10 / 15
第一章
第10話:凡ミス
しおりを挟む
「大変でございます、ヒルダ嬢。
グロリア夫人とヘーゼル嬢が逃げ出したそうでございます」
あら、あら、あら、意外と思い切りがいいのですね。
もっと王妃の座やサヴィル公爵家夫人の地位に拘ると思っていました。
もしかしたらバニングス王国のピーター王が知恵を授けたのかもしれません。
まあ、どちらにしても大した差はありません。
メクスバラ王国が罪人として告発すれば大陸中で恥をかくだけです。
バニングス王国は否定するでしょうが、独身時代の醜聞を知る王侯貴族達は我がメクスバラ王国の告発を信じてくれるでしょう。
「別に二人が逃げ出しても構いません。
バニングス王国に逃げても大恥をかくだけです。
それよりも各傭兵団や冒険者をしっかりと見張っていてください。
サヴィル公爵家はノーマン第三王子殿下を養嗣子に迎えるのです。
領民や耕作地に損害を与えて殿下の名誉を傷つける訳にはいかないのですよ」
「はあ、それは分かっているのですが、本当に大丈夫なのでしょうか」
「何か気になる事でもあるのですか。
気になる事があるのならすべて報告してください」
サヴィル公爵家に送った密偵達は冒険者ギルドでも特に優秀な密偵です。
私が気がつかない事に気がついている可能性もあります。
伝えられた情報は遠慮する事無く全て話してもらわないといけません。
「はい、でしたら遠慮せずに話させていただきます。
ヘーゼル嬢からは調べるように命じられていませんでしたが、普通なら動向が注目されるはずのサヴィル公爵閣下とオーウェン公子の事でございます。
現地の密偵達もお二人の事が気になっていたようす。
手隙の者に見張らせた報告によりますと、お二人ともグロリア夫人やヘーゼル嬢と一緒に逃げ出したという事でございますが、不要な情報だったでしょうか」
私が、私がバカでした。
グロリアとヘーゼルが自分達以外を大切にするとは思っていませんでした。
グロリアとヘーゼルに戦略を読むことができるとも思ってもいませんでした。
まあ、多分二人にはそのどちらも無いと思います。
その場その場で自分の欲望に忠実に生きるだけだと思います。
まず間違いなくピーター国王が裏で動いています。
ピーター国王は父をどう使う気でいるのでしょう。
いえ、どう使うかなんてわかりきっていますね。
父を使ってメクスバラ王家の非道を大陸中に訴える気ですね。
サヴィル公爵が妻や子供達と一緒にメクスバラ王家の非道を訴えるのですから、グロリアの過去の醜聞話も効果を失ってしまうかもしれません。
私の大失敗です。
ピーター国王の能力を低く見積もり過ぎていました。
だとすると一番の問題はピーター国王がオーウェンをどう扱うかです。
ピーター国王に私のオーウェンに対する愛情を見抜かれてしまっていたら、厳し戦いになってしまうかもしれません。
ここは自主規制していた能力を全開にしなければいけないかもしれません。
グロリア夫人とヘーゼル嬢が逃げ出したそうでございます」
あら、あら、あら、意外と思い切りがいいのですね。
もっと王妃の座やサヴィル公爵家夫人の地位に拘ると思っていました。
もしかしたらバニングス王国のピーター王が知恵を授けたのかもしれません。
まあ、どちらにしても大した差はありません。
メクスバラ王国が罪人として告発すれば大陸中で恥をかくだけです。
バニングス王国は否定するでしょうが、独身時代の醜聞を知る王侯貴族達は我がメクスバラ王国の告発を信じてくれるでしょう。
「別に二人が逃げ出しても構いません。
バニングス王国に逃げても大恥をかくだけです。
それよりも各傭兵団や冒険者をしっかりと見張っていてください。
サヴィル公爵家はノーマン第三王子殿下を養嗣子に迎えるのです。
領民や耕作地に損害を与えて殿下の名誉を傷つける訳にはいかないのですよ」
「はあ、それは分かっているのですが、本当に大丈夫なのでしょうか」
「何か気になる事でもあるのですか。
気になる事があるのならすべて報告してください」
サヴィル公爵家に送った密偵達は冒険者ギルドでも特に優秀な密偵です。
私が気がつかない事に気がついている可能性もあります。
伝えられた情報は遠慮する事無く全て話してもらわないといけません。
「はい、でしたら遠慮せずに話させていただきます。
ヘーゼル嬢からは調べるように命じられていませんでしたが、普通なら動向が注目されるはずのサヴィル公爵閣下とオーウェン公子の事でございます。
現地の密偵達もお二人の事が気になっていたようす。
手隙の者に見張らせた報告によりますと、お二人ともグロリア夫人やヘーゼル嬢と一緒に逃げ出したという事でございますが、不要な情報だったでしょうか」
私が、私がバカでした。
グロリアとヘーゼルが自分達以外を大切にするとは思っていませんでした。
グロリアとヘーゼルに戦略を読むことができるとも思ってもいませんでした。
まあ、多分二人にはそのどちらも無いと思います。
その場その場で自分の欲望に忠実に生きるだけだと思います。
まず間違いなくピーター国王が裏で動いています。
ピーター国王は父をどう使う気でいるのでしょう。
いえ、どう使うかなんてわかりきっていますね。
父を使ってメクスバラ王家の非道を大陸中に訴える気ですね。
サヴィル公爵が妻や子供達と一緒にメクスバラ王家の非道を訴えるのですから、グロリアの過去の醜聞話も効果を失ってしまうかもしれません。
私の大失敗です。
ピーター国王の能力を低く見積もり過ぎていました。
だとすると一番の問題はピーター国王がオーウェンをどう扱うかです。
ピーター国王に私のオーウェンに対する愛情を見抜かれてしまっていたら、厳し戦いになってしまうかもしれません。
ここは自主規制していた能力を全開にしなければいけないかもしれません。
10
あなたにおすすめの小説
「君を愛することはない」と言われたので、私も愛しません。次いきます。 〜婚約破棄はご褒美です!
放浪人
恋愛
【「愛さない」と言ったのはあなたです。私はもっとハイスペックな次(夫)と幸せになりますので、どうぞお構いなく!】
侯爵令嬢リディアは、建国記念舞踏会の最中に、婚約者である王太子レオンハルトから婚約破棄を宣言される。 「君を愛することはない!」という王太子の言葉は、国中に響く『公的拒絶誓約』となってしまった。
しかし、リディアは泣かなかった。 「承知しました。私も愛しません。次いきます」 彼女は即座に撤退し、その場で慰謝料請求と名誉回復の手続きを開始する。その潔さと有能さに目をつけたのは、国の行政を牛耳る『氷の宰相』アシュ・ヴァレンシュタインだった。
「私の政治的盾になれ。条件は『恋愛感情の禁止』と『嘘がつけない契約』だ」
利害の一致した二人は、愛のない契約結婚を結ぶ。 はずだったのだが――『嘘がつけない契約』のせいで、冷徹なはずの宰相の本音が暴走! 「君を失うのは非合理だ(=大好きだ)」「君は私の光だ(=愛してる)」 隠せない溺愛と、最強の夫婦による論理的で容赦のない『ざまぁ』。
一方、リディアを捨てた王太子は「愛さない誓約」の呪いに苦しみ、自滅していく。 これは、悪役令嬢と呼ばれた女が、嘘のない真実の愛を手に入れ、国中を巻き込んで幸せになるまでの物語。
幼馴染みの婚約者が「学生時代は愛する恋人と過ごさせてくれ」と言ってきたので、秒で婚約解消を宣言した令嬢の前世が、社畜のおっさんだった件。
灯乃
ファンタジー
子爵家の総領娘である令嬢の前に、巨乳美少女と腕を組んだ婚約者がやってきた。
曰く、「学生時代くらいは、心から愛する恋人と自由に過ごしたい。それくらい、黙って許容しろ」と。
婚約者を甘やかし過ぎていたことに気付いた彼女は、その場で婚約解消を宣言する。
前半はたぶん普通の令嬢もの、後半はおっさんコメディーです。
婚約破棄された翌日、兄が王太子を廃嫡させました
由香
ファンタジー
婚約破棄の場で「悪役令嬢」と断罪された伯爵令嬢エミリア。
彼女は何も言わずにその場を去った。
――それが、王太子の終わりだった。
翌日、王国を揺るがす不正が次々と暴かれる。
裏で糸を引いていたのは、エミリアの兄。
王国最強の権力者であり、妹至上主義の男だった。
「妹を泣かせた代償は、すべて払ってもらう」
ざまぁは、静かに、そして確実に進んでいく。
【完結】私を捨てた皆様、どうぞその選択を後悔なさってください 〜婚約破棄された令嬢の、遅すぎる謝罪はお断りです〜
くろねこ
恋愛
王太子の婚約者として尽くしてきた公爵令嬢エリシアは、ある日突然、身に覚えのない罪で断罪され婚約破棄を言い渡される。
味方だと思っていた家族も友人も、誰一人として彼女を庇わなかった。
――けれど、彼らは知らなかった。
彼女こそが国を支えていた“本当の功労者”だったことを。
すべてを失ったはずの令嬢が選んだのは、
復讐ではなく「関わらない」という選択。
だがその選択こそが、彼らにとって最も残酷な“ざまぁ”の始まりだった。
婚約破棄されたので田舎で猫と暮らします
たくわん
恋愛
社交界の華と謳われた伯爵令嬢セレスティアは、王太子から「完璧すぎて息が詰まる」と婚約破棄を告げられる。傷心のまま逃げるように向かったのは、亡き祖母が遺した田舎の小さな屋敷だった。
荒れ果てた屋敷、慣れない一人暮らし、そして庭に住みついた五匹の野良猫たち。途方に暮れるセレスティアの隣には、無愛想で人嫌いな青年医師・ノアが暮らしていた。
「この猫に構うな。人間嫌いだから」
冷たく突き放すノアだが、捨て猫を保護し、傷ついた動物を治療する彼の本当の姿を知るうちに、セレスティアの心は少しずつ惹かれていく。
猫の世話を通じて近づく二人。やがて明かされるノアの過去と、王都から届く縁談の催促。「完璧な令嬢」を脱ぎ捨てた先に待つ、本当の自分と本当の恋——。
婚約破棄で悪役令嬢を辞めたので、今日から素で生きます。
黒猫かの
恋愛
「エリー・オルブライト! 貴様との婚約を破棄する!」
豪華絢爛な夜会で、ウィルフレッド王子から突きつけられた非情な宣告。
しかし、公爵令嬢エリーの心境は……「よっしゃあ! やっと喋れるわ!!」だった。
婚約破棄される前に、帰らせていただきます!
パリパリかぷちーの
恋愛
ある日、マリス王国の侯爵令嬢クロナは、王子が男爵令嬢リリィと密会し、自分を「可愛げのない女」と罵り、卒業パーティーで「婚約破棄」を言い渡そうと画策している現場を目撃してしまう。
普通なら嘆き悲しむ場面だが、クロナの反応は違った。
悪役令嬢が行方不明!?
mimiaizu
恋愛
乙女ゲームの設定では悪役令嬢だった公爵令嬢サエナリア・ヴァン・ソノーザ。そんな彼女が行方不明になるというゲームになかった事件(イベント)が起こる。彼女を見つけ出そうと捜索が始まる。そして、次々と明かされることになる真実に、妹が両親が、婚約者の王太子が、ヒロインの男爵令嬢が、皆が驚愕することになる。全てのカギを握るのは、一体誰なのだろう。
※初めての悪役令嬢物です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる