6 / 116
夢ですか?この運命を変える程の出会いは…
6
しおりを挟む
私は…
全てを思い出したんだ。
パズルのピースが全部埋まった瞬間、九条さんは言った。
『彩葉、俺達は今日、なるべくして1つになった。俺は君とずっとずっと一緒にいたい』
その言葉は、一瞬で私の胸を狂おしいくらいに熱くした。
私も…一緒にいたい。
九条さんと共に人生を歩みたい。
だけど、その気持ちを決して口にしてはいけないって、ちゃんとわかってる。
理性が戻ってしまった私は、自分のその想いを強く抑え込むしかなかった。
『彩葉、俺は近く仕事で海外に行く。向こうの支社でしばらく勉強するつもりなんだ。いつ帰れるかわからない。だから、一緒に着いてきてくれないか?側にいて欲しい』
九条さん…
そんなこと言わないで…
『う、嬉しいです。私にそんな申し出、もったいないくらいです。でも、私達は決して結ばれてはいけないんです。九条さんだってわかってますよね?あなたは…私の妹のお見合い相手なんですから』
そう、この人は私の義理の弟になるかも知れない人。
『…俺の気持ちは…君にある。だから一緒に…』
九条さんは再び私を強く抱きしめた。
耳にかかる吐息と、胸に響く熱い言葉に心が大きく揺れる。
本当に私のことをそこまで想ってくれてるの?
ずっとあなたへの想いを、心の奥深くに閉じ込めてきたのに。
どうして…
もう、わからないよ。
『…私、私…』
『何も考えなくていいんだ。全て俺がちゃんとするから。君を悲しませたりしない。だから…』
そんなセリフ、ズルいよ。
私、何もかも捨てて九条さんを求めてしまいたくなる。
でも、やっぱりダメ。
こんなの、許されない。
『九条さん、本当にごめんなさい。家族を裏切ってしまった私が幸せになるなんて、そんなの…そんなの…』
どうしていいのかわからず、いたたまれなくなって、私は慌てて逃げるようにその部屋を出た。
全てを思い出したんだ。
パズルのピースが全部埋まった瞬間、九条さんは言った。
『彩葉、俺達は今日、なるべくして1つになった。俺は君とずっとずっと一緒にいたい』
その言葉は、一瞬で私の胸を狂おしいくらいに熱くした。
私も…一緒にいたい。
九条さんと共に人生を歩みたい。
だけど、その気持ちを決して口にしてはいけないって、ちゃんとわかってる。
理性が戻ってしまった私は、自分のその想いを強く抑え込むしかなかった。
『彩葉、俺は近く仕事で海外に行く。向こうの支社でしばらく勉強するつもりなんだ。いつ帰れるかわからない。だから、一緒に着いてきてくれないか?側にいて欲しい』
九条さん…
そんなこと言わないで…
『う、嬉しいです。私にそんな申し出、もったいないくらいです。でも、私達は決して結ばれてはいけないんです。九条さんだってわかってますよね?あなたは…私の妹のお見合い相手なんですから』
そう、この人は私の義理の弟になるかも知れない人。
『…俺の気持ちは…君にある。だから一緒に…』
九条さんは再び私を強く抱きしめた。
耳にかかる吐息と、胸に響く熱い言葉に心が大きく揺れる。
本当に私のことをそこまで想ってくれてるの?
ずっとあなたへの想いを、心の奥深くに閉じ込めてきたのに。
どうして…
もう、わからないよ。
『…私、私…』
『何も考えなくていいんだ。全て俺がちゃんとするから。君を悲しませたりしない。だから…』
そんなセリフ、ズルいよ。
私、何もかも捨てて九条さんを求めてしまいたくなる。
でも、やっぱりダメ。
こんなの、許されない。
『九条さん、本当にごめんなさい。家族を裏切ってしまった私が幸せになるなんて、そんなの…そんなの…』
どうしていいのかわからず、いたたまれなくなって、私は慌てて逃げるようにその部屋を出た。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
194
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる