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第11章~強くなるために~
第112話(フレイン視点)
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ちなみにアロイスは、左腕を肩から切断され、首の骨を折られた状態で死んでいた。弟の拳が顎にクリーンヒットしたようで、頸椎の裏側が変な方向に曲がっていた。
首の骨折は致命傷だけど、それだけならアロイスの方が復活は早いかもしれない。彼は弟のように内臓まで破裂しているわけではないし。
――まあいいや、さっさと家に帰ろう。
どのみち、弟は明日になるまで起きてこない。ピピも家で留守番している。今日は弟の代わりにピピの面倒を見て、明日の朝に弟を迎えに行こう。
そんなことを考えつつ、フレインは寄り道せずに家に戻った。帰った途端ピピがすっ飛んできたが、アクセルがいないことに気付くと不思議そうに首をかしげてきた。
「ごめんね、ピピちゃん、アクセル頑張ったんだけど、死合いで戦闘不能になっちゃったんだよ。今は棺で寝てるから、帰ってくるのは明日になりそうなんだ」
「ぴ……」
「代わりにアクセルより美味しいスープ作ってあげるからね。ちょっと待っててね」
フレインは自分の昼食を作るのと一緒に、肉や野菜を切り刻んで大鍋で大量に煮込んだ。弟は野菜多めに煮込んでいたけれど、肉を多めにした方が絶対に出汁が出て美味しいと思う。ピピは雑食だし、たまには肉も食べたいだろう。
時々鍋の状態を確認しつつ、ひたすらじっくり煮込んでいると、テーブルの上に置きっぱなしだったバルドルの手紙が目についた。そう言えば、今日は食事会の日だっけ。
首の骨折は致命傷だけど、それだけならアロイスの方が復活は早いかもしれない。彼は弟のように内臓まで破裂しているわけではないし。
――まあいいや、さっさと家に帰ろう。
どのみち、弟は明日になるまで起きてこない。ピピも家で留守番している。今日は弟の代わりにピピの面倒を見て、明日の朝に弟を迎えに行こう。
そんなことを考えつつ、フレインは寄り道せずに家に戻った。帰った途端ピピがすっ飛んできたが、アクセルがいないことに気付くと不思議そうに首をかしげてきた。
「ごめんね、ピピちゃん、アクセル頑張ったんだけど、死合いで戦闘不能になっちゃったんだよ。今は棺で寝てるから、帰ってくるのは明日になりそうなんだ」
「ぴ……」
「代わりにアクセルより美味しいスープ作ってあげるからね。ちょっと待っててね」
フレインは自分の昼食を作るのと一緒に、肉や野菜を切り刻んで大鍋で大量に煮込んだ。弟は野菜多めに煮込んでいたけれど、肉を多めにした方が絶対に出汁が出て美味しいと思う。ピピは雑食だし、たまには肉も食べたいだろう。
時々鍋の状態を確認しつつ、ひたすらじっくり煮込んでいると、テーブルの上に置きっぱなしだったバルドルの手紙が目についた。そう言えば、今日は食事会の日だっけ。
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