愛を騙るな
「王妃よ、そなた一体何が不満だというのだ」
「………」
「贅を尽くした食事、ドレス、宝石、アクセサリー、部屋の調度も最高品質のもの。王妃という地位も用意した。およそ世の女性が望むものすべてを手に入れているというのに、何が不満だというのだ!」
王妃は表情を変えない。何を言っても宥めてもすかしても脅しても変わらない王妃に、苛立った王は声を荒げる。
「何とか言わぬか! 不敬だぞ!」
「……でしたら、牢に入れるなり、処罰するなりお好きに」
「い、いや、それはできぬ」
「何故? 陛下の望むままなさればよろしい」
「余は、そなたを愛しているのだ。愛するものにそのような仕打ち、到底考えられぬ」
途端、王妃の嘲る笑い声が響く。
「畜生にも劣る陛下が、愛を騙るなどおこがましいですわね」
「………」
「贅を尽くした食事、ドレス、宝石、アクセサリー、部屋の調度も最高品質のもの。王妃という地位も用意した。およそ世の女性が望むものすべてを手に入れているというのに、何が不満だというのだ!」
王妃は表情を変えない。何を言っても宥めてもすかしても脅しても変わらない王妃に、苛立った王は声を荒げる。
「何とか言わぬか! 不敬だぞ!」
「……でしたら、牢に入れるなり、処罰するなりお好きに」
「い、いや、それはできぬ」
「何故? 陛下の望むままなさればよろしい」
「余は、そなたを愛しているのだ。愛するものにそのような仕打ち、到底考えられぬ」
途端、王妃の嘲る笑い声が響く。
「畜生にも劣る陛下が、愛を騙るなどおこがましいですわね」
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というのを思い出しました。
この話の王様はなーんも反撃出来んで最高のいい気味でしたね。それだけこの国が平和な証拠。戦時下でこんな王様だったらもっと早く❌されてたでしょう。
とても面白かったです!読ませて頂きまして有難う御座いました❣️
ご感想ありがとうございます!(^^)!
仰る通り、戦時下であったなら、もっと早く王は廃されていたでしょう。戦争にも、侵略もされていなかったのは、ひとえに王妃たちの外交によるものでした。
しかし、語っていただいたこの王の話を存じ上げませんが、よくこの横暴を他の臣下も許したものだなと。
そして、妻の方も王に侍ることを何も抗議しなかったのかなと疑問が湧きますね。
本当にこの国、栄えていたのでしょうか。
いろいろ疑問やらが尽きないわけですが、そんなお話もあるのですね。
お読みいただきありがとうございました(^^♪
本当にありがとう🙏
この国王さまは産まれてすぐ身罷られてた方が世界中に惜しんでもらえたんじゃね?てくらいのどーしよーもねぇクズでしたね。
なのに、こんなクズ一匹始末するのに、最期に絶望を味合わせるためとはいえ、鋼の高潔さを備えた女性たちや宰相、そして肝心要の実行犯セシリアの弛まぬ努力の一つも欠けてはならなかった。
ほんっと身分て難儀です…くたばり国王以外の皆さま、一人一人にぴったりの幸せを一生味わい尽くして生きてください!
ご感想ありがとうございます!(^^)!
何故かお礼を言われる短編(笑)。
国王は即位前からどうにか失脚できないかと、周囲が虎視眈々と狙っていたりしました。
女性たちの忍耐と犠牲によって成り立っていた国なので。。
身分制度の落とし穴とでもいいますか、器量のない人間が上に立つと不幸でしかないという見本でもありました。
お読みいただき、ありがとうございました(^^♪
作者さまありがとー!!!!!
皆さまおっしゃるように、気分悪過ぎる話しかないのかよと幻滅してたらこの高潔王妃さまが吹っ飛ばしてくれたーヾ(。>﹏<。)ノ゙✧*。
自分をレ◯プした自信満々ヒィぃろーぅっ!に
「顔も家柄も申し分ない穴だモノにしてやるぜ」
と言い寄られている内に絆され、ガバチョヒロインの家族も
「最初は反対したが、中々の男じゃないか」
と一人娘をレ◯プしたと知ってる糞ヒ◯ローを大絶賛……
王妃さま宰相閣下以下皆さま、いっそ出張してコイツら根絶やしにしてくれません?
あと、元正妃さまや側室さまたちは幸せになれましたか?
感謝するのは私の方なのですが(笑)、改めて、ご感想ありがとうございます!(^^)!
えーっと、そちらの作品を存じ上げないのですが、内容的に私も無理寄りの無理な感じです(´・ω・)
そんな奴はすぱっと振られちまえ!!or 法廷で会いましょう!としか思えないので…。
り、隣国くらいなら出張可能かも?? まずこちらの国に噂が届かないとな…(´ー`)
一応、ご質問の件は設定だけはありまして、正妃様は完全なる政略結婚、側妃様うち1人は家族からの身売り、1人は恋人でしたが愛想尽かし、愛妾は割り切ったタイプでしたので、最終的には幸せをもぎとりました!
読んでいただき、また感想をありがとうございました(*'ω'*)
ご感想ありがとうございます!(^^)!
王妃は結婚を打診されたときに、あらゆる可能性を考えて準備してました。
国を運営していたのも宰相と妃たちだったので、もうやってられん!と見限った次第です(笑)。
読んでいただき、また感想をありがとうございました(*'ω'*)
いやあ作者さんが「ざまぁは嫌いなんですよねw」とかほざくアホじゃなくて良かった。ここまでやっといてこのレベルのクズとくっつけるアホが多すぎてイライラしてた所に、こういう清々しい作品が読めて良かった。
ご感想ありがとうございます!(^^)!
仰る通り、なぜここまでされてほだされるのか??という作品もありますので、お気持ちとてもよく分かります。
理不尽には相応の報いがないと、やはり読後感がよくないと思いますので。
読んでいただいた上に、ご感想まで感謝です(*'ω'*)
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