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ふたりの秘密
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しおりを挟む……じゃあなんだ。
俺がたまたま今日ここに来なかったら、あんたは俺に一言もなく姿を消していたのか。
一応連絡先だって交換してた。
受験だからって、教えるくらいできたはずなのに。
「…もう、会えなくても麗華はそれでよかったのか?」
「……会ったところで私がここからいなくなることに変わりはないじゃない」
そうつぶやく麗華を、俺は耐えきれなくて肩を掴んで抱き寄せた。
「行くなよ……!」
一方的に強い力で抱きしめる。
麗華の細い身体が俺の中で収まって、そっと麗華も俺の背中に腕を回した。
「…ごめんね、類……」
分かってた。
俺がどれだけ引き止めても、何も変わらないことなんて。
今の俺にはこの人をここに繋ぎ止めておくだけの力なんか、少しもない事くらい。
麗華が俺の髪に指を通して撫でる。
そして顔を上げて唇を重ねた。
「そんな顔しないで…」
彼女の瞳に自分はどう映っていたのか。
そのまままた目を閉じて、キスをして、何度も何度も終わりのないキスをする。
俺がずっとそれを続けていると、麗華は少し身体を離して俺の手を握りソファに俺を横たわらせた。
「しよう、類」
彼女はそう言うと着ていたタートルネックのセーターを脱いで、ソファの下に落とす。
結局最後までこの人は俺を寝室には通そうとしなかった。
他の部屋では何度もしたのに、そこだけは頑なで。
そして俺のズボンを下ろすと白い手でそこを撫でて、パンツから出して握った。
「…舐めるね」
今まで慣れてないようでそういうことをした事はなかったくせに、今さら俺のを丁寧に舐めて上目遣いでこちらを見てくる。
ぺろぺろと見よう見まねで舐めるだけだから焦ったくて、俺は麗華の髪に触れた。
「…咥えられる?」
そう聞くと彼女はごく、と喉を鳴らして口を開いた。
そしてぱくっとソレを口に含み、歯を当てないように恐る恐る上下に顔を動かす。
気持ちいいと素直には言えないようなそれだったけど、不慣れな彼女が俺のためにしている行為自体が嬉しくて俺は髪を撫で続けた。
しばらく続けられても仕方がなかったから、俺は麗華の手を引いて上に跨るように指示する。
「挿れられる?」
「うん…、多分」
スカートを少し上げて彼女はゴムを着けて俺の上に跨り、ぬるぬると俺のに股を擦り付けて揺れる。
触ってもいなかった彼女のアソコはもう濡れ切っていて、俺は我慢できなくて先端をあてがった。
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