不倫相手は妻の弟

すりこぎ

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トイレ

攻守交替

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 千紘は目を潤ませながら自身のベルトに手を伸ばし、前を寛げた。下着を下ろすとぴょこりと勃起が顔を出す。口内に残る修一の精液を手のひらにどろりと吐き出し、それを塗りつけるように己のペニスをシコシコとしごき始めた。
 あまりに淫猥な千紘の行いに、修一は釘付けになる。その目は赤く血走り、ギラつく光を帯びていた。欲にまみれた修一の視線を浴びて、千紘は恍惚と体を震わせる。

「はっ、はぁっ、ぁっ、……修ちゃんのちんぽ汁……っ♡ しゅごぃ、濃いの……♡ ぐちゅぐちゅ、ねとねとして、泡立ってるぅ……♡」
「はぁ、はぁっ……千紘くん……だめ、だよ……そんなの見せられたら、また……っ!」
「ゃっ! それやだっ! いつもみたいに呼んでよぉっ♡」
「……ちぃちゃん、ちぃちゃんっ♡」

 幼い頃に呼んでいた名前を呼ぶと、頬を紅潮させた千紘が腰をあげて抱き着いてきた。
 白く泡立つ樹液をまとった千紘のペニスが、修一のモノに擦り付けられる。甘えるように腰をかくかく揺らせば、裏スジが触れ合ってふたりの息も上がっていく。

「修ちゃん……ここ、触って?」
「ぁっ……」

 千紘は修一の手を取り、己の股間に導いた。否が応でも、薬指のリングが目に入る。夫婦の神聖な証が、修一の精にまみれた義弟のペニスに触れていた。
 鈍く光るその存在が、忘れていた罪の意識を呼び覚ます。しかし同時に沸き上がるのは、それ以上の倒錯的な興奮だ。背徳の甘い蜜が、修一の脳髄を甘美に蕩かす。千紘の行動は確信犯で、修一を煽るためにわざわざ左の手を選んだに違いない。

「あぁっ、はぁっ、ぁんっ、修ちゃんの手、きもちぃよぉっ♡ もっと、もっとぉ♡」

 ぬちょっ、くちゅっ、ぐちょ……手を動かすたびに、淫らな濡音と艶やかな嬌声が重なり合い、鼓膜を震わせ、思考を侵していく。
 ドアの向こうにも、この音が届いているかもしれない。いつまで経っても戻ってこない千紘たちを、小百合が不審に思い始めている頃かもしれない。
 そんな考えが次々頭に浮かんでも、修一は自分を止めることが出来なかった。目の前の熟れた果実を堪能することだけが、今の彼にとってただひとつ重要なことだった。

「あぅっ、ふぅっ、はひぃっ! ……~ッッ♡」

 包皮を根元の方に引っ張り下ろすように扱くと、半分ほど隠されていた亀頭が露わになる。剥き出しになった無防備な赤い粘膜に指を這わせれば、千紘はびくびくと体を引きつらせて身もだえ、修一の頭を掻き抱いた。

 千紘のシャツをたくし上げ、ねだるように突き出された胸の突起にしゃぶりつく。下ではペニスを可愛がりながら、固くしこった乳首をちゅぱちゅぱ音を鳴らして吸い立てた。寂しげにツンと尖ったもう一方も、指で摘まんで捏ね上げる。

「ぁあんっ♡ ゃっ、ゃっ、そんな、弱いとこ、同時にいじられるの、やばっ♡ 気持ちよすぎるよぉっ♡」
「ちゅぱっ、ちゅぶっ、ぷちゅっ、ちゅくちゅく……んっ、ふふっ♡ 感じてるちぃちゃん、かわいい……♡」

 悦にうねる剥き出しの尻に手を這わせ、やわ肉を揉みしだいた。形がひしゃげるほどに指を食いこませ、小ぶりだが弾力のある肉感を堪能し、しつこく尻たぶを弄繰り回す。
 千紘は切なく吐息を震わせ、喘ぎは甘さを増していく。

「ぁっ、はぁっ、はふっ……そんな、もみもみされたら、欲しくなっちゃう……中も、ちょうだいよぉ……♡ けつまんこ、ぐちゅぐちゅして……?」

 千紘は急き立てるように修一の手を取り、指をくわえて舐めしゃぶった。潤んだ瞳でおねだりされ、修一の動悸は高まる一方だ。
 唾液に濡れた指を尻の谷間に滑らせると、千紘の腰が期待に揺らめいた。秘められた窄まりをノックすれば、待ちきれないとばかりにくぱっ、くぱっと口を開け、容易く指先を呑み込んでいく。
 軽率に侵入を受け入れるその解れようと、ぬちょりと湿った内部の潤いが気に掛かり、修一は手を止めて千紘の顔を覗き込む。

「ふふっ……待ちきれなくて、準備してきた♡」
「……ヤッてきたのか。誰と?」
「違うよぉ……もしかして、怒ってる?」
「別に……」
「もうっ、俺が好きなのは修ちゃんだけだよ♡ わかってるでしょ」

 機嫌を取るように唇を吸われ、修一は差し込まれる舌を渋々受け入れ、己のものと絡ませた。
 既婚者でありながらこんなことをしている自分に、千紘を責める資格などあろう筈もない。しかし、身勝手な思いだと自覚しつつも、千紘に他の男の影がちらつくと、どうにも腹が立って仕方がないのだ。

 性に奔放な千紘は、遊びの延長で分別なく行為に及ぶ。修一との初めての時にも慣れていた様子からして、よほど経験豊富なのだろう。
 口では修一だけだと言うが、本当のところはわからない。胸の裡に燻るもやもやしたわだかまりが、心に占めるその存在をよりいっそう大きなものにする。
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