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瀬崎
声
しおりを挟む彼の唇が耳たぶから首筋をつたって項{うなじ}に移動し、くちづけを落としていく。
荒くなった彼の息がこそばゆく、逃げようとする身体を逞しい腕で阻止される。
少しずつ降りてきたくちびるが鎖骨に到達し、ニットの合間をくぐり、くぼみに沿って舌が這っていく。
「……んっ……せ、ざき、さん……」
彼のくちびるは私の鎖骨から耳元へ移動する。
「ベッド、使ってもええか?」
「……はい」
突然、私の視界が上に移動し、天井でいっぱいになる。
彼が私を軽々と持ち上げて部屋の奥のベッドに連れていっていたのだ。
「瀬崎さんっ! そんなっ、お姫様抱っこしなくても!」
「なんや、腰抜けとったやろ」
さっき私の腰に回されていた瀬崎さんの腕に、身体を支えられていたらしい。
腕の動きが全くぶれなかったから、体重をかけていたことにすら気づかなかった。
彼はベッドまで移動すると、ゆっくりと私をシーツの上に降ろす。
丁寧に降ろされた身体は、いつものマットレスとは違っていた。
雲の上に乗ったように柔らかく感じた。
彼はベッドサイドに腰掛ける。
そして、私の着ていたニットと中に着ていたキャミソールを重ねて脱がす。
黒色のレースのブラジャーが彼の前に晒される。
お腹辺りにはタイトスカートがずり上がってきていた。
薄く肌色が見える黒のタイツの合間からショーツが見えそうになる。
とっさにスカートを下ろして隠すが、彼の手にそれを阻まれる。
「綺麗や」
噛みつくようにくちびるを覆われ、舌が侵入してくる。
私たちはゆっくりと真っ白なシーツに沈んでいく。
「……んっ……あん……」
彼のくちびるが私の首元に寄る。
彼の荒くなった吐息が私を甘く蕩けさせる。
彼の手が私の乳房に触れる。
ブラジャー越しにゆっくりと丁寧に揉みしだかれる。
彼の見た目からは想像できないような優しい愛撫に身を委ねる。
彼がタイツに手をかける。
脱がされると思っていたが腰にあったタイツの部分が膝の位置で止まる。
何かあったのかと彼の方を見ようとした時、彼の指がショーツ越しに私の割れ目に添えられた。
「あんっ……瀬崎さ……」
「もう濡れとるな」
彼は太い指を私の割れ目にいやらしく往復させる。
彼に見つめられて、私は両手で顔を覆う。
「……恥ずかしい、です……」
彼は片手で私の両手をゆっくりと外し、頭の上で一つにする。
重ねられた腕を彼の手に、柔く拘束される。
「かわええで」
割れ目を擦っていた手が上に移動する。
肉芽を押され、円を描くようにゆっくりと刺激される。
彼の指が肉芽を捏ね回す度に、そこが硬く尖っていく。
「んっ……あんっ……ん、あぅ……」
タイツが膝の位置で止まっているため、脚もろくに動かすことができない。
手足の自由を彼に奪われている。
普段なら恐怖を感じる状況なのに、彼にされていると思うと、秘部から蜜が溢れてくる。
彼の手が、私の背中とシーツの間に潜り込み、ブラジャーのホックを外す。
背中から出てきた手は横胸をなぞりながら前に移動していき、ふくらみを覆い、感触を確かめるようにゆっくりと、力強く揉む。
時折彼の指に触れる突起は刺激を求めて赤く充血し、はしたなく勃ち上がっていた。
乳房を揉みしだきながら人差し指と中指で乳首を挟み、摘まみ上げられる。
指の間を狭くされる度に、甘い声が出てしまう。
「あんっ……んあッ! ……あんっ……」
身体を拘束され、乳房を嬲られ、その姿を愛しの人に見られている。
それだけでもうイきそうになっていた。
彼の顔が私の首筋に埋められ、耳の裏に吐息がかかる。
「……凪」
彼が乳房を鷲掴みにし、人差し指と中指で挟んだ乳首を締めあげる。
「あぁ! あんっ……ああぁッ――!」
乳首から全身に甘い痺れが広がっていく。
痙攣し、腰が浮き上がる。
絶頂後のふわふわとした快楽を肩を震わせながら感じる。
弾む肩を落ちつけながら、私の首元から顔を上げる彼の顔を見ていた。
瀬崎さんは、私の腕を拘束していた手を離し、私の顔に添える。
「イったんか」
「はい……すいません」
「あやまらんでええ」
彼の顔は相変わらずぶっきらぼうで、でも仕草は甘く、優しい。
その違和感がたまらなく愛しいと思った。
私は瀬崎さんの首に手を回し、キスをねだった。
すると、彼はすぐに応えてくれた。
「……んっ……はぁ、んっ……」
「……凪っ……」
瀬崎さんは私の顔の横に左肘をつき、右手でタイツを脱がす。
纏うものがなくなった足に少し肌寒くなった空気に触れる。
冷えた足を温めるように踵{かかと}から足首、ふくらはぎへと熱の籠った手が這ってていく。
腿に到達すると、柔らかな内腿をこねられる。手が秘部に近づく度に期待でナカが反応してしまう。
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