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4章:魔王編

久しぶりにイアン達と再会

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いつもの行きつけの店。 
久しぶりに5人が揃う姿に周りも驚くが、あえて何も言わない、聞かないのがこの場所の鉄則。 
なので、相変わらずシュンにとって居心地がいい。

イアンがエールのはいったジョッキを掲げ「隊長達! 「「「おかえりなさいっす」」」というと、シュンとリンもジョッキをあげて「「ただいま」」といって飲み会が始まった。

料理を食べ、エールを飲みながら、シュンはタバコをふかし、4年ぶりだというのにいつもの光景となる。 

「って事は、約4年以上旅してたんすよね。 2人だけでいて、よく絡まれませんってか、絡まれて殺すっていう事件おこさなかったっすね」とイアンが笑いながら聞かれ、俺は首をかしげながらいう。
「なんかよぉ、アークも同じ事いってたぞ。 俺らだけじゃ、面倒毎に巻き込まれるってな。 それで、アークの知り合いで、人間じゃねーんだが、カールってやつ紹介されてよ、そいつと3人で旅してた。 旅の目的が、あんま人間のいる所じゃねぇーから、ほとんど野宿なんだけどよ、リンが最初のほう野宿に慣れてなくてな、たまに街に行って宿ってとこに泊まってよ。」といい、俺はタバコに火をつけて一服した。

「宿ってとこも、全部カールが見つけてきてくれるし、食事も部屋でたべれるんだ。 お前ら、知ってんか? 宿って所、金さえ払えれば2泊だけとかできんだな」といい、俺はタバコをふかしていた。

そんなシュンの発言に、みんな、リンのほうを見るのだった。
「われも驚いた。 まさか、宿を知らなかったとは。 カールのお陰で、交渉もしなくて良かったしな。 カールは人間じゃないのに、一般常識がわれよりも上だ。 斜め上を行くシュンとのやり取りも完璧だった。」という言葉に、カール、ある意味すごすぎと突っ込まずにいられないイアン達だった。

イアンが爆笑しながらい言うのだ。
「隊長! なんで、アークさん、いまさら常識人を隊長に紹介っすんすか。 アークさんの教育論も斜め上っすな」と突っ込まれ、「知るか! あ、でもアークも俺がこっち来てからカールに会ったらしいからな」というと、「そりゃしょうがないっすね。 でも、今回の旅でさらに一般常識学んだって事でよかったっすね」と返すイアンだ。

「どうなんだろうな。 リン、どう思う?」と俺が聞くと、「最初のころよりは、良くなったんじゃないか?」といわれ、「そっかー」と俺はちょっと嬉しかったから、エールを飲み干すのだった。

イアンが、エールを飲みながら「そいや、隊長達って身長も体系もまったく変わってねぇーっすね。 隊長の強さはさらに上いっちゃってますが。 20代だっていうのに、童顔なんっすね。 俺にしてみれば、どんな姿でも隊長達は隊長達なんでいいっすけどね」笑いながらいうと、カイが「そうそう、隊長達は、隊長達って事っすよ。 でも、絡まれるんでフードとっちゃ駄目っすよ」といい、サルも「そうそう、隊長は隊長っす。 フードだけは気を付けてくださいよ」というのだった。

新たに追加したエールを飲みながら「とんねーよ。 旅の間も寝る時以外はとんなかったしよ」と俺は返す。 俺はそんな話をしながら、心の中では、こいつらいい奴らだ。 よくわからないが、こいつらといる時間は楽しいと感じていた。 

「でも、隊長、身長とまっちゃったみたいっすけど、もう気にしてないんすか?」とイアンに聞かれ、「あー、俺はリンより高くなったからいい」と返事した。

皆当時の事を思いだし、シュンは、リンより背が低い事を気にしていただけだったのかという事を思い出し納得していた。

それから、いろいろ談笑してると、イアンが、はっと我に返る。
「肝心な事聞いてねぇー。 隊長達って、0番隊に復帰するんですか?」ときいてくる。サルとカイも、気になっていたらしく興味津々な様子だ。

「そうそう俺ら、0番隊とギルド辞めたつもりだったんだが、ジルに聞いたらよーわけわからん説明するんだ。 帝じゃねぇーけど、黒帝だとかよ。 0番隊隊長じゃねぇーけど、0番隊の隊長とかな。 で、一般ギルドの任務うけっかなって思ってギルドカード作ってくれって、ジルにこのカード渡されてよ、俺らはこのカードしかもてねぇーって。 んで、ジルがなんかいろいろ言ってきて、とりあえず嫌になったらやめていいっていうからよ、復帰する事にした。」と俺はカードを見せながらいう。 

イアン達は、俺らの復帰がうれしかったのか大はしゃぎしながら「まじっすか、うれっしいっす!」と大喜びだった。

「あー、あとお前らと隊員達もたまに鍛えろーっていうから、一応だけど承諾しておいた」と俺はカードを眺めながら伝えた。 その言葉を聞いて、イアンは、心の中で、マスターがよく隊長に承諾させたと思いながら、イアンはすかさず。「まじぃっすか。 明日でいいんすけど、訓練で相談することあるんで、時間作ってくれませんすか?」いわれ、俺はとりあえず生返事で、「ああ、ギルドの食堂で お昼でいいか?」と答えておいた。 

「あれー。なんか増えてんぞ。」と俺が首を傾げていると、リンも自分のカードをみて「われも増えてる。 シュンなんでだろうな。 任務うけてないしな」と俺たちはお互いに見合って首を傾げていた。

イアンが察したみたいで教えてくれた。
「金っすね。 あの時の討伐で、隊長達がいなくなったあと、特別報酬で貢献度に応じて国から金がでたんっすよ。 それじゃねーっすか」といわれ、「へー、あんま使う用途ねぇーのにな」といってカードをしまうのであった。 

一時、イアン達との飲み食いやら、高価な本を購入して散財したはずだが、既にシュンのカードの記載金額は11桁の数字がならんでいた。

それから、少し談笑して、結局お金のあったシュンがおごる事になりお開きし、ギルドの部屋にもどる。

「ここは全くかわんねぇーな まぁ、そいう魔術かけてあんだけどな。 解除すっか」といいながら、俺は解除し、ジルがはいれるようにドアの入室許可を変更する。

「今日は寝るか」といって、俺は吸っていたタバコを消し、リンを抱き上げてベットに投げ捨てた。 「カールもいなくなったし、楽しまないとな」というと、リンも「ああ」と返事をしてお互いの服をぬがし始める。 まだまだ、2人の夜は長いようだった。
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