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帝都女子高等学校の一日
姫として扱われない喜び
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わちきは、満州国の姫であるのじゃが、現在は日本の高校生であるのじゃ、早い話がJK(ジョシコウセイのジがJで、コがKだ。)じゃ。 夢にまで見た日本のJKなのじゃ。 満州国にもテレビはあるのじゃ。(都市部だけだが) だれじゃ、ウソだ、などとほざいたのは。 そのテレビでJKが出るアニメ番組が多いのじゃ。 ラノベアニメとかいうらしい。 やたらと強いJKがたくさん出てきて悪いヤンキー達をやっけるのじゃ。 たしか、セーラーなんとか(版権が絡んでいるから、あいまいである。)と言っていたが。 わちきも満州国では欠かさず鑑賞していたのじゃ。 ニホンのアニメ番組は満州国では定番の人気番組なのじゃ。 ニホンは憧れの国じゃ。 なんで、ニホンは満州国から手を引いたのじゃ。 もとより満州国はニホンが建国したのではないか。 それを責任もてないからと、米国に肩代わりしてもらった歴史を、わちきは忘れんのじゃ。 父(傀儡の皇帝)に、このままでは、また拉致されるやもしれん。 それで、持ちかけたのが、ニホンへの留学じゃ。 まあ、父を騙したわけではないが、うまくいった。 まあ、父はワチキのわがままは大抵きいてくれるのじゃ。 それで、旅費から、滞在費から満州国の裏金で、まかなったのじゃ。 わちきと同年齢の侍女も3人、喜んでついて来てくれた。 (誰がついて行くか、もめたらしいが。) 侍女もニホンのJKの身分じゃ。 そして帝都立女子高の寮(7室で1棟)に入った。 すると、やけに以前から寮に居た3人のJKが、ワチキに付きまとうのじゃ。 3人いて、小野好子に清勝奈々子、山田恵理子という自己紹介じやった。 この寮は7室1棟だから、侍女3人とニホンのJK3人とわちきで、すべて占領しているのじゃ。 おそらく、ニホンの3人のJKは政府の者じゃろう。 とても親切で、武道にすぐれ、人当たりが良すぎるからじゃ。 わらわは、カタコトしか日本語はできない。 それで、3人のJKが替わりバンコに日本語を教えてくれた。 それで、JKはわらわが姫であることは、知ってるのだが、少しも遠慮なく友人のごとく接してくれるのじゃ。 それが、とても、うれしいのじゃ。 あと、余談じゃが、制服はマジでヤバイのじゃ。 わちきは、以前から自身でもセーラー服が似合うと思ってた。 我が満州国では着る機会がなかったが。 7人全員で並んで歩いても、わちきの制服姿がお世辞ヌキに一番らしい。(清楚で可憐な満州娘は人気があるのだ。) 年齢から2学年に編入したが、日本語をマスターするまでは、7人での特別教室授業であった。 「ハイ、春麗さん、次を読んでみて。」 「えーーーっと、わたち、ニホンにうまれたあるよ。」 「良く出来ました。」 「意味はワカリマスカ。」 「えーーーっと、ワチクニホンウマレタアルヨ。」 「まあ・・・そうですね。」 「シュンレンさん、えーーっとがうまいね。」 「そう、ワタチニホンキタ、ココデスムアルヨ。」 「え、永住するの。」 「ハイ、もう姫ヤメルあるよ」 「カンジヨメルカラ、フジユウナイアルヨ」 「小野さん、山田さん、清勝さん、アルアル言葉をシュンレンさんが言わないように訓練すること。」 「わかりました。」 どうやら女教官も政府の息がかかってるようだ。 そして半年の涙がにじむ地獄のような訓練で、アルヨアルヨの満州なまりを、言わなくなった春麗妃め殿下と侍女の3人は、普通に歩いていても日本人として通用するようになったのだ。 6人のベッピンの取り巻きをつれたズカガールズでも通用しそうだ。 春麗妃め殿下には野心があった、それは内緒である。 しかし愛国者である、読者諸君は知る権利があると著者は思うのだ。 それは・・・・・・
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