54 / 113
リミィの恋の話
53.体術の授業で-1
しおりを挟む
さて、翌日から気持ちを入れ替えたジルとリミィは、日々の授業も真面目に取り組んだ。
不本意でも目立ちまくってもしょうがない!
来年のクラス編成では必ずや『特別クラス』に二人そろって入ってみせる!
それが、騎士団や王宮、神殿からの数多の誘いをけってまで教師としてこの学園に来てくれたティムン兄様に報いるただ一つの事である!
そして親友のフィリアと同じクラスに!
座学はもちろん体術の授業も真面目にこなした!
このタイターナでは(特にこの学園のある森には)魔獣や竜が多く生息している。
学園の敷地外にでれば、いつ何時、出くわすかはわからないのである。
体術や防御魔術は主に自分の身を守る為のものである。
担任のルーチェ先生は若くて美人のお姉さんという感じの先生で生徒からも人気が高く、双子達も好ましく思っている。
「さぁ、今日は剣技の練習ですよ!皆さん、剣技が初めての方は左側、経験者は右側に並んでくださいね~」
そんなルーチェ先生の言葉に心を入れ替えたジルとリミィは、右側に並んだ。
経験者は意外に少なくジルとリミィを含めてもたったの五人ほどだった。
「おい、お前ら嘘つくなよ。見栄張ってると大けがするぞ?」と一緒に並んだカランという男子が声をかけてきた。
「「ん?大丈夫」」ジルとリミィが同時に返事をした。
「うわ!双子ってすごいな、返事まで同時かよ?経験者っていうのは、ちゃんと習ってたり試合したりした事があるって事だぞ?何か大会とか出たことあるのかよ?」
「「大会とかはないけど練習で立ち合いはいっぱいしたよ?」」
「お父様ととかいうんじゃないだろうな?」
「「え?違うよ?お父様ともそりゃ、したことはあるけど…」」
「そうか?無理すんなよ?」
((母様とだしね…?))と思うジルとリミィである。
しかし、言葉はぶっきらぼうだが、カランはどうも明らかに皆より小さい二人の事を心配して声をかけてくれたようである。
「「心配してくれたんだね(のね)?ありがとう」」二人がにこっと笑顔で言うとカランは真っ赤になってそっぽをむいた。
「べっっ!別に心配とかそんなんじゃないし!なんか、小さいのと当たって怪我でもさせたら弱いもの虐めみたいで嫌だと思っただけだし!」と照れ隠し丸出しで言い放った。
「「ふふっ」」
双子は微笑ましそうに笑った。
彼とは良い友達になれそうな予感がする二人だった。
しかしどこの世界にも一クラスには一人くらいは、居ると言う冴え上がった奴もいた。
「なんだなんだ?お前ら、経験者って言うのは俺のように大会で優勝経験のひとつやふたつある者が言うんだぞ!」とすごいドヤ顔で言ってきた。
コルトムと言うちょっと大柄な男子だ。
この国のタイターナ特有の緑の髪と緑の目だが太っていて熊のような印象である。
後の二人はコルトムの腰巾着のようにへこへことつき従っているような感じだ。
ロコとクートという男子でやせ形の背の高い男子と低い男子だ。
ちょっと弱々しい感じで、この二人は本当に経験があるのかも怪しい感じである。
「お前ら、大会とか出た事あるのかよ?」
「「ないけど?」」
そんな事を言っているとパンパンとルーチェ先生が両手を叩いて皆を集めた。
「はいはい!そこっ騒がないっ!右と左に別れたわね?初心者は私が指導します。そして経験者チームは、体術のロックナー先生が見て下さるはずでしたが今日は研修に出かけられていますので特別に特別クラスの副担任ティムン先生に指導して頂きます」
にこやかにルーチェ先生がそう言うとティムン教諭が控室から出てきた。
「「「「ええええ~!」」」」
皆は喜びと驚きの声をあげた!多分今この学園で一番人気の先生である!女子はもちろん男子から見てもかっこいいティムン教諭に皆の目は釘づけである!
そして、ジルとリミィのテンションも相当上がったのは言うまでもない。
不本意でも目立ちまくってもしょうがない!
来年のクラス編成では必ずや『特別クラス』に二人そろって入ってみせる!
それが、騎士団や王宮、神殿からの数多の誘いをけってまで教師としてこの学園に来てくれたティムン兄様に報いるただ一つの事である!
そして親友のフィリアと同じクラスに!
座学はもちろん体術の授業も真面目にこなした!
このタイターナでは(特にこの学園のある森には)魔獣や竜が多く生息している。
学園の敷地外にでれば、いつ何時、出くわすかはわからないのである。
体術や防御魔術は主に自分の身を守る為のものである。
担任のルーチェ先生は若くて美人のお姉さんという感じの先生で生徒からも人気が高く、双子達も好ましく思っている。
「さぁ、今日は剣技の練習ですよ!皆さん、剣技が初めての方は左側、経験者は右側に並んでくださいね~」
そんなルーチェ先生の言葉に心を入れ替えたジルとリミィは、右側に並んだ。
経験者は意外に少なくジルとリミィを含めてもたったの五人ほどだった。
「おい、お前ら嘘つくなよ。見栄張ってると大けがするぞ?」と一緒に並んだカランという男子が声をかけてきた。
「「ん?大丈夫」」ジルとリミィが同時に返事をした。
「うわ!双子ってすごいな、返事まで同時かよ?経験者っていうのは、ちゃんと習ってたり試合したりした事があるって事だぞ?何か大会とか出たことあるのかよ?」
「「大会とかはないけど練習で立ち合いはいっぱいしたよ?」」
「お父様ととかいうんじゃないだろうな?」
「「え?違うよ?お父様ともそりゃ、したことはあるけど…」」
「そうか?無理すんなよ?」
((母様とだしね…?))と思うジルとリミィである。
しかし、言葉はぶっきらぼうだが、カランはどうも明らかに皆より小さい二人の事を心配して声をかけてくれたようである。
「「心配してくれたんだね(のね)?ありがとう」」二人がにこっと笑顔で言うとカランは真っ赤になってそっぽをむいた。
「べっっ!別に心配とかそんなんじゃないし!なんか、小さいのと当たって怪我でもさせたら弱いもの虐めみたいで嫌だと思っただけだし!」と照れ隠し丸出しで言い放った。
「「ふふっ」」
双子は微笑ましそうに笑った。
彼とは良い友達になれそうな予感がする二人だった。
しかしどこの世界にも一クラスには一人くらいは、居ると言う冴え上がった奴もいた。
「なんだなんだ?お前ら、経験者って言うのは俺のように大会で優勝経験のひとつやふたつある者が言うんだぞ!」とすごいドヤ顔で言ってきた。
コルトムと言うちょっと大柄な男子だ。
この国のタイターナ特有の緑の髪と緑の目だが太っていて熊のような印象である。
後の二人はコルトムの腰巾着のようにへこへことつき従っているような感じだ。
ロコとクートという男子でやせ形の背の高い男子と低い男子だ。
ちょっと弱々しい感じで、この二人は本当に経験があるのかも怪しい感じである。
「お前ら、大会とか出た事あるのかよ?」
「「ないけど?」」
そんな事を言っているとパンパンとルーチェ先生が両手を叩いて皆を集めた。
「はいはい!そこっ騒がないっ!右と左に別れたわね?初心者は私が指導します。そして経験者チームは、体術のロックナー先生が見て下さるはずでしたが今日は研修に出かけられていますので特別に特別クラスの副担任ティムン先生に指導して頂きます」
にこやかにルーチェ先生がそう言うとティムン教諭が控室から出てきた。
「「「「ええええ~!」」」」
皆は喜びと驚きの声をあげた!多分今この学園で一番人気の先生である!女子はもちろん男子から見てもかっこいいティムン教諭に皆の目は釘づけである!
そして、ジルとリミィのテンションも相当上がったのは言うまでもない。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
1,444
1 / 4
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる