いになって
必死で階段を上る。

ようやく最後の一段を
登った時、僕の体内には
真翔さんの舌が入っていて、
体の中の液をじゅるじゅると
吸い取られていた。

僕はお尻を高く上げ、
真翔さんの舌から与えられる
快感に必死で耐える。

気を抜けば喘ぎ声を
絶え間なく発してしまいそうで。

僕は秘所から流れる蜜が
内股を濡らすのを感じながら
真翔さんが早く舐めるのを
終わってくれるようにと
ひたすら祈っていた。


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