お父様!魅了が解けないお義兄様と結婚なんて無理です!
前代未聞の『魅了』事件によって人生を狂わされた公爵令嬢アデライド。婚約者だった第一王子は魅了の後遺症で正気を失い、彼女を「ゴキブリ令嬢」と罵った末に廃嫡。婚約も破棄され、アデライドも深く傷ついた。
それから新たな縁談もないまま、アデライドは二十五歳になった。貴族社会ではとうに行き遅れと言われる年齢で、自尊心もズタボロだった。そんな彼女に父が持ちかけたのは、公爵家を継がせるため、遠縁の子爵家から引き取った義兄レアンドルと政略結婚すること。
レアンドルもまた、かつて『魅了』事件の被害者であり、事件をきっかけに当時の婚約者と婚約破棄して以来、ずっと独り身だった。結婚式は滞りなく終わり、ほんの少し期待して迎えた初夜。夫となったレアンドルに告げられたのは、「今まで通り寝室を別にしよう」という言葉。
妻として愛されることはないのだと悟ったアデライドは、公爵家の跡継ぎを残すため、秘密裏に『子どもを作るための愛人探し』を決意し、仮面舞踏会へ通い始める。
やっと計画がうまくいきそうになった、その時。
「――私の女に手を出さないでもらえるか。」
アデライドを引き止めたのは、自分を『義妹』としてしか見ていないはずの夫・レアンドルだった――。すれ違いの結婚から始まる、激重で甘すぎる溺愛ロマンス。
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