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第10話:貴族学院に入学しました
王家主催のお茶会に参加してから、1ヶ月が過ぎた。いよいよ今日は、貴族学院に入学する日。朝から真新しい制服に袖を通す。
鏡に映る自分をチェックする。
「お嬢様、制服姿、とてもよく似合っておりますわ」
「ありがとう、ねえ、リラ。貴族学院に通っている3年間で、素敵な殿方に出会えるかしら?」
出来れば貴族学院を卒業するまでに、素敵な殿方を見つけたい。実際リリアもミリアナも、貴族学院在学中に、婚約者が決まったもの。
「お嬢様がその気になれば、きっと15歳になった時点でたくさんの申し込みが来ますわ」
「あら、そうかしら?私に興味を持って下さる殿方がいるといいのだけれど…」
1度目の生では、ずっとヒューゴ様だけを見ていた。でも、今回の生では、別の殿方と結婚したいと考えている。ただ私は、殿方とあまり話をした事がない。せいぜい幼馴染のライアンくらいだ。
ライアンは騎士団に夢中だし、きっと今回の生でも結婚しないだろう…とにかく、貴族学院では色々な殿方と話が出来る様に頑張らないと!
「お嬢様、そろそろお時間ですよ」
「わかったわ」
急いで玄関に向かう。
「マリア、制服姿、よく似合っているわよ」
玄関には、お父様とお母様、ヴァンが待っていてくれた。
「ありがとうございます、わざわざお見送りに来てくれたのですね。それでは行ってきます」
家族に見送られ、馬車へと乗り込んだ。そういえば一度目の生の時も、こうやって皆に見送られたのだったわ。でもあの時の私は、自分に余裕がなくて適当にあしらってしまった。
両親やヴァンには、本当に申し訳ない事をしたわね。
しばらく走ると、懐かしい貴族学院が見えてきた。1度目の生で3年間通った貴族学院。令嬢たちとマウントの取り合いや、必死に勉強した記憶しか残っていない。でも今回は、たくさん思い出を作ろう。
早速馬車から降りる。
「マリア、おはよう」
声を掛けてきたのは、ライアンだ。
「ライアン、おはよう。こんなところでどうしたの?」
「どうしたの?じゃないだろう。お前が心配で待っていたんだよ。ほら、一緒にホールに行くぞ」
なぜか私の手を引き、歩き出したライアン。もしかして、私が迷子にならないか心配で待っていてくれたのかしら?もう、すぐに子ども扱いするのだから!
「ライアンったら、子ども扱いしないでよ。貴族学院で迷子になる訳ないでしょう」
そもそも私は、3年間貴族学院に通い、卒業しているのよ!なんて事はさすがに言えないけれどね。
「うるさいな。子供の頃、しょっちゅう迷子になっていたくせに、よく言うよ。誘拐された事だってあっただろう?」
誘拐?そんなことあったかしら?
「どうせお前の事だから、覚えていないだろうけれど。とにかく、貴族学院は広いんだ。ウロウロとするとすぐに迷子になるぞ」
相変わらず失礼な男ね。
ライアンに連れられ、ホールに向かっていると、ある人物が目に飛び込んできた。ピンクの髪に水色の瞳…あの令嬢は…
「おい、急に止まるなよ。ほら、行くぞ!」
再び私の手を引っ張り、ホールへと連れていくライアン。間違いない、あの子は男爵令嬢の、クラシエ様だわ。そう、ヒューゴ様が唯一寵愛した女性…
貴族学院在学中も、私を無視し、よく彼女と一緒にいた。それが気に入らなくて、何度もクラシエ様に文句を言ったのよね。でも今思うと、完全に八つ当たりだったわ…
今回の生では、関わらないようにしよう…
クラシエ様、前回はごめんなさい。そっと心の中で謝罪した。
ホールに着くと、各自席に付いた。あっ、リリアとミリアナがいるわ。彼女たちの元に行こうとしたのだが
「おい、どこに行くつもりだよ。ほら、さっさと座れ」
ライアンに腕を掴まれ、そのまま隣に座らされた。
「リリアとミリアナがいるのよ。2人の元に行きたいのだけれど…」
「もうすぐ式が始まる。今すぐ2人の元に行かなくてもいいだろう。とにかくジッとしていろ!」
そう怒られてしまった。仕方ないので、2人の元に行くのは諦め、式が始まるのを待つ。
その時だった。
「隣いいかな?」
私の隣に座ったのは、なんとヒューゴ様だ。どうして私の隣に座るの?他にも席はたくさん空いているのに…
「王太子殿下、あなた様は新入生代表の挨拶があるでしょう。こんな場所よりも、もっと動きやすい前の方に座られた方がよろしいのではないですか?」
すかさずライアンが、ヒューゴ様に提案している。
「別にここからでも、壇上には上がれるよ。それよりもマリア嬢、その制服、よく似合っているね。それにその髪飾り、銀色の髪にピッタリだ」
そう言うと、なぜか私の髪に触れたのだ。
「殿下、お妃候補でもない令嬢の髪に触れるのはいかがなものかと!」
すかさずライアンが、ヒューゴ様の手を振り払う様に、私を自分の方に引き寄せた。
「それなら言わせてもらうけれど、君たちはいずれ婚約する予定でもあるのかい?ライアン、君の方こそ、令嬢に馴れ馴れしく触りすぎではないのかい?さっきも手を繋いでホールまで来ていたよね。あんな事をしたら、皆誤解しちゃうよ。2人はいずれ婚約を結ぶ仲だってね」
えっ?そうなの?それはマズイわ。そんな誤解をされたら、嫁の貰い手が無くなるじゃない。
「別に誤解されても問題ありません。そもそもマリアは、お妃候補にはならないとはっきり告げたと聞きました。そんな女性に近づくのはよろしくないのでは?ぜひお妃候補に名乗りを上げている令嬢たちと、仲を深めてください」
なぜか私をはさんで言い合いを始めた2人。なぜこんな事になったのかしら?とにかく止めないと!そう思っているうちに、入学式が始まり、2人は大人しくなった。
よかったわ。それにしても、ヒューゴ様とライアンは仲が悪いのね。全然知らなかったわ。
鏡に映る自分をチェックする。
「お嬢様、制服姿、とてもよく似合っておりますわ」
「ありがとう、ねえ、リラ。貴族学院に通っている3年間で、素敵な殿方に出会えるかしら?」
出来れば貴族学院を卒業するまでに、素敵な殿方を見つけたい。実際リリアもミリアナも、貴族学院在学中に、婚約者が決まったもの。
「お嬢様がその気になれば、きっと15歳になった時点でたくさんの申し込みが来ますわ」
「あら、そうかしら?私に興味を持って下さる殿方がいるといいのだけれど…」
1度目の生では、ずっとヒューゴ様だけを見ていた。でも、今回の生では、別の殿方と結婚したいと考えている。ただ私は、殿方とあまり話をした事がない。せいぜい幼馴染のライアンくらいだ。
ライアンは騎士団に夢中だし、きっと今回の生でも結婚しないだろう…とにかく、貴族学院では色々な殿方と話が出来る様に頑張らないと!
「お嬢様、そろそろお時間ですよ」
「わかったわ」
急いで玄関に向かう。
「マリア、制服姿、よく似合っているわよ」
玄関には、お父様とお母様、ヴァンが待っていてくれた。
「ありがとうございます、わざわざお見送りに来てくれたのですね。それでは行ってきます」
家族に見送られ、馬車へと乗り込んだ。そういえば一度目の生の時も、こうやって皆に見送られたのだったわ。でもあの時の私は、自分に余裕がなくて適当にあしらってしまった。
両親やヴァンには、本当に申し訳ない事をしたわね。
しばらく走ると、懐かしい貴族学院が見えてきた。1度目の生で3年間通った貴族学院。令嬢たちとマウントの取り合いや、必死に勉強した記憶しか残っていない。でも今回は、たくさん思い出を作ろう。
早速馬車から降りる。
「マリア、おはよう」
声を掛けてきたのは、ライアンだ。
「ライアン、おはよう。こんなところでどうしたの?」
「どうしたの?じゃないだろう。お前が心配で待っていたんだよ。ほら、一緒にホールに行くぞ」
なぜか私の手を引き、歩き出したライアン。もしかして、私が迷子にならないか心配で待っていてくれたのかしら?もう、すぐに子ども扱いするのだから!
「ライアンったら、子ども扱いしないでよ。貴族学院で迷子になる訳ないでしょう」
そもそも私は、3年間貴族学院に通い、卒業しているのよ!なんて事はさすがに言えないけれどね。
「うるさいな。子供の頃、しょっちゅう迷子になっていたくせに、よく言うよ。誘拐された事だってあっただろう?」
誘拐?そんなことあったかしら?
「どうせお前の事だから、覚えていないだろうけれど。とにかく、貴族学院は広いんだ。ウロウロとするとすぐに迷子になるぞ」
相変わらず失礼な男ね。
ライアンに連れられ、ホールに向かっていると、ある人物が目に飛び込んできた。ピンクの髪に水色の瞳…あの令嬢は…
「おい、急に止まるなよ。ほら、行くぞ!」
再び私の手を引っ張り、ホールへと連れていくライアン。間違いない、あの子は男爵令嬢の、クラシエ様だわ。そう、ヒューゴ様が唯一寵愛した女性…
貴族学院在学中も、私を無視し、よく彼女と一緒にいた。それが気に入らなくて、何度もクラシエ様に文句を言ったのよね。でも今思うと、完全に八つ当たりだったわ…
今回の生では、関わらないようにしよう…
クラシエ様、前回はごめんなさい。そっと心の中で謝罪した。
ホールに着くと、各自席に付いた。あっ、リリアとミリアナがいるわ。彼女たちの元に行こうとしたのだが
「おい、どこに行くつもりだよ。ほら、さっさと座れ」
ライアンに腕を掴まれ、そのまま隣に座らされた。
「リリアとミリアナがいるのよ。2人の元に行きたいのだけれど…」
「もうすぐ式が始まる。今すぐ2人の元に行かなくてもいいだろう。とにかくジッとしていろ!」
そう怒られてしまった。仕方ないので、2人の元に行くのは諦め、式が始まるのを待つ。
その時だった。
「隣いいかな?」
私の隣に座ったのは、なんとヒューゴ様だ。どうして私の隣に座るの?他にも席はたくさん空いているのに…
「王太子殿下、あなた様は新入生代表の挨拶があるでしょう。こんな場所よりも、もっと動きやすい前の方に座られた方がよろしいのではないですか?」
すかさずライアンが、ヒューゴ様に提案している。
「別にここからでも、壇上には上がれるよ。それよりもマリア嬢、その制服、よく似合っているね。それにその髪飾り、銀色の髪にピッタリだ」
そう言うと、なぜか私の髪に触れたのだ。
「殿下、お妃候補でもない令嬢の髪に触れるのはいかがなものかと!」
すかさずライアンが、ヒューゴ様の手を振り払う様に、私を自分の方に引き寄せた。
「それなら言わせてもらうけれど、君たちはいずれ婚約する予定でもあるのかい?ライアン、君の方こそ、令嬢に馴れ馴れしく触りすぎではないのかい?さっきも手を繋いでホールまで来ていたよね。あんな事をしたら、皆誤解しちゃうよ。2人はいずれ婚約を結ぶ仲だってね」
えっ?そうなの?それはマズイわ。そんな誤解をされたら、嫁の貰い手が無くなるじゃない。
「別に誤解されても問題ありません。そもそもマリアは、お妃候補にはならないとはっきり告げたと聞きました。そんな女性に近づくのはよろしくないのでは?ぜひお妃候補に名乗りを上げている令嬢たちと、仲を深めてください」
なぜか私をはさんで言い合いを始めた2人。なぜこんな事になったのかしら?とにかく止めないと!そう思っているうちに、入学式が始まり、2人は大人しくなった。
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