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しおりを挟むまぁ、でも冷静に考えてみても人様の教室にズカズカ入ってって話なんてできるとは思えないんだよね…
「……正直、教室行って話しかけるのは無理……だってさ、由美さんとか新見さんみたいに直哉の前の席に座るの?まずそこの席誰の席なの?人の席勝手に占領したらダメなんじゃない?」
「なんだそれ、相変わらず真面目だなぁ。まぁでもそう考えたら確かにすごいな…ははっ」
ははっ!
ははっ!
……ははってなによ…
「なによ。バカ!そんな余裕ぶってて痛い目見ても知らないんだから!」
「なんだそれ。全然余裕ぶってねぇよ。それに、もう痛い目見そうになったから告白したんだろ。もうあんな焦んのは嫌だからこんなに連絡してんだよ」
わぁぁぁぁぁぁぁぁぁ………………
ちょっと一回壊れたい………………………………
「………直哉って彼女とは毎日連絡取るタイプだった?」
「あぁ、どうだろうな。でもきたら返してはいたから毎日してたんじゃない?でも俺から連絡とったりはほとんどなかったかな」
…………………なんか、地球が一回ひっくり返ったんじゃないかな。だから直哉の性格も一回転しちゃったとか……
でもいいや。私めっちゃドキドキしてる。
直哉なんてガキだし、バカだし、くだらないこと言っててむかつくけど、どうしたって好きだ。
「直哉、…………私わがまま言ってもいい?」
これ聞いてくれるなら、もうこの後、気持ちが変わっても絶対後悔なんてしない!これが私だってずっと誇れると思う!
「なに?」
「私と付き合って?」
「………は?」
「だから、「ちょ、ちょっと待って!!やっぱお前んち行く!ちょっと待ってて!!」」
ブチッ
……………………は?
電話切った…………………
人が一世一代の告白してるのに、電話切った!!
信じらんない!!来ないでって言ったのに!!
…………………直哉に電話を切られて10分くらい。
むかつくイライラを抱えながら…それでも落ち着かない様子でうろうろしてたら電話がなった。
「もしもし?ちょっと外でて来て」
「いや、勝手に切って勝手に来ても会いません!」
「じゃあピンポン押して会いに行くけどいい?」
いやいや、嫌だし!!
「……………出ます」
「よろしく」
なんか私って直哉には勝てない気がする。
これは惚れた弱みなのか、頭の作りの問題なのか今度じっくり考えてみよう……
私はうろうろしながら、少しだけ、ほんの少しだけおしゃれに見えるかなって思うシャツを着て外に出た。
外にはデニムに黒のシャツを着た直哉がバイクにまたがってた。
……やばいなぁ、、好きだなぁ、、
「……なに?」
「んっ!」
ヘルメットを目の前に出され、無言で乗れの圧力。
まぁ、まだ少し明るいからここで話すのはあまり気が進まない……
でも直哉のバイクの後ろはいい思い出があるのかないのかいまいち微妙で、なんとなく躊躇してしまう
「早く乗って。また手引っ張って乗せる?」
私の気持ちを見透かしたように直哉が声をかける。
………ヘルメットをかぶり、バイクの後ろにまたがる。手をお腹に回すように引かれ、また密着する体勢に顔が一気に熱くなってしまう。
「出るよ」
こんな時、普通の女の子ならどんな反応をするんだろう。ちょっと誰かの正解が見てみたい。可愛い女の子を演じたいわけではないけど、私が自分の為に可愛い女の子の反応が見たい!!だって可愛い子を見るってことはそれだけで癒されるってこと!!
いやぁ、可愛いって得だわ♥
応援ありがとうございます!
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