世界のはしっこ、灯りの宿



世界の端に、地図に載らない小さな宿がある。

そこへ辿り着けるのは、
旅に疲れた人、居場所を失った人、
そして――少しだけ立ち止まりたくなった人だけ。

宿の決まりは三つ。

滞在は三日まで。
名前を名乗らなくてもいい。
出発の日、灯りをひとつ置いていくこと。

宿を守るのは、無口な管理人リノ。

彼女はただ食事を出し、話を聞き、見送るだけ。
救うわけでも、答えを与えるわけでもない。

けれど訪れた人々は、帰る頃にはほんの少し前を向いている。

元勇者の青年。
魔法を怖がる少女。
それぞれの「終わりかけた物語」が、静かに動き出す。

これは、終わりの場所ではない。

また歩き出すための、途中の宿の物語。



24h.ポイント 606pt
3
小説 2,396 位 / 219,439件 ファンタジー 376 位 / 50,921件

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