私の平穏な日々・番外編

◯◯に聞いてみよう

お兄様に聞いてみよう

フェリクス・オブライエン氏に聞いてみよう！

学院の領主科卒業後、王宮に就職って良くあることでしょうか？
「無い話でもない、かな。……本来領主科は、領地持ち貴族の嫡子が入って領地運営について学ぶ科だ。卒業後はそれぞれの領地で運営にあたっている現役の……つまり父親やその代官の元で実地経験を詰む場合が多い。何事も、机上の空論だけで身につくはずもないからね」
官吏科との違いは？
「官吏科に入学するのは基本、三男以下のほぼ跡継ぎになれない人間だね。卒業後は郷里の実務に携わる場合もあるし、領地で人員が足りていれば王宮や他の裕福な領地へ職を求めることが多い」
やはり人気は王宮ですか？
「領地ごとの違いもあるからねえ。ある程度は他で働いても、結局は郷里へ戻りたい、という者も少なくないし、その場合違うやり方に慣れていると帰ってからが大変らしい」
オブライエン公爵領も人気だと聞きますが？
「あー……うちはまた、別の意味で特殊だからなあ。人手は足りないんだけど、領民がかなり助け手となってくれてる。私の同級生だった者達も、今はあちらで活躍しているよ」
王宮でのお仕事は如何でしょうか？
「うん、楽しい。王宮でなければ出来ない仕事、知り得ない情報というのがあるからね。物わかりの悪い人間もいるけど、それはまあどこでも同じだから」
王太子殿下の側近になるのでは？
「うーん、エリオット殿下とは学院時代からそこそこ親しくさせていただいてるし、側近と言えば側近かなとは思うけど。仕事上は、彼の側にいても仕方が無いというか。特に今は、互いに足場がための時期だと思ってるよ」
……最終的な立ち位置はどの辺りを想定してらっしゃる？
「彼が即位する頃には、私も宰相になりたいものだと。まあそろそろ父が宰相を拝命するようだし、まだしばらくは先の話かなあ」