あこがれのホテルバイトボーイ ~てんぷら落下も何のその~
風祭亮太は、この春岩手の片田舎から出て来たばかりの東京☆☆大学の一年生だった。
何かおいしいアルバイトはないかと探しているうちに、一流ホテルである銀座Jホテルのボーイに採用された。
いよいよ仕事が始まった。一回目は、結婚披露宴の宴会係。亮太はシャンパンのふたを開けるのは初めてで、それに手間取り、ケーキの入刀に間に合わなくなってしまう。また、てんぷらを運ぶ途中、その皿をエレベータの中で引っ繰り返してしまう。幸いエレベータは目的の階を通り越して、事務室のある十階に着く。そこには便所掃除のおばさんがいて、こぼしたてんぷらをどうしようかと迷っている亮太とその同僚平山に、食べ物を粗末にするのはもったいないと説き、てんぷらにぷーと息を吹き掛けて、埃を吹き飛ばし、爪でゴミを払って皿に並べてしまう。亮太たちもそれを真似て事なきをえる。次の会は中華料理の披露宴で、昼食を抜かされた亮太たちは、平山の発案で海老チリを運ぶ途中、先程の十階に立ち寄って、海老をつまんで食べてしまう。これを何度か繰り返すうちに、会の終わり頃には、海老チリのゲップで口の中が充満してしまう。そして、この会の後片付けの時、残されたメロンを食べても良いとの許しが出され、亮太たちは何十個というメロンを食い散らかす。元ミス東京の花嫁の食べ残しを、亮太はおいしそうにほおばる。最後の仕事はある医師会のパーティー。口うるさい幹事役の禿じじいが、十六万円のナポレオンと八万円のバランタイン三十年ものを持ち込み、どんどん作れと命令する。ところが、亮太がいくら水割りを作っても、なかなか減らない。禿じじいは、何度も巡回しては、酒が減っていないと亮太を罵倒する。余りのしつこさについに亮太は、その高級酒を排水溝に流してしまう。それを知らない禿じじいはボトルが空いて満足する。生まれて初めてのアルバイトの一日に、亮太は世の中というものを知るのであった。
何かおいしいアルバイトはないかと探しているうちに、一流ホテルである銀座Jホテルのボーイに採用された。
いよいよ仕事が始まった。一回目は、結婚披露宴の宴会係。亮太はシャンパンのふたを開けるのは初めてで、それに手間取り、ケーキの入刀に間に合わなくなってしまう。また、てんぷらを運ぶ途中、その皿をエレベータの中で引っ繰り返してしまう。幸いエレベータは目的の階を通り越して、事務室のある十階に着く。そこには便所掃除のおばさんがいて、こぼしたてんぷらをどうしようかと迷っている亮太とその同僚平山に、食べ物を粗末にするのはもったいないと説き、てんぷらにぷーと息を吹き掛けて、埃を吹き飛ばし、爪でゴミを払って皿に並べてしまう。亮太たちもそれを真似て事なきをえる。次の会は中華料理の披露宴で、昼食を抜かされた亮太たちは、平山の発案で海老チリを運ぶ途中、先程の十階に立ち寄って、海老をつまんで食べてしまう。これを何度か繰り返すうちに、会の終わり頃には、海老チリのゲップで口の中が充満してしまう。そして、この会の後片付けの時、残されたメロンを食べても良いとの許しが出され、亮太たちは何十個というメロンを食い散らかす。元ミス東京の花嫁の食べ残しを、亮太はおいしそうにほおばる。最後の仕事はある医師会のパーティー。口うるさい幹事役の禿じじいが、十六万円のナポレオンと八万円のバランタイン三十年ものを持ち込み、どんどん作れと命令する。ところが、亮太がいくら水割りを作っても、なかなか減らない。禿じじいは、何度も巡回しては、酒が減っていないと亮太を罵倒する。余りのしつこさについに亮太は、その高級酒を排水溝に流してしまう。それを知らない禿じじいはボトルが空いて満足する。生まれて初めてのアルバイトの一日に、亮太は世の中というものを知るのであった。
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