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四章 物語は終盤へ
その後
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「シャルマンには申し訳ないと思っている。償いではないが、王妃の動向は私が監視する…これ以上シャルマンに迷惑を掛けたくない。」
「…いぇっ…はぃ…」
「シャルマンを側室にという意見は確かに持ち上がってはいるが、国王もそれは望んでいない。シャルマンは今…幸せなんだろう?」
「はいっ幸せです…その…側室は…」
嫌ですって本人目の前に言ったら失礼だよね?
「私も幸せを壊すつもりはない。幸せでないなら話は別だが…」
「俺達はシャルを愛してるし、全力で幸せにするんで側室の話は断らせてもらう。」
こんな時なのに、ライの王子への宣言に嬉しくなっちゃった。
「ふふっ…あぁ…分かっている。側室にしてしまえば、シャルマンの危険は増すはず。サンチェスター伯の領地に戻るんだろう?」
「はい」
戻ります。
僕は王都よりライの納める領地が本当に好きなの。
「…そうか。辺境は今の王宮より安全な場所だ。今後何かしら王妃が動いたら連絡する。」
「あぁ」
「…あの…」
「どうした?」
「僕がレイモンド王子を支持しますって宣言すれば王妃様も…それではダメなんですか?」
「「………」」
二人は複雑な表情だった。
多分僕の提案は貴族社会では通用しない事で二人を返答に困らせてしまった。
「…表だって支持しますと言えば、尚更王妃に逆らえなくなる。ここは中立の立場が一番だ。」
「ぁっはい。」
そっか…確かに支持しますって言っておきながら、王宮へは行きません協力は出来ませんとは言えないよね…。
僕はなんて浅はかなんだ。
それからは僕は二人の会話に口を挟むことはなかった。
王妃様と食事をした時「レイモンドと結婚しちゃいなよ」と言った言葉を思い出した。
あれは酔った勢いではなく本気だったのかも…あそこで僕が相手が酔っているからと油断して了承していたらどうなっていたのかな…本当に結婚…もしくは側室になっていたかも…。
うん…これからは相手が酔っていてもちゃんとした対応を心掛けよう。
難しい話も終わったので…無粋かもしれないがどうしても気になったことを聞いた。
「その…ハーヴィル様は…あれから…」
「…あぁ光属性は…側室を降り…王妃の繋がりのある者の後妻に入った。」
「後妻…」
後妻…ハーヴィル様が…。
それに王妃様のって事はハーヴィル様が望んでではない…ような…。
「ハーヴィルは王宮内でも…馴染めておらず、後ろ楯の無い今のまま王宮に留まれば貴族の傀儡になる恐れもあった。王宮から離れるのはシャルマンと同じように安全のためだ。男爵という立場では光属性を護りきる事は出来ない、王妃の繋がりではあるが光属性を手に入れようとするものからは護ることが出来る。」
…そっか…悪いこと…じゃないんだ。
ハーヴィル様は男爵家で貴族社会だと高位貴族の言葉には逆らえないから王妃様が守ってくれるんだ。
光属性の加護については僕も二回程見た事がある。
魔法大会の時は相手に加護を施し強さが増して、総合大会の時は命を助けた。
そんな力があれば皆欲しくなるよね。
僕と王妃様は相性が良くないのかもしれないけど、王妃様とハーヴィル様は素敵な関係なのかもしれない。
「…いぇっ…はぃ…」
「シャルマンを側室にという意見は確かに持ち上がってはいるが、国王もそれは望んでいない。シャルマンは今…幸せなんだろう?」
「はいっ幸せです…その…側室は…」
嫌ですって本人目の前に言ったら失礼だよね?
「私も幸せを壊すつもりはない。幸せでないなら話は別だが…」
「俺達はシャルを愛してるし、全力で幸せにするんで側室の話は断らせてもらう。」
こんな時なのに、ライの王子への宣言に嬉しくなっちゃった。
「ふふっ…あぁ…分かっている。側室にしてしまえば、シャルマンの危険は増すはず。サンチェスター伯の領地に戻るんだろう?」
「はい」
戻ります。
僕は王都よりライの納める領地が本当に好きなの。
「…そうか。辺境は今の王宮より安全な場所だ。今後何かしら王妃が動いたら連絡する。」
「あぁ」
「…あの…」
「どうした?」
「僕がレイモンド王子を支持しますって宣言すれば王妃様も…それではダメなんですか?」
「「………」」
二人は複雑な表情だった。
多分僕の提案は貴族社会では通用しない事で二人を返答に困らせてしまった。
「…表だって支持しますと言えば、尚更王妃に逆らえなくなる。ここは中立の立場が一番だ。」
「ぁっはい。」
そっか…確かに支持しますって言っておきながら、王宮へは行きません協力は出来ませんとは言えないよね…。
僕はなんて浅はかなんだ。
それからは僕は二人の会話に口を挟むことはなかった。
王妃様と食事をした時「レイモンドと結婚しちゃいなよ」と言った言葉を思い出した。
あれは酔った勢いではなく本気だったのかも…あそこで僕が相手が酔っているからと油断して了承していたらどうなっていたのかな…本当に結婚…もしくは側室になっていたかも…。
うん…これからは相手が酔っていてもちゃんとした対応を心掛けよう。
難しい話も終わったので…無粋かもしれないがどうしても気になったことを聞いた。
「その…ハーヴィル様は…あれから…」
「…あぁ光属性は…側室を降り…王妃の繋がりのある者の後妻に入った。」
「後妻…」
後妻…ハーヴィル様が…。
それに王妃様のって事はハーヴィル様が望んでではない…ような…。
「ハーヴィルは王宮内でも…馴染めておらず、後ろ楯の無い今のまま王宮に留まれば貴族の傀儡になる恐れもあった。王宮から離れるのはシャルマンと同じように安全のためだ。男爵という立場では光属性を護りきる事は出来ない、王妃の繋がりではあるが光属性を手に入れようとするものからは護ることが出来る。」
…そっか…悪いこと…じゃないんだ。
ハーヴィル様は男爵家で貴族社会だと高位貴族の言葉には逆らえないから王妃様が守ってくれるんだ。
光属性の加護については僕も二回程見た事がある。
魔法大会の時は相手に加護を施し強さが増して、総合大会の時は命を助けた。
そんな力があれば皆欲しくなるよね。
僕と王妃様は相性が良くないのかもしれないけど、王妃様とハーヴィル様は素敵な関係なのかもしれない。
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