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二章 ハーレムルート

アレサンドロ ギノフォード

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授業が終わり急いで部屋へ戻った。

私の急ぎように誰もが緊急事態だと悟り道を塞ぐ者はいなかった。
扉は魔法が掛かったままで、開いた形跡も誰かの魔力が振れた形跡もなかった。
静かに扉を開け中を確認しながら椅子へと向かった。

呑気な黒猫は未だ呑気なままだった。

安心してしまったのか「かたん」と音を立ててしまった。
椅子の上で丸まっていた猫が大きな口を開き欠伸をしてから…寝るのか?
態勢を変えて寝ようとしているのか?
お前は何しにここへ来た?
人間では無理な態勢を取りながら私を見つめた。
まだ寝惚けているのか反応がない。
鼻をコショコショと擽ると私の指を両手で挟み込むように捕らえた。
口元へ誘導されザリザリと舌で舐められる。

「ルゥ、起きたんですか?」

「にゃっんにゃむにゃむ」

指を咥えられ甘噛みが続いた。

「ルゥ」

再び呼び掛けるとクリっとした瞳と目があった。
口から指が離され自ら頭を撫で付けてくる。

「まったく…」

私は動物に優しいだけですからね。
頭を撫で頬を親指で擦ると気持ち良さそうだった。

「にゃぁあん」

猫は身体を起こし私の服に飛び付きよじ登る。
つい、猫を抱き締め背中をポンポンと撫でていた。

「ルゥ部屋に居る約束は?」

「………」

「学園に復帰するのが遠退きますよ。」

「にゃ゛ー」

ぽん

「先生僕、もう人間から猫になるの自由に出来るよ。だからねっねっ」

「………」

「センセッ」

猫から人間になるの自由自在なんだよ?

「…ルゥあなたは今どんな格好か分かっているんですか?」

「へぇ?……やぁん」

ルゥは全身を確認し、自身が裸で居ることに気付き身体を隠しながら床に座り込んだ。
猫の姿で服を着ているのはおかしいし、持ち歩くことも出来ない。
なら、安易に人間に戻るべきではなかった。
後先考えずに行動してしまうのをどうにかさせなければ…。

勉強以外にも教えることが沢山ですね。

優しく身体を隠すように抱き締めれば、何を勘違いしたのか私の背に手を回す。

「先生つ大好きっ。」

「………」

この子は…。
自分が今どんな状況か理解していなさすぎる。
立ち上がらせソファに移動すると私の首を舐め始める。
まだ、猫の習性が残っているようだ。

「ルゥしませんよ?」

「にゃんで?」

「次の…授業が有りますから。」

「…にゃぁん」

怒ったようで、舌をざらつかせ首や唇を舐め出す。
舌だけを猫のように出来、人間化をかなり制御出来始めていたようだ。
深く口付けられ、ルゥの舌を捕らえ引き寄せる。

しまった…ルゥから甘い香りが漂いだした。

唇を離して確認するととろんとした瞳で私を見つめいつの間にか耳と尻尾も現れ誘惑が始まった。

「センセッ」

離れようとする私をしなやかな身体で引き留め、私をソファに押し倒し上から覆い被さる。
私とルゥの体格差があれば、本来であれば簡単に押し倒されることはない。
私も教師である前に人間。
番いからの誘惑には弱く流されたくなってしまう。

色々調べた結果、私達は番だと確信していた。

尻尾の付け根を刺激すると腰をくねらせ、私の胸に顔を押し付け快感に耐えていた。
指を尻尾からお尻に移動すれば既に受け入れる状態で指を差し込み刺激していく。
腰の反りがなんとも艶かしく、指を増やしルゥが気持ち良くなる箇所を丹念に追い込んでいく。

「んにゃんんにゃぁんんにゃぁんにゃぁん」

必死に私にしがみつくルゥの側にいたいが、もうそろそろ行かなければならなかった。

「にゃぁああん」

ルゥは気持ち良くイキ私の上に倒れ、あまり刺激しないように優しく抱き締め余韻に浸らせた。
ルゥと一緒に起き上がり私が授業に行くことを何とか説得した。
ここまで一緒にいたいと思ってくれるのは正直嬉しい。
許されるのであればこのまま一緒にいたかった。

「ルゥ、その姿では危険です。猫の姿で待っていてくださいね。」

「……にゃぃ」

部屋を出る前にルゥのモノで汚れてしまった衣服を洗浄した。
部屋を出るのが名残惜しく、ルゥを刺激してはいけないとわかりつつも授業に向かう前に唇を重ねていた。
唇を離し難く激しくルゥの舌を奪った。
唇から離れ首や胸に痕を残しルゥの身体が私の与える快楽に喘ぎ求め出すも唇を離した。
ルゥにも辛いだろうが同じくらい私も辛かった。

「…授業…に行ってくる。」

「…先生…酷いっ…ぼく…」

「この授業が終わったらな…それまで我慢だ。」

このままいたら私が止まらない。
私は再び逃げるように部屋を出た。

「にゃぁあん、にゃぁん」

扉に魔法を掛けている間、ルゥの鳴き声が響いた。
自身を押さえられず、ルゥに残酷な事をしたと思いつつも授業に向かった。
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